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【医師に聞く】「薄毛」に冷たい日本、薬や生活習慣改善で“治る”ものではない…20代も増加するAGA治療の今

毛髪寿命は100年から150年、“貯金”が残っているほど取り返しはつきやすくなる

クリニックフォア新橋院

クリニックフォア新橋院

 早めに治療を始めればコストは抑えられ、強い薬を使わなくて済む。AGAがそこまで進行していなくとも、予防として処方薬を飲んでも問題はないとのこと。ただ、処方薬にもある程度の副作用はあるため、医師への相談は必須。また、気軽なオンライン診療でも問題ないが、対面のほうが良い場合もある。

 「オンラインの最大のデメリットは、『もし違う病気だったら?』ということです。AGAと円形脱毛症が併発している場合もありますし、それぞれ別問題なので対面で診察を受ける方が良いでしょう。また、オンライン診療では患者さんから頭部の写真や動画を送っていただくのですが、画質が良くなくて正しく診られないことも。直接診てほしい場合は対面を選択するなど、自分に合った診療を受けていただくのが望ましいと思います」

 最後に、圓山先生がわかりやすい“たとえ”を教えてくれた。

 「人間の細胞分裂の回数は決まっていて、通常のヘアサイクル(2〜6年)から算出されるトータルの毛髪寿命は100年から150年といわれています。AGAは、ヘアサイクルが短縮されることでその“貯金”をすごいスピードで使いつぶすようなものなので、早くから介入したほうがヘアサイクルの“節約”になると言えます。“貯金”が残っていれば残っているほど、取り返しはつきやすくなる。進行していればしているほど“貯金”がないので、難しい治療になるんですね」

 美容意識の高まり、将来への投資という観点では、AGA治療を20代からスタートするというのはある意味、正解だということになる。ともすれば、人生を狂わせかねない「薄毛」。だが、「取り返しはつく」という言葉はかすかな希望を感じさせる。オンライン診療の規制緩和、コストの低額化など、変化の激しいAGA治療の現在。ユーザーは、正しい知識を得て、賢く利用するのが良さそうだ。

(文:衣輪晋一)
圓山 尚(えんやまたかし)

監修者 圓山 尚(えんやまたかし)

クリニックフォア新橋院院長。金沢医科大学医学部卒業後、日本医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科・皮膚外科・レーザーを中心とした診療を行う。その後、湘南美容クリニックでの勤務を経て、2019年にクリニックフォア新橋院を開院。

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