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がんサバイバー・木口マリ氏が作り上げた、心温まるネットコミュニティ 「不安や恐怖に押し潰されることはない」

ポジティブがポジティブを呼ぶ活動が生み出した温かいネットコミュニティ

「誰も傷つけてはいけない」と語るように、木口氏の筆致はユーモラスながらもすべての人に寄り添うような優しさに満ちている。専門的な医学用語も多数使われているものの、その内容のわかりやすさも魅力のひとつだ。「1本のブログを書くのに、だいたい5〜6時間かかります。一字一句に向き合っていると、どうしてもそれくらいかかってしまうんです。だから、それほど頻繁にアップはできないんです。アクセス数を増やすには頻繁にアップしたほうがいいんでしょうけど、一気にたくさんの方に来てもらうより、ジワジワ広がっていくほうが意味があるんじゃないかなと思ってやっています」

 一昨年からはリアルの写真展や、ピアノ演奏のバックで写真のスライドムービーを流すコンサートなど、『がんフォト*がんストーリー』のスピンオフ企画も行っている。
「イベントをする際に意識しているのは、なるべくがんに興味がない方にも触れてもらえるようなものにすること。参加者のなかには『がんでも外出していいんですか?』という方もいて、やはりがんに対する世の中のイメージは『怖い』『人生が楽しめなくなる』というところで止まっているんだなと。まだまだやるべきことはたくさんあります」

 自主イベントのほかにも、近年はさまざまな団体から写真の展示やワークショップ、コンサートなどの依頼が増えている。当初は仲間内でイベント運営を行ってきたが、最近では木口さんの活動をネットで知り、「自分も携わりたい」と申し出てくる人も増えているという。とかく炎上や誹謗中傷といった負の側面がクローズアップされがちなネット空間だが、そこに温かいコミュニティを作り上げている木口氏は「私にとってはポジティブがポジティブを呼んでいるというか、いい出来事しか起こっていないですね」と微笑む。
(文/児玉澄子)

『がんフォト*がんストーリー』

 がん患者・体験者、家族友人、そして医療者が感じた、それぞれの瞬間を写真に収めた投稿型Web写真展。ふだんあまり知られることのない「がんの奥にあるあたたかい心」をたくさんの人へ届けるためにオープンした。
■がんフォト*がんストーリー
http://ganphotostory.wixsite.com/ganphoto(外部サイト)
■Facebookページ
https://www.facebook.com/ganphoto.story/(外部サイト)

提供元: コンフィデンス

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