アニメ&ゲーム カテゴリ
(更新: ORICON NEWS

松本潤、禁断の恋を演じた感想は!?「毒っ気があるからこそ強く惹かれ合う」

「今日はしゃべったな!」とい手応えは一切なし!?

――この映画ならではの会話のテンポと言いますか、とても丁寧にゆっくり紡いでいる印象がありました。
松本潤 高校時代など、2人で会話を進めていくシーンは撮影序盤に撮っていて、そこで時間をかけつつ、丁寧に撮影していくことができたんです。その時点でテンポや間がわかったので、後半はとてもスムーズでした。

――常に意識するというよりは、自然にそういったテンポが出来上がった?
松本潤 そうですね。テンポ感も含めて、今作はラブストーリーにも関わらず、明るくて楽しいシーンが全然ないんです(笑)。お互いが言いたいことを上手く言えなかったりするから、ゆっくり話すし、声は小さいし(笑)。とくに、撮影序盤に撮り終えた車の中で2人で会話するシーンでは、すごく重たい作品だと実感しました。これもその後の撮影の指標になったので、結果的にはすごくよかったんですけどね。カットがかかるたびに、2人とも「重いなぁ」「キツイねぇ」っていうムードになっていました(笑)。テンションの高い芝居で台詞をたくさんしゃべって、カットがかかった瞬間、「うお〜、今日はしゃべったな!」みたいな手応えは、一切なかったです(笑)。

――松本さんは、シーズン2が決定した連続TVドラマ『99.9−刑事専門弁護士−』(TBS系)の深山役など、キャラの立っている役柄も多く演じています。どちらの役柄により難しさを感じましたか?
松本潤 正解がないので、どちらも難しいですね。葉山も薄味というわけでもなく、表現の仕方が違うんだと思います。話せば話すほど胡散臭く感じられる場合もあるし、黙っていれはいいのかというと、そういうものでもない。ドラマと映画という面でも、違いはありますね。

自分自身に感じた疑問、「ここまで人の心に残る存在になれるのか?」

――葉山は多くを語らない人物ですが、松本さんご自身は?
松本潤 わりとしっかり言葉にするほうだとは思います。でも、相手に伝わっていなかったとしたら、どうなんだろう?(笑)。仕事については言いよどむことは一切ないですけど、友人相手には、言わないけどイラっとしていることはあります(笑)。

――監督の印象は?
松本潤 感情や情報など、必要なものを画の中にきちんとキレイに収めてくださいますし、それが観客に届くことを信じている方だなと思いました。一方で、役者の細かい機微も見てくれるんです。今思うと、撮影序盤は丁寧に、よく話し合って撮影したんですけど、終盤は、あまり監督と話をしていなかったんですよね。あれは諦めだったのか(笑)、これでいいよということだったのか…ちょっと監督に確認してみたいです(笑)。

――では最後に、完成した作品を観た松本さんの感想をお聞かせください!
松本潤 回想から現代へと時間の経過が描写されていたこともあり、時の流れというものを改めて考えさせられました。自分自身、「ここまで人の心に残る存在になれるんだろうか?」と、疑問に感じたりして。今作を観て、過去の恋愛を振り返る人もいるだろうし、大切な人の存在に思いを馳せる人もいると思う。僕個人としては、「ああ、時は止まらず進んでいくんだな」と、そんなことを考えながら、エンドロールの歌を聴いていました。
(文:根岸聖子)

映画『ナラタージュ』

 2006年版『この恋愛小説がすごい!』第1位に輝いた島本理生の小説を実写化。高校時代、孤独な泉(有村架純)を救ってくれた教師・葉山(松本潤)。泉が大学2年のとき、二人は再会し想いが重なりかけるが…。葉山に離婚が成立していない妻がいることを知った泉は、大学生の小野(坂口健太郎)との交際に傾いてゆく。

原作:島本理生(『ナラタージュ』角川文庫刊)
監督:行定勲
出演:松本潤 有村架純 坂口健太郎/市川実日子 瀬戸康史
10月7日(土)公開
【公式サイト】(外部サイト)
(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

あなたにおすすめの記事

 を検索