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ORICON NEWS
NGT48も松本人志も救う? “地獄見た”指原莉乃の神がかった対応力
『ワイドナショー』でNGT48騒動に言及、当事者側の立場から厳しく批判
指原は運営側について、「誰がトップなのか、誰が仕切っているのか、私ですらわからない」と、現状を説明。公式コメントについても、「名前も出ず、顔も出ず、誰が書いているかもわからないコメントを中途半端に出して。こういうときに誰が最初に動くのかを仕切らない」と、疑問を呈した。AKBグループに属しながらも毅然と運営側を批判する指原の姿勢には、SNSでも「現役で言えるギリギリの範囲まで言ってて素晴らしかった」「被害者に寄り添った優しくも強い発言。本当に立派」「さっしーしかできないコメント」と、絶賛の嵐が巻き起こった。
セクハラに発展しかねなかった松本人志の発言をも華麗に昇華、正真正銘の“神対応”
だが、この“炎上”にストップをかけたのもまた、指原である。松本への批判が止まらないなか、指原は15日にTwitterを更新。『ワイドナショー』出演時は緊張し記憶がないことに触れ、「改めて録画をチェック……松本さんが干されますように!!!」と、セクハラ発言を絶妙に“ネタ”に昇華して見せた。この対応には前述の茂木も、「ほんとうに偉い!」と称賛。渦中の松本自身、「指原様〜」と炎上を沈めた指原に対し感謝のツイートを送っていた。メディアでの表現に厳しい目が向けられる昨今だけに、炎上のみならず、BPO案件にまで発展しかねなかった今回の松本の発言。それを単なる弁護ではなく、笑いにまで持っていった指原の言動は、まさに“神対応”と言えるだろう。
普通のアイドルとは違う、自身のスキャンダルいじりも辞さない許容量
指原が注目を集めるようになったきっかけは、ブログ『指原クオリティー』。さらに、そのバラエティー力が買われ、2011年にはAKB48メンバーでは初の単独冠番組『さしこのくせに〜この番組はAKBとは全く関係ありません〜』(TBS系)が放送、同年『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーにも抜擢された。翌年の『AKB48選抜総選挙』では4位に浮上し、アイドル、タレントとしての階段を順調に駆け上るかに見えた。ところが、そんな最中に『週刊文春』により男性スキャンダルが発覚し、涙の謝罪。ペナルティとして福岡を拠点とするHKT48へ移籍することが発表された。
当時、ネット上では指原に対する誹謗中傷が相次ぎ、“指原叩き”は簡単には収束しなかった。しかし指原は、普通のアイドルなら御法度の自身の“スキャンダルネタ”で笑いをとり、裏表のないキャラクターが世間に浸透。総選挙で三連覇するほどの人気を得た。昨年4月放送の『王様のブランチ』(TBS系)では、「マジで私が文春砲のパイオニア」と語るほど、芸能人としての器の大きさ、ピンチにおける対応力を見せている。
教育係、劇場支配人としてHKTを躍進させた指原、「運営トップに」の薦めも
まさに“たたき上げ”であり、メンバー教育や運営側の視点すら持った指原。これらの経験こそが、今回のNGT騒動への毅然とした態度に繋がっているのではないだろうか。前述の『ワイドナショー』でも古市憲寿から「NGT運営のトップになれば?」と勧められていたが、もはや一アイドル、という扱いではない。さらに、スキャンダルや「私もあとをつけられたことがある」といった経験があるからこそ、彼女の言葉は説得力がある。AKBグループの創始者・秋元康が発言を控えている今、渦中のNGT48を守り、全グループの精神的支柱になっているのは指原だと言えるのではないだろうか。「運営トップに」と勧められるのもうなずける話である。
かつて地獄を見た指原、揺れるAKBグループの救世主となるか?
アイドル、タレントであることは間違いないものの、指原の芸能界での立ち位置は、これからさらに上昇していくように思える。男性でいえば、多くの芸能人や番組にも影響力の大きい、中居正広のような存在になっていくのではないだろうか。ピンチをチャンスに変える力を持った指原が、今後どう動くか。これまで蓄積した力を発揮することで、指原はAKBグループをまとめていく救世主となるかもしれない。
(文:今 泉)