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直木賞作家・辻村深月が映像脚本執筆「新しい時代に自分ができることを考える作家でいたい」

 昨年は新作『かがみの孤城』で「第15回本屋大賞」を受賞するなど、いまもっとも注目度の高い小説家の1人である直木賞作家・辻村深月氏が、『映画ドラえもん のび太の月面探査記』で初めて映像作品の脚本を手がけた。初挑戦となった脚本執筆のほか、デジタルへシフトしつつある本市場における作家としてのあり方、仕事の流儀を聞いた。

一度は断っていた脚本執筆 自分の“役割”へ挑戦

――今回の『映画ドラえもん』で、作家デビュー以来初となる映像作品の脚本を執筆されました。
辻村深月作家という職業に就く前から「ドラえもん」が大好きだったのですが、各章のタイトルをドラえもんの秘密道具の名前にした小説『凍りのくじら』を書いたことがきっかけで、藤子プロ(藤子・F・不二雄プロ)さんに取材に行かせていただく機会がありました。そこから少しずつお付き合いをさせていただくなかで、6年ほど前に藤子プロさんから映画脚本のお話をいただいたんです。

――そこからプロジェクトが動き出したのですか?
辻村深月実は、そのときはお断りしてしまいました。というのも、作家として仕事を始めたばかりのときは、無条件で「ドラえもん」に携わることへの憧れがあったのですが、いざ実際にお話をいただくと、恐れ多い気持ちと、作り手として作品に関わってしまったら、好きなだけではいられないんだろうという思いが強くなりました。すごく迷ったのですが「一生ファンでいたいです」と辞退してしまったんです。
――それでも関係性は続いた?
辻村深月そのあともファンとして藤子プロさんとお付き合いをしていくなかで、先生のご家族とお会いして、お話をする機会をいただいたんです。私にとって藤子先生は雲の上の存在だと感じていましたが、お話を聞くなかで、先生のお人柄やお仕事への姿勢がだんだんとわかっていって、そのなかから生まれた「ドラえもん」に改めて敬意を覚えました。同時に、先生がいなくなられたあと、多くの人の思いによって、作品がここまで繋がれてきたことが実感できたんです。

――関係者と触れ合うことで、気持ちが変化していったのですか?
辻村深月そうですね。映画ドラえもんの歴史は、さまざまな人たちが大事にバトンを繋いできた結果で、私への脚本依頼も「このバトンを受け取って、1年走って翌年に繋げてほしい」ということなんだと。それが自分に求められた役割だと考えられるようになったんです。もう1つ大きかったのが、八鍬新之介監督の存在。八鍬監督の『新・のび太の大魔境』を観た時に、この監督とであれば、同じ方向を向いて走れるのではないかと思いました。その思いを伝えると、藤子プロさんからも「辻村さんの脚本であれば、ぜひ八鍬監督でと思っていました」と言っていただき、こうした要因が重なって、私の方から「チャレンジしたい」と改めて藤子プロさんにお話をさせていただきました。

提供元: コンフィデンス

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