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レクサスLS500“エグゼクティブ”(4WD/10AT)/LS500“Fスポーツ”(FR/10AT)【試乗記】

丁寧にこしらえましょう

新開発の3.5リッターV6エンジンを搭載した「LS500」を一般道で初試乗。11年ぶりに生まれ変わったレクサスのフラッグシップの出来栄えは? ハイブリッドモデルとの比較とともにリポートする。

V6ツインターボにひと安心

先行して発売されたハイブリッドの「LS500h」が少々期待外れだっただけに、新開発V6ツインターボを積むLS500の試乗会に向かう気持ちは複雑だった。今度は良い話を伝えられるだろうか、という不安でちょっとどんより気分。だが、結果何とか滑り込みセーフのレベルに達していたように思う。

レクサスLS500hの何が期待外れだったかというと、その第一はハイブリッドパワートレインの気ぜわしさである。従来型のロングホイールベース仕様よりもさらに大きくなった新型LSは、最も軽いLS500のRWD(後輪駆動)でも2150kg、最重量級のLS500h AWDの“エグゼクティブ”だと2390kgに達する重量級であり、それに対してLC500hと同様の3.5リッターV6+モーターの実用域トルクは物足りず、ちょっと加速しようと踏み込むと、CVTのせいもあってすぐにエンジン回転数が上昇、ビーンという無味乾燥のノイズが耳につく。

右足の操作に伴って忙しく上下する回転計の針と、決して耳に心地いいとは言えないエンジン音が大きくなったり小さくなったりして落ち着かないのである。高速道路をゆっくり一定速で走る場合はいいが、それ以外の場面では繊細なスピードコントロールが難しく、ラグジュアリーセダンの余裕が感じられなかった。

LS500に搭載されるV35A-FTS型3.5リッターV6ツインターボは対照的である。トヨタとしては久しぶりにイチから開発されたブランニューエンジンだが、新型「カムリ」のA25A-FXS型4気筒エンジンと同様のロングストローク(ボア85.5×ストローク100.0mm)タイプで、パワーと高効率の両立を図った新世代の「ダイナミックフォースエンジン」である。

自然吸気アトキンソンサイクルのA25Aの41%には及ばないが、エンジンの熱効率も37%に達しているという。現時点ではLS専用ながら、今後トヨタ/レクサスの主力パワーユニットとして展開されるはずだが、その最高出力と最大トルクは422ps(310kW)/6000rpmと600Nm(61.2kgm)/1600-4800rpmと、LS500hのシステム最高出力(359ps)よりも明らかに強力で、実用域でのトルクが十分なだけでなく、高回転までシュパーッと気持ち良く吹け上がり、リニアにスピードが乗っていく。

ドライバーの意図をくみ取るようにスロットルに即応するレスポンスは小気味よく、実にスムーズに変速する10段ATと組み合わされたパワートレインの逞(たくま)しさ、切れの良さは明らかだ。スポーティーに走る時だけでなく、穏やかに加速する際も加速度のつながりやエンジン音の高まりがハイブリッドに比べて段違いに自然で違和感がないのである。

燃費の点ではハイブリッドが圧倒的に有利なのは当然だが、フラッグシップのラグジュアリーセダンに求められるパワーユニットとしては、たとえ自分でステアリングを握らないとしても、このV6ツインターボがふさわしい。...

提供元:webCG

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