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第20回釜山国際映画祭『節目の年に盛大に華やかに!若手からベテランまでスターが大集結』

ユ・アイン OPEN TALK INTERVIEW
自分を表現しながら、自分なりに行動しながら生きる

クールでやんちゃで頭がキレる――気難しいのか気さくなのかわからない複雑な男!? そんなミステリアスな雰囲気をまとう、いまもっとも熱い韓国俳優ユ・アイン。韓国で動員1300万人を超えるメガヒットになった『ベテラン』の日本公開(12月12日)が迫るなか、海雲台ビーチで行われたオープントークで俳優としてのいまの想いを赤裸々に明かした。
熱い韓国ファンからのプライベート質問にも真摯に(!?)辛辣に(!?)答える!!

自分のなかにある悪の部分を開放した

――10月2日までで、『ベテラン』が1330万人、『思悼』が520万人。公開が続いた今年の出演2作であわせて1850万人を動員しています。こういうときは天狗になってもいいんですよ(笑)。
ユ・アインいやいやいや、僕はまだ若い俳優なので。みなさん注目してくださっていますが、『ベテラン』ではリュ・スンワン監督やファン・ジョンミンさん、そのほか多くの先輩方がいらっしゃって。『思悼(サド)』ではイ・ジュンイク監督やソン・ガンホさんたちと一緒に映画を作り上げることができた結果だと思っています。でも、僕も少しは力になれたと思いますが(笑)。

――ユ・アインさんは、ご自身の意見や考えをはっきりと発言する俳優として有名ですが、『ベテラン』では財閥御曹司のボンボンという憎らしい悪役でした。実際の本人のキャラクターとは相当な差があると思うのですが……。
ユ・アインありがとうございます。こうして誤解を解かなければなりませんよね。多くの方が、僕がああいう性格だと誤解しているようなので(笑)。
――そうですよね。演じるうえで難しかった部分や、こんな気持ちで悪役を演じたなどはありますか?
ユ・アイン人間が悪い道に進むとしたらどういう姿になるかということを考えながら、僕が思う一番最低な奴をカタチにしました。誰でも自分のなかに悪があるじゃないですか。もちろん僕にもあると思いますし……。ふだんはそういう面を隠しながら生きていますが、撮影時だけは自分のなかにある悪の部分を開放して演じました。

――映画を観た人たちの間では、『ベテラン』の物語がリアルだと話題になっていました。リュ・スンワン監督は、おもしろくて笑える映画として作ったと話していましたが、一概にそれだけとは言えない、という反応も多かったようです。
ユ・アイン“笑える”というのはメッセージを伝えるひとつの方法にすぎず、笑いながら観られるけど、同時に何かを考えることもできると思います。重いメッセージを重いまま伝えることもできますが、みなさん劇場で疲れる映画はあまり観たくないですよね? 裕福な家に生まれた人がみんなそうなるというわけではないのですが、何の考えもなく社会人としての自覚もないまま大人になったらどんな人間になってしまうかということを、監督は表現したかったのだと思います。

俳優、芸能人という立場に慣れなかった

――いまの時代の“正義”とは?
ユ・アイン僕が言えることじゃないですよ(笑)。……そうですね。先ほど、自分の意見や考えをしっかり発言する俳優という話もありましたが、そんな僕のことを俳優としての自覚が無いという人もいるだろうと思います。俳優が社会に対する自分の意見を発言しながら生きるというのは、リスクを負うことでもありますから。でも僕は、自分の考えを表現しながら、自分なりに行動しながら生きるのが大切なことだと思います。自分の考えをしっかり伝えたり、他人の意見に耳を傾けたり、どうやったら仲良く生きていけるかということを考えるたりすることが、“正義”になるのではないかと思います。

――1850万人という観客を動員できた一番の理由は演技力ですよね。そのほかの理由のひとつとしては、ユ・アインさんのルックスもあるのでは。
ユ・アイン僕はすごくかっこいいわけではないですよね。みなさんに聞きたいのは、どこかひとつの部分がかっこいいから好きなのか、僕の多様なところ、ああいう人にもみえたり、こういう人にもみえたりというところを好きでいてくれているのか……そうだと思いたいなぁ(笑)。
――「存在自体が魅力的です」という声が(笑)。
ユ・アインそういうことはもっと大きい声で言って!(笑)

