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脚本家・野木亜紀子、18年オリジナルドラマ3作の登場キャラから探る人気の理由

こまやかに描かれる人間関係の根底にある、相手を尊重する気持ち

 野木亜紀子ドラマは、登場してきた人物が、最終回でも誰一人として欠けていないことが多い。『アンナチュラル』では、UDIの面々は最後にまた同じメンバーが揃っていたし、『獣なれ』も、晶と恒星は別の場所にいたが、それ以外の人物はバー「5tap」に集まった。

 登場人物たちも人間だから、お互いにぶつかることもある。『アンナチュラル』の主人公のミコトと、市川実日子演じる東海林は、一度は険悪になるが友情はすぐに元に戻った。ミコトと中堂は、決して相いれないかと思ったが、最終的には同じラボで働く仲間同士になった。

『フェイクニュース』で事件を追っていた記者の東雲樹と、ネットに青虫混入を書いた張本人の猿渡も、交じり合わない関係性かと思われたが最終的によき相棒同士となった。『獣なれ』の元カノの朱里と、今カノ(途中までは)の晶は、実は似た者同士の表と裏のような存在だとわかったし、恒星と晶は気兼ねすることのない友人関係を保ったうえで恋愛関係を築いた。

 男女であろうが、同性間であろうが、その基本には相手を尊重する気持ちがあり、出会ったときの状況がたまたま最悪でも知っていくうちに理解ができることも描かれている。当たり前すぎて、普段は物語のなかでわざわざ映し出されないような、こまやかな人間同士の関係性の一つひとつが丁寧に描かれている。野木作品で一番人気を得ているのは、実はそんなところかもしれない。
(文/西森路代)

提供元: コンフィデンス

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