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伊藤健太郎、ツッパリから武士までノーブルな空気を放つ特異な俳優の可能性

若い世代だけでなく50〜70代の時代劇ファンも夢中にさせる

 涼しげな目元と、スラリ長身のスタイル。スマートであり、人の懐にスルッと入る人懐こさもある現代っ子というのが伊藤の印象だろう。それがなぜか『今日俺』の80年代の男気溢れるツッパリや、時代劇にハマるというのは、発見だった。しかも、ふつうの現代劇よりも、魅力が一段増すのだ。

 伊藤がファン層を大きく拡大したのは、NHKが本気で挑んだ人気漫画原作のSFラブコメ戦国ファンタジー『アシガール』だ。伊藤が演じたのは、黒島結菜演じる平成の女子高生がひょんなことから戦国時代にタイムスリップし、たちまち恋に落ちる戦国時代の若君役。穏やかで優しく強く、仲間思いの完璧な人を実に魅力的に演じた。伊藤にとってこれが初時代劇だったが、そうは思えないほど戦国の武士がしっくりハマっていたし、落ち着いたノーブルな雰囲気は神々しくすらあった。

 物語内では若君が現代に行くシーンもあるが、高校生のコスプレをして街を歩いても、周りから浮き立ち、戦国の若君に見えるのは不思議なほどだった。伊藤が演じる若君は多くの女性の心をわし掴みにし、原作ファンの若い世代だけでなく、50〜70代の時代劇ファンの女性も夢中にさせた。ドラマのファンの熱量は非常に高く、12月24日には続編となる『アシガールSP』も放送される。

ツッパリから武士までこなす男気と芯の強さ

 それにしても、モデル出身で、オシャレでスマートな長身イケメンなのに、なぜ伊藤にはこんなにも戦国の武士が似合うのだろうか。ひとつには、ピンと背筋が伸びた姿勢の良さがあるだろう。また、どこか古風で、上品で、一本太い芯が真ん中に走っていそうな男気も特異な部分だ。クールで落ち着いて見える切れ長の目は、笑ったときに「とびきり優しい若君」に見えたり、「スケバン彼女とラブラブの優しいツッパリ」に見えたりする。また、殺陣もみるみる上達し、ツッパリアクションを軽々こなしてしまう高い身体能力も武器になっている。

 現代劇も良いが、伊藤にはちょっと懐かしい昭和や、さらには時代劇がよく似合う。どこか遠くを見ているようなクールな目と、武士を思わせる硬派な姿勢、高い身体能力は、今後、時代劇などさまざまなシーンで重用されそうだ。将来の大河ドラマ俳優になる可能性も十分あるだろう。

 伊藤は今年、男女でのW起用は22年ぶりとなる『JR SKISKI 2018-19』CMキャラクターに起用され、役者として大きなステップアップになるだろう白井晃演出の舞台『春のめざめ』(19年4〜5月)への主演も発表されている。2019年は間違いなく、さらなる飛躍の年になるはずだ。
(文/田幸和歌子)

提供元: コンフィデンス

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