『今日俺』瀬奈じゅん筆頭、18年TVシーンを盛り上げた個性派端役女優たち
瀬奈じゅんのムダ遣い!? そのギャップにSNSも騒然
テレビドラマでは13年『女優 麗子〜炎のように』(テレビ東京系)での浅丘ルリ子役をはじめとして、『都市伝説の女』『科捜研の女』『女たちの特捜最前線』『警視庁・捜査一課長』(すべてテレビ朝日系)などにゲスト出演。そして『今日から俺は!!』では、80年代の“おばちゃんパーマ”姿を披露し、吉田鋼太郎演じる三橋貴志の父との夫婦役を怪演。三橋家のシーンでは、瀬奈、吉田、賀来の3人のコントのような芝居が毎週のように繰り広げられたが、SNSでは「これがあの瀬奈じゅん!?」「瀬奈じゅんヤバすぎる」「この夫婦の声量がハンパない(笑)」など、瀬奈が見せた新たな“顔”に驚きの声を上げる視聴者が多かったほか、同作で初めて瀬奈じゅんを知り、ファンになったという声も少なくなかった。
そもそも『今日俺』原作の三橋の母親もかなりファンキーな“母ちゃん”だった。そこに福田雄一監督流の演出が加わる。近い例でいえば、11年の福田監督演出『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京系)で盗賊を演じた古田新太の妻役・上地春菜だろう。瀬奈も“美形”“演技派”“舞台トップスター”などの仮面を惜しみなくかなぐり捨てた体当たり芝居を見せたが、それでも上品さを損なわない“本物”ぶりが、そのギャップとともに注目を浴びた。「吉田鋼太郎と瀬奈じゅんをあれだけムダ遣いしようとした勇気がすごい」と最大級の賛辞(?)を送るキー局プロデューサーもいた。
18年は女性バイプレイヤーの当たり年
しかし、18年はドラマに欠かせない名バイプレイヤーとして活躍してきた山口紗弥加が芸歴24年にして『ブラックスキャンダル』(読売テレビ/日本テレビ系)でドラマ初主演して話題に。“謝罪会見”をテーマに、芸能界に生きる人々の人間模様を描いた復讐劇で、そのエグさと主演としての山口の姿に好評価の声が多く上がった。
ほか個性派でいえば、話題作『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)での伊藤修子もそうだ。『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラ−出演や『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)スカウト枠で優勝もしているが、本職は女優。あまりに個性的すぎるが故、先日配信された『田中圭24時間テレビ』(AbemaTV)では「過去に、監督さんに“あなたは芝居が下手だ。帰っていいよ”と言われたことがある」とも語っていたが、確かにエキストラ的に使うには、クセと存在感が強すぎる女優だ。その唯一無二の芝居が昨年、いよいよ脚光を浴び始めたように思える。