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“試練”を超えたSexy Zone コンサートで見せた完全体
3人から5人へ “ドラマ性”を持つSexy Zoneの強み
現存するアイドルグループの中でも、こと“ドラマ性”という点においてSexy Zoneは突出している。佐藤勝利、中島健人、菊池風磨の3人で新曲を発表し、松島 聡、マリウス葉は、別ユニットで活動したこともある。歌番組に5人で出演しても、松島とマリウスの年下組は3人とは違う衣装、なんてこともあった。でも、そんな試練の数々も、5人が成長するために必要な過程だったのだ。4月24日、代々木第一体育館で開催されたライブを観て、そう確信した。
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おそらく今回のツアーが、彼らにとって初めて“完全体”と呼べるものだったのではないか。ソロやユニット曲、ジャニーズJr.の曲を除く27曲を、振付も完璧にすべて“5人で”歌った。5人が5人とも美声で、しかもちゃんと個性もあって、ダンスも自分なりの見せ方を心得ていることにまず驚かされる。松島とマリウスは煽りを担当することも多く、投げキッス一つにも自分らしさを出そうとしていた。不動のセンター・佐藤の19歳とは思えない威風堂々とした佇まい。その傍らには、色気の塊・中島とさわやかな不良性でステージに旋風を起こす菊池がいて、瑞々しさに溢れる成長株の松島とマリウスが、若いエネルギーを爆発させる。メンバー同士、根っこのところではガッツリと信頼し合っているのに、パフォーマンスになると「負けねーぞ!」な緊張感がほとばしり、一曲一曲が真剣勝負の場になっていて、ワクワクする。
メンバー全員が「俺を見ろ!」と言わんばかりに前に出て行けるグループは強い。幾多の試練を乗り越え、5人は、たしかなスキルと、強いハートと、メンバーへの確固たる信頼を手に入れたはずだ。
奇抜なグループ名のままに 女子を射止める力を発揮
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もうひとつ、“Sexy Zone”というグループ名の中には、“限界”という意味でも使われる“xyz”の3文字が入っている。アナグラムというほどではないが、アルファベットを分解すれば、その先に、“one”と続き、限界を超えることができるたった一つのグループ、という意味が込められているのではないかと深読みすることもできる。実際、今回のライブも、一つの完全体として今できる最高のパフォーマンスを見せながら、じゃあ半年後、1年後はどこまで成長しているか、想像もつかない。それほどまでに、5人のSexy Zoneは輝いていた。