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ゴルフをもっと身近な存在に、プロゴルファー・前田衣里奈「やり方に正解はないと伝えたい」
プロゴルファーの前田衣里奈（まえだえりな）さん
「ティーチングプロとツアープロの二刀流で活躍したい」
「ゴルフを習うには、スクールに入るのが一般的で私の場合は坂田塾神戸校という何人ものプロゴルファーを輩出したゴルフ塾と出会い、そこでゴルフを習い始めました。月謝や道具も必要なので、ゴルフは始めるのにハードルが高いスポーツでもあります。私は一般的な家庭に育ちましたが、坂田塾は月謝や練習料を取らず、道具はすべて貸し出してくれました。坂田塾神戸校は、残念ながら今年5月に閉塾してしまいましたが、素晴らしい環境が揃っていた子ども時代だったと思います」
現在は、プロゴルファーとしてJLPGAが主催する、日本最高峰の女子プロゴルフの国内ツアーに出場するのを目標に活動している。また長年ゴルフを続けるなかで、レッスンする機会も増えてきたため、3年かけて昨年末にティーチングプロフェッショナルのライセンスを取得（JLPGAのティーチングプロライセンスは、取得までに3年かかる）。今後はティーチングