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バスケ芸人に追い風 麒麟・田村裕が“二足のわらじ”で再起へ?

 2リーグ分裂状態から1リーグに統一され、ついにスタートしたバスケットボールのプロリーグ・B.LEAGUE。開幕戦を盛況のうちに終え、かつてのJリーグのような人気の高まりも期待されるなか、その陰でこの勢いに乗っかり虎視眈々と再起のチャンスをうかがうタレントや芸人たちもいる。その代表格がお笑いコンビ・麒麟の田村裕だ。

『ホームレス中学生』ブレイクから瞬く間に消え去った2000年代

  • 『ホームレス中学生』で大ブレイク

    『ホームレス中学生』で大ブレイク

 B.LEAGUEの開幕とともにスポーツ番組をはじめメディアでバスケが取り上げられる機会が増えている。すでにちまたでは『アメトーーク!』(テレビ朝日系)でのバスケ芸人企画への期待も高まっているようだが、NBAや漫画『スラムダンク』などを含むバスケ好きの芸人たちも時流に乗ろうと鼻息が荒くなっているようだ。そんななかで、もっともバスケブームの盛り上がりとともに“再スタート”への追い風を受けているのが、麒麟・田村だろう。

 2007年、自叙伝『ホームレス中学生』(ワニブックス)が200万部を超える大ヒットとなり、一躍大ブレイク。ピース・又吉直樹“以前”のベストセラー芸人でもあった田村だが、一時の“ホームレス需要”がなくなると瞬く間にメインストリームから消え去った。一方で相方の川島明は、その後も美低音ボイスや上品芸人としてのピン売りで、コンスタントにバラエティで活躍している。

 『ホームレス中学生』はマンガ化、映画化、ドラマ化もされ、まさに当時の田村は“ホームレスバブル”状態。2億円あったと言われる印税は、すぐに使い果たしたそう。しかし、芸人仲間に「金の使い道がわからず、自宅にはなぜかバブル時代のバーなどの天井によくあったプロペラのような巨大な扇風機(正式名称シーリング・ファン)が回っていた」などとネタにされていたが、実際は父親に家を買ったり、福祉施設にプレゼントを贈ったり、お世話になった人へのお礼、兄の出店費用を援助するなど、宝くじに当たった人のような感じで意外にまっとう(!?)に消費したという。

「昨年、田村さんは深夜番組『メッセンジャー&なるみの大阪ワイドショー』(MBS系)に出演した際、“昨日、財布を見たら6円しか入っていなかった”と告白したり、2011年に一般女性と結婚していますが、自ら貧困ならぬ、貧“婚”と称したり、毎週日曜日に知人のバーでバイトしているなどと(2014年当時)、自虐ネタには事欠かないようです。ただ本人は、“俺はしょせん田村だということがわかっている。だからバイトするってことに何の抵抗もないし、バイトしていることもサラッと言える”と公言してます。悲壮感もないし、あっけらかんとした感じが、田村さんのいいところですね」(バラエティ番組制作会社スタッフ)

実は3×3バスケチームのオーナーでもある田村への追い風

 田村自身、「芸人としての実力がないままブレイクしてしまい、消えるべくして消えていった」と自覚しているわけだが、その後は大好きなバスケとバイト三昧だったという。なぜ、バスケなのか? と言えば、それも単に「本当にバスケが好きだから」とのこと。もちろん、『スラムダンク』の超愛読者であり、NBAにしても相当のマニア。

 ピンで活動する川島が「お笑いをやらずにいつもバスケをしている田村」とネタにするほどの打ち込みようで、実際に田村はバスケ教室プロデュースや指導、開幕前のB LEAGUE応援など、バスケが活動の軸になっていた。また、社会人バスケットボールチーム「チームよしもと」にも所属しているし、大西ライオンとプロバスケ選手・岡田優介とともに、3×3バスケチーム「DIME.EXE」のオーナーを務めるほか、プロチームのトライアウトを受けた経験もあるほどで、その“ガチ度”は半端ではない。

「これからは、B.LEAGUEの盛り上がりに合わせてバスケの話題も増えるでしょうし、本物のバスケマニアである田村さんへの需要も増すでしょう。実際、B.LEAGUE開幕戦を放送したフジテレビの『ワイドナショー』では、前園真聖さんのB.LEAGUEを追いかけるシリーズ企画にも出演していました。バスケ芸人枠で言えば、大西ライオンさん、澤部(佑)さん、レイザーラモンRGさん、あべこうじさんなどもいますが、知識、技術、実績ともに田村さんはぶっちぎりですね」(前出・スタッフ)

 最近は本業以外の“○○芸人”ブームが盛り上がる一方だが、田村には付焼刃感がまったくなく、バスケ芸人どころか“バスケ人”としての実績と風格がある。また、その知識や実績をひけらかさず、偉ぶりもしない田村だけに、これからのB.LEAGUEブームには欠かせない人物となり、知識人やスポーツタレント的なポジションでメディアに返り咲いてくる可能性もある。しかし、そんな追い風に乗る田村だが、おそらく自身のことよりも、心より愛するバスケを日本でもメインストリームのスポーツに押し上げようと必死になっていることだろう。そんな真っ直ぐで無骨なところが彼のよさでありおもしろさでもある。すでにこれまでの活動からバスケ関係者からの信頼も厚いようだが、バスケ人との二足のわらじでの芸人再起にも期待がかかる。

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