――ユ・アインさんのこれまでの出演作のなかで、一番記憶に残っている作品はなんですか?
ユ・アインドラマ『四捨五入』は、デビュー作でもあり、10代後半の思春期だったこともあり、大変な時間を過ごしていたという記憶があります。俳優としての自分の存在の意義や、どのように生きていくべきかなどを考えながら過ごしていました。撮影が終わると「もうやらない」と悩んだり……現場にいることがいつも楽しくありませんでした。僕は少し荒々しい性格なので、芸能人というか、俳優という立場に慣れなかったこともあります。大邸(故郷)に戻って、別の仕事を探そうと思っていたこともあります。それでも、いつのまにか年月を経て、いまではこういうところで脂ぎった言葉を発しています(笑)。

――これからもそうしてくれますよね?
ユ・アインどうですかね〜(笑)。
――これまでたくさんの役を演じてきたなかで、一番好きな役とこれからやってみたい役は?
ユ・アイン『密会』のソンジェ役がとても好きです。最近も観たりしています。僕は自分の出演作をしっかり観るタイプではないのですが、ちょっとエッチだったりもするので(笑)。まだ本格的なメロドラマをやったことがないので、すっごい恋愛映画に挑戦するのも良いかなと思います。期待してください。

――イ・ジュンイク監督が「ユ・アインはこれから世界一の俳優になるだろう」という話をされていましたが、ユ・アインさんはどのような俳優でいたいですか?
ユ・アインそうですね……おもしろい人間としてみなさんの記憶に残りたいです。かっこいい俳優、演技が上手い俳優などもいいですが、ある時代を振り返ってみたとき「あぁ、あの人はおもしろい人間だったな。笑えたな」というような。そんな俳優だったらいいですね。

<<ファンからの質問コーナーでツンデレ全開!?>>

【ファン1】結婚はしないんですか?
ユ・アインうーん、僕はいつでも結婚したいと思っていますけどね。がんばってみます(笑)。
【ファン1】私と結婚しましょう! 私、家庭的な女ですよ!
ユ・アインあたまおかしいの? なに言ってんだ(笑)。
(といいながら手紙を受け取る)

【ファン2】(ユ・アインと同じ)大邱の出身です! 大邸にはいつ帰ってくるんですか?
ユ・アイン『思悼』の舞台挨拶で行ってきましたけど、ドラマの撮影に入っているのでとうぶん行けないですね。
【ファン2】えぇ〜。大邱に帰って来たら会ってください!
ユ・アイン大邱に帰っても君に会いに行くと思う?
(といいながらハグ)

【ファン3】結婚したら子どもは女の子がいいですか?男の子がいいですか?
ユ・アイン自分によく似た男の子がいいですね。というのは、海雲台に遊びに来たときなんですけど、とてもかっこいいお父さんが、とっても可愛い息子を抱いて歩いている姿をジョギングコースで見かけて。いいな〜って思ってうらやましかったです。

【ファン4】お家の冷蔵庫には何が入っていますか?
ユ・アイン最近は、連休(秋夕)だったこともあって、先輩からいただいたアワビ、エビ、マツタケとか。料理は好きです。
【ファン4】自信ある料理は?
ユ・アイン先日、アワビ粥を作って友だちと一緒に食べました。僕はあんまり食べないんですけど。一人暮らしが長いので、自分で料理をしてみんなにわけてあげたり、ということが多いです。

【ファン5】バラエティ番組への出演はほとんどありませんよね?
ユ・アイン僕がバラエティを嫌がっているというイメージなんですかね。『無限挑戦』(MBC)は、唯一好きで観ているバラエティ番組です。いつか出演できたら嬉しいですね。オーディション番組も好きですが。

<最後にユ・アインからメッセージ>
いまはみなさん僕に注目してくださっていますが、それは永遠に続くものではないですよね。いまが本当に素敵な瞬間だと思っています。この先、僕にどんな未来が来ても、本物の演技をすることを一番に考えながらがんばっていこうと思っています。今日は集まっていただき、ありがとうございました。

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