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土屋太鳳インタビュー『迷いを得ることができた… 充実して駆け抜けた、不思議な1年』

いろいろな感情はすべて愛情から出てくる

――『まれ』の座長として大活躍された2015年は、どんな1年でしたか?
土屋すごく充実した、不思議な1年でした。10代を生き、20代を生き、30代を生き、また10代を生きて……タイムスリップを3回したみたいな(笑)。でも本当に駆け抜けた1年だったと思います。それと同時に、普通じゃ出会えないような、多くの方に出会うことができましたし、(芝居に対しては)このお芝居で本当にいいのかな? という迷いも得ることができました。私は演技の基礎を習っていないので、発声や呼吸の重要さを現場で感じたこともありました。いまは現場でぶつかって、くだけて、パワーをもらう感じになっているので、少しずつでも成長できたらなあって思っています。

――役との向き合い方が変わってきた実感は、ありますか?
土屋やっと最近、いろいろな感情はすべて愛情から出てくるものなんだって気づきました。だから演じる前はなるべく愛情深く“大好きだ!”とか“ありがとう”って気持ちを込めるようにしています。だけど本当に難しいです、そこにたどり着くまでが……。不安でいっぱいです。

――そう気づくきっかけは、何だったのですか?
土屋『まれ』で、愛情の深さを感じたことです。すごく高い壁にぶつかって、お芝居がわからなくなってしまったときに、うまくできる、できないは別として、愛情を込めてやることの大切さを教わりました。プチソルシエール(希のケーキ店)に初めてお客さんが来て「マルジョレーヌください」って言われて、うれし涙がこぼれるシーンは、撮影の1週間前から眠れないくらい不安だったんです。撮影の日もずっと監督の手を離せなくて、1回目はなかなか動けなくて……。でも監督に「いま、希として生きているよね? いままでいろいろな苦労があったよね。うまくいく、いかないは別として、全力で何も気にしないでやって」って言われたときに「やってみます!」って素直に言葉が出てきて。何とかできました(笑)。

いつまで女優を続けられるかなあ

――そういうピンチから脱出するとき、力になるものは何ですか?
土屋スタッフや共演者の方々の力が大きいですね。『下町ロケット』では、倍賞美津子さんに「役の心を大事にする」ということを教えていただきました。でも、とても難しいです。もう苦しいっ! いつまで女優を続けられるかなあって(笑)。

――でもギリギリまで諦めず、悩み抜いてたどりついた表現に、後悔はきっとありませんよね? 『orange-オレンジ-』にも繋がるテーマですが。
土屋反省はたくさんありますけど、後悔はないです。でもやっぱり、たくさんの人が周りで支えてくださっているからだと思うので、自分がもらった愛情はしっかり、お仕事やプライベートで返していきたいと思っています。

――最後に、2016年の抱負を聞かせてください。
土屋『まれ』と『orange-オレンジ-』で、いまを生きる大切さだったり、一瞬一瞬をしっかりと過ごすことの大切さを知りました。今年も時間に呑まれず、いまを大事に生きていきたいなと思います。(小声で)いま、お芝居は苦しいですけど、楽しむことも大事なので、楽しみながら苦しみたいです(笑)。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:逢坂 聡)

orange-オレンジ-

 高校2年生の菜穂(土屋太鳳)に届いた手紙。それは10年後の自分からのものだった。書かれていたのは、転校生の翔(山崎賢人)を好きになり、そして翔が1年後には死んでしまっていること。イタズラかと思っていたが、書かれていることが現実に起こり始める。菜穂は後悔しないために、未来を変えようとするが……。

脚本:橋本光二郎
出演:土屋太鳳 山崎賢人 竜星涼 山崎紘菜 桜田通
公開中
(C)2015「orange」製作委員会
【公式サイト】(外部サイト)

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