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令和幕開けにも登場した神戸市内「例のサウナ」、頻繁な中継の裏に神戸震災への思い
新元号発表やW杯、イチロー引退の際にも中継された“例のサウナ”
――これまで何度も、テレビの中継で使われていますよね?
加藤さん はい。今回の令和カウントダウンもそうですし、4月1日の新元号発表の際にはお客さんによるお風呂での“令和書初め”を行いました。ほかにも、サッカーワールドカップなどのスポーツイベントでもよく中継されているほか、先日はイチローさん引退についてのインタビューもありました。少し前ですと、SMAP解散の際にも、中継が入りましたね。最初にうちを取り上げてくれたのは、神戸新聞さんでした。
――なぜ「神戸市内のサウナ」がここまで取り上げられるのでしょうか?
加藤さん うちのサウナでは1ヵ月に一度くらいの頻度で、時事ネタに絡めたイベントを行っているんです。前もってわかっているものについては、こちらから発信、告知しているので、テレビ局や新聞社が取材に来てくれるんですね。今では、テレビ局のほうからお声がけいただけるようになりました(笑)。
時事ネタでメディアに協力、「お客さんはとくに増えてないです(笑)」
加藤さん 今はサウナブームと言われますが、まだまだお風呂、温浴文化の認知度は低いと思っていて。様々な時事ネタでメディアに協力することとで、少しでも広がっていけばいいと思っています。
――中継にはお客さんが映っていますが。
加藤さん 主に常連客の方々ですね。もちろん、映りたくない方もいらっしゃるので、事前に取材協力のお願いや告知はしています。
――テレビの中継では、「神戸市内のサウナ」と言われるだけで、『神戸サウナ&スパ』という名称は出ていないように思いますが。
加藤さん ニュースですと、特定の施設の名称は出ないほうがいいんだと思います。
――メディアで取り上げられることによって、お客さんは増えましたか?
加藤さん とくには増えていないです(笑)。来館しているお客さん方には、「ああ、またやってるな」と、見守っていただいています。
阪神・淡路大震災で倒壊するもお客さんの声で再建、「色々な地域に貢献していきたい」
加藤さん これはまだメディアに取り上げられてはいないですが、選挙の時にも行いました。若年層に選挙に興味を持ってほしいと思い、投票済証明書を持ってきた方をサウナに招待したんです。
――今後はどのようなものを?
加藤さん いち施設というより、色々な地域に貢献、お風呂でサポートしていきたいんです。そのためにも、時事ネタでメディアに協力して全国展開で発信、知名度をアップしていきたい。先ほどの選挙もそうですが、国や県で行っていることに貢献していきたいと思ってます。
――メディアに登場するのは、単に施設の宣伝ではないと。なぜ、そこまで地域貢献を考えるようになったのでしょうか?
加藤さん うちは神戸で65年、お風呂屋さんを営んできました。ですが、阪神・淡路大震災で建物が倒壊し、2年半くらいかかって再建したんです。それができたのは、地元の方々の「がんばれ」という応援の声があったから。地域密着で温浴事業を行ってきただけに、そんな皆さんの憩いの場をなくしてはならないと思った。だからこそ、地域に愛されるサウナとして、貢献していきたいと考えたんです。
――「神戸市内のサウナ」の中継の裏には、そんな思いがあったんですね。
加藤さん 神戸の震災の時もそうですが、東日本大震災の際にも、マッサージのボランティアとして、東北に行きました。これからも、神戸はもちろん、様々な地域に貢献していきたいと考えています。
『神戸サウナ&スパ』
【公式HP】(外部サイト)