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芸能人にもはびこる“SNS疲れ”便利なツールも一転、諸刃の剣に

  • インスタグラムで新たなファン層を獲得した渡辺直美 写真:草刈雅之

    インスタグラムで新たなファン層を獲得した渡辺直美 写真:草刈雅之

 Facebook、Twitter、Instagram等が日常化し、いわゆるSNSへの依存が深まり、「フォロワー数が気になってしょうがない」「“いいね!”がほしい」「無意味な投稿を繰り返してしまう」ほか、人間関係のトラブルや自分を偽ってSNS上の自分を演じることで、ストレスを感じる“SNS疲れ”に苦しむ人たちが増えているという。芸能人も例外ではなく、自分の知名度や好感度を上げるために始めたSNSが、義務化したあげく、逆に自分の首を絞めることになり、SNSから“卒業”していく人も増えているという。

SNSにうんざり 人気芸能人も突然の休止

 SNSに熱心な芸能人の代表格に千秋がいる。彼女はブログ、Facebook、Twitter、Instagramと4種のSNSで情報を発信していたが、昨年4月、「楽しいしマメだからどんどん更新しちゃうんだけど、iPhoneばかり触ってるのがやだ。SNSばかりの生活を見直したい。やめたい、せめて減らしたい、だけど面白いから辞められない」と、まさに典型的な“SNS中毒”の症状を告白。その後、FacebookとInstagramを突然休止、“脱SNS”の流れを提示し話題になった。

 また、『ガールズ&パンツァ―』や『アイドルマスター』などで知られる人気声優・上坂すみれもTwitterを休止し、ファンを騒然とさせたことは記憶に新しい。こうした芸能人・有名人の突然の「SNSやめます」宣言は日常茶飯事で、特にTwitterでは、布袋寅泰(疲れるなぁ)(※以下()内はやめる理由)、ブラックマヨネーズ・吉田敬(俺に向いてないですね)、渡辺直美(あたし嫌われてんなー)等々、不特定多数のユーザーとの繋がりに疲弊する芸能人も多い。

 「SNSというのは、自分がどれだけ他人とつながっているか、あるいは評価されているかを測る物差しでもあるんです。特に若い人たちは、それをアピールして自己満足する傾向がありますね。芸能人の場合、フォロワーの数=ファンの数でもあり、プライベートを小出しにして好感度を上げる効果もある。ただ最初はよくても、更新しないと手抜きに見られるし、忙しくても、義務感からしょがなく更新したりつぶやいたりしなければならない。一般人から友だち感覚で絡まれることも多い。特にTwitterなどは、一般人とのやりとりにうんざりしてやめるパターンがほとんどですね」(SNS運営スタッフ)

伝播力生かした活用法も一歩違えば迷惑行為に

 とは言え、やはりSNS、特にInstagramを活用した伝播力はバカにならない。一般人でも、たとえばGENKINGのようにインスタで注目を浴びて、芸能人になっていくパターンもある。また芸能人にしても、渡辺直美やカズニョロ(小藪千豊)のように、“インスタ芸人”としてブレイクする成功例も多いのだ。さらに先だっての狩野英孝問題がSNS発だったことからもわかるように、SNSが炎上することで、無名タレントが一躍注目を浴びることすらあるのである。

 「確かに、SNSを利用したタレントさん絡みの“便乗商法”的なものはありますね(笑)。初期のmixiやブログでは“芸能人なりすまし”事件も多かったし、中期にはいわゆる芸能人ブログでの“ステマ事件”(ある商品を芸能人が宣伝することで本人にも収益が入る)もありました。そして今は“スパム行為”が問題となっています」(前出・スタッフ)

明確になるSNSの“光と影” 近年は“スパム行為”に辟易するタレントたち

 スパム行為とは、コメント欄にコメントを装って特定商品の宣伝をすること。最近ではダイエットの成功を謳ったものが多く、主に女性芸能人が影響を受けている。女優の木村文乃はスパム行為対策として休止期間を設けたり、悪役キャラで人気の菜々緒はスパム行為に反撃し、“ダイエットやホワイトニングなどの商品を紹介するコメントは悪徳なスパム広告です”とタグ付けすることでファンに注意を促している。

 他にも渡辺直美が、「最近コメントに ○○で私も痩せたよーとかあるけど、私のところで書いても意味なくない?w私デブだし、ちゃんと考えてやった方がいいかと…」とコメントするなど、様々な対策をとっているが、いまだ改善する兆しがないのが現状だ。

 こうしてみると、一般人であれ芸能人であれ、“SNS疲れ”はかなり蔓延しているように思える。最初はSNSの楽しさにハマりながらも、だんだんと依存状態に陥る。特に芸能人は人気商売でもあるし、ファンサービスのため、あるいは戦略だったとしても、一度発信したらなかなか簡単にはやめられない。お金がかからず、簡単にできる究極のプロモーション活動とも言えるSNSだったが、ここにきてその“光と影”の部分が明確に現われていることから、そろそろ見直しの時期にきているのかもしれない。

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