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巨大生物の”賀正イラスト”に9万いいね ”違和感に潜む癒し”生む作者のこだわり
「こういうものがいたらいいな」“巨大生物”との“願望の世界”をイラストに
もの久保2018年の2月頃、巨大な生き物と人間の優し気な雰囲気の絵を描いて、多くの反響をいただいたことがありました。今回もそういった絵が好きな方向けに描きましたので、気に入っていただけて何よりです。ですが、これほど多くの方に見ていただけるとは思ってはいなかったので驚いております。
――どのようなきっかけで、巨大生物を描いてみようと思ったのですか?
もの久保小さな頃から巨大なものへの憧れがあり、これまでも度々描いておりました。「こういうものがいたらいいな」という私の願望です。
――通常、イラスト制作には、どのくらいの時間がかかるんですか? また、どのような手法で描かれていますか?
もの久保こういった巨大な生き物の絵は、最近は大体5時間ほどで描きます。Photoshopを使ったデジタルイラストです。
――巨大生物が出てくる作品の中で、お気に入りのイラストはどれですか? また、その理由は?
もの久保スズメの絵と同系統のものであれば、パンダの絵が気に入っています。子パンダがとてもかわいく描けましたので。
「後ろ向きな絵の世界観のなかにも、どこかに心地よさを感じてもらえたら」
――巨大生物の近くに人間が描かれている絵もありますが、イラストの世界観の中で、人間の立ち位置をどのようにとらえていますか?
もの久保多くの巨大生物と人間は、偶然そこで出会った者同士という設定です。それぞれ主体的な暮らしを持っており、お互いの暮らしのなかで見掛けても、関心を寄せたり寄せなかったり……というイメージです。人間は動物と関係しているというよりも「ただそこに暮らしている何者か」であると捉えています。
――もの久保さんのイラストの世界観を、言葉で説明するとしたら?
もの久保“空漠とした安心感”ではないでしょうか。私の絵は大体の場合、後ろ向きな要素が含まれていますが、それでもどこかに心地良さを感じていただけることを祈りながら描いています。
――イラストのネタはどのように考えていますか?
もの久保大体はボーッとしている間に思いつくことを絵にしています。外で見てきたものが「そういえばこう見えるなあ」と着想することもあります。巨大生物を描くときのコツは、単純ですが“比較物を描くこと”です。人間は一番わかりやすい例になると思います。
――巨大生物系の他に、得意なイラストはありますか?
もの久保客観的に得意かどうかはさておいて、風景やグロテスクな怪物を描くのが好きです。人間の手や肌の質感を描くのも、とても楽しいです。
――これから描いてみたい作品はありますか?
もの久保いつも突発的に描くので、今はこれというものがありません。「あ! これ描きたい!」と思ったら何でも描いてみたいと思います。
Megalophilia もの久保作品集 (KITORA)
深遠な世界を描き続ける稀代の絵師・もの久保の1st作品集。巨大生物が癒やしをもたらす「祝福の章」、畏敬の念を呼び起こす「畏怖の章」など、イラストを多数収録し、メイキングや全作品レビューなども収められています。
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