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中島健人、時代を逆行する“王道王子様”キャラでバラエティー独走状態に
どんな振りにも必ず“王子様コメント”で返す瞬発力でバラエティー界を席巻
昨年放送された『しゃべくり007』(日本テレビ)で見せた観覧客との“神対応”握手会では「今日誕生日なんです」と言われれば「仕事終わったら、一緒にケーキ食べに行こう」と答え、「なんでそんなにカッコイイんですか?」という質問には「なんでそんなにキミはかわいいの?」と回答。MCの上田晋也が「大喜利みたい」と評するほど、どんな振りにも“王子様”なコメントで即座に返し、全力でぐいぐいと攻めてくる。リップサービスだとわかっていても、その真摯な姿勢に「感心する」という反応がSNSなどで見られる。
すべての女性をお姫様に見立ててくれる“王子様キャラ”は、現在、主流とされる彼女気分になれる“彼氏感”とは逆行する。だが、それは常に新しいキャラクターを探しているバラエティーに風穴を開けることとなった。
さんま、マツコもお墨付き! どんな番組やMCにも“ハマる”対応力
また、たびたび使用される「セクシー○○」は、もちろんグループ名・Sexy Zoneに由来。もともとインパクトの強いグループ名ではあるが、多用することでグループの知名度アップにも貢献したい意図があるという。そんな、都度のコメントで見せる瞬発力と、オリジナリティのあるキャラクター性、そして、それらを意図的に出せるセルフプロデュース力の3つを融合させる言動は、厳しい芸能界を生き抜いてきたベテランのタレントたちも一目置く存在となっているのだろう。
そうして毎度のように爪痕を残してきた結果、どんな大物や番組にも“ハマる”若手アイドルとして重宝されるようになった。しかし、そんなタレント然とした対応力を見せるだけではない。エンタメ誌ライターによると「『林先生が驚く初耳学』で共演する林修さんは、『ウケると思った言葉がウケなかったとき見せる健人くんのシャイな表情もカワイイですよね』と言っています」。そういうギャップも先輩芸能人たちの好感度を上げているのかもしれない。
“キャラ変”なし! デビュー当時から変わらぬアイドルマインド
また、デビュー間もない2013年には『JMK 中島健人ラブホリ王子様』(日本テレビ系)という30分の単独冠番組を放送。“ラブホリ王子様”は本人が雑誌で発言した「ラブホリック」に由来しており、出演者は中島のみ。カメラを彼女に見立ててデートをするというトンデモ企画をやり切っている。「本人も最初はラブホリという言葉が一人歩きして困惑していましたが、『JMK 中島健人ラブホリ王子様』が始まると、『本当にうれしかったんですよ』と言ってました」(エンタメ誌ライター)。“困惑した”と言うだけあって、そのワードセンスも持ち前の感性なのだろう。
ほかにも、メンバーの松島聡が病み上がりのお見舞いに中島から100本の薔薇をプレゼントされたというなど逸話があるなど、メンバーも声をそろえて「これが素です」と主張。その王子様っぷりは、いまやジャニーズ内でも浸透している。1月1日に行われたHey! Say! JUMPのコンサートを見に来ていた中島健人に、薮宏太は「JUMPのファンにセクシーなひと言を言ってあげてよ」と不意打ちのオーダー。それに「音楽を体に感じることができて、本当セクシーサンキュー!」と答えた。今までもキャラクター性がブレてこなかったからこそ、信頼して“振る”ことができるのだろう。
素であるのであれば「王子様」と持ち上げられるのが本意かどうかはわからないが、時代を逆行する独自路線の“王道王子様”キャラの需要に、メディア側が今さらながら気付かされたのは事実だろう。これから先、また新たなキャラクターが出て来るだろうアイドルの中で、“キャラ変”せずにそのまま唯一無二の独自路線を突き進んでほしい。
(文:今 泉)