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樋口真嗣監督インタビュー『ビジュアルは原作に忠実に撮った―だから答えは漫画にある』
新キャラクター・シキシマが生まれた理由
樋口『赤ひげ』って映画(1965年/黒澤明監督:江戸幕府の設置した医療機関・小石川養生所を舞台に、所長の赤ひげ(三船敏郎)と青年医師(加山雄三)の心の交流を描く)があるんですけど、10代の頃に初めて観たときには、腹が立ったんですよ。加山雄三と三船敏郎が対立する話で、結果的には三船敏郎の常識が、加山雄三の若さをねじ伏せるんですよね。当時の自分としては、それがものすごく許せなかった。後編を観ていただければわかるんですけど、三浦春馬(扮するエレン)をどう映すかという点において、まだ俺は年寄りにはなってないなって(笑)。いま『赤ひげ』を観ると(赤ひげの正しさは)痛いほどよくわかるんですけどね。でもあれじゃあ、次の世代に何かを託せないんじゃないか? って。そういった意味で今回は、世代間の抗争にしていくことで、エレンというキャラクターに自分を託せるという仕掛けを作りました(笑)。
――9月19日の封切りが待ち遠しいです! 『赤ひげ』の加山雄三扮する保本の清潔な自尊心や、本作のエレンの折れそうなほどまっすぐな勇気には、観ていて応援したくなるような、それでいて観終わった後には打ちのめされてしまうほどのパワーがありました。人はいくつになっても、大きなものに立ち向かうとき、少年のような青臭さが必要なのかもしれませんね?
(文:石村加奈)
進撃の巨人
監督:樋口真嗣
出演:三浦春馬 長谷川博己 水原希子 本郷奏多 三浦貴大 桜庭ななみ 松尾諭 渡部秀 水崎綾女 武田梨奈 石原さとみ ピエール瀧 國村隼
2015年8月1日・後篇9月19日公開
(C)2015 映画「進撃の巨人」製作委員会(C)諫山創/講談社
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