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韓国映画特集『2014年後半を振り返る☆空前のヒット作が登場!K-POPスターが続々映画シーンに進出する背景』
◆およそ3人に1人が観た空前のヒット作『鳴梁』
これは、以前イ・ビョンホンが光海君を演じた『王になった男』などにもつながる、歴史上の人物を現代の世相やリーダー論とリンクさせたことでヒットする法則とも近いだろう。しかし、『鳴梁』では劇中に登場するペ・ソル将軍の子孫が歴史歪曲があるとして、映画を刑事告訴したという出来事もあり、様々な意味で話題を呼んだ。
このほか、今年のヒットは時代劇が多い。キム・ナムギルがコミカルな演技を見せた『海賊−海に行った山賊』は観客動員800万人、ハ・ジョンウが坊主になり、カン・ドンウォンが4年ぶりにスクリーンにカムバックした『群盗−民乱の時代』は400万人で、いずれも時代劇だ。
また、健闘したのはBIGBANGのT.O.P主演で、『サニー 永遠の仲間たち』のカン・ヒョンチョルが監督した『タチャ-神の手-』が400万人。『タチャ』と同じくR指定ながらも350万人を超えたのはチョン・ウソン主演の『神の一手』だった。
◆K-POPスター所属事務所が積極的に映画進出
C-JeSには、JYJのほかにチェ・ミンシク、ソル・ギョング、イ・ジョンジェ、イ・ボムス、パク・ソンウンなど、今の韓国映画界を支える俳優たちが所属しているし、最近ではキム・ガンウなども移籍してきた。また、ユチョンが『海にかかる霧』で、ポン・ジュノのプロデュース、『追憶の殺人』のシム・ソンボ監督のもと、最高の形でスクリーンデビューしたのも、C-JeSが映画界に強い事務所であるからということは大きい。
YGは、T.O.P主演の『タチャ-神の手-』がヒットしたが、これまでにも『同窓生』(2013年)『戦火の中へ』(2010年)への出演など、T.O.Pは歌手活動と並行して俳優としての地位を確立している。YGにはこのほか、『ハイヒールの男』のチャ・スンウォンや、自らも監督として『Daughter』『妖術』『桃の木』などの映画を手がけてきたク・ヘソンなどが所属している。
SMも、今年はf(x)のソルリが『海賊−海に行った山賊』や『ファンション王』に出演。EXOのD.O.(ディオ)は『カート』で主人公の息子役として映画デビューした。また、SUPER JUNIORのドンヘは『レディアクション青春』というオムニバス作品に出演。日本でも長らく活躍してきたBoAも『ビッグマッチ』でヒロインを演じ、C-JeS所属のイ・ジョンジェと共演した。このほか、SMには『泣く男』のチャン・ドンゴンが所属することになり、映画のVIP試写会には、SMに所属する人気歌手が顔をそろえて話題になった。
また、JYPは、2PMのチャンソンが『トクス里の5兄弟』に出演。2012年の『建築学概論』で高く評価されたmiss Aのスジは今年、『桃李花歌』の撮影に参加している。
◆アジアへ進出!中国との合作にも意欲的
SUPER JUNIORのシウォンもジャッキー・チェンの『DRAGON BLADE』に出演。こうしたSMの中国進出には、香港を拠点に映画やドラマ、音楽を制作し、多くのタレントが所属しているメディアアジアグループと提携を結んだという背景があり、これからますます中国語圏でのSM所属タレントの活躍が増えそうだ。
また、RAIN(ピ)は中国映画『露水紅顔』に主演、ソン・スンホンは『私の頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン監督が中国でメガホンをとる『第3の愛』に主演、キム・ボムは『重生恋人』で台湾のジョセフ・チェンと共演。ソン・ヘギョはジョン・ウーが監督し、長澤まさみも出演する『太平論』に出演。計画中のものもあわせると、数えきれないほどの中韓プロジェクトが進んでいるようだ。
◆日本でも続々と韓国映画が公開
『愛のタリオ』は、『監視者たち』や『神の一手』とは異なり、チョン・ウソンが愛欲渦巻く教師を演じ、親友のイ・ジョンジェから「僕の知らなかった一面があった」と言わしめた一作。また、『君に泳げ!』は、人気俳優のイ・ジョンソクとソ・イングクが対照的な水泳選手を演じる青春ラブストーリーだ。来年は、JYJのユチョンの『海にかかる霧』や、BIGBANGのT.O.P主演の『タチャ-神の手-』も公開と、話題作が目白押しである。
(文:西森路代)
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メビウス(外部サイト)(公開中)
自由が丘で(外部サイト)(公開中)
王の涙‐イ・サンの決断‐(外部サイト)(2014年12月26日公開)
GROW:INFINITEリアル青春ライフ(外部サイト)(2015年1月17日公開)
タチャ-神の手-(外部サイト)(2015年1月23日公開)
愛のタリオ(外部サイト)(2015年2月7日公開)
君に泳げ!(外部サイト)(2015年2月28日公開)
海にかかる霧(外部サイト)(2015年4月公開)
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ハン・ゴンジュ 17歳の涙
ハイヒールの男
その怪物
THE PRINCE(原題)
(2015年1月3日から順次公開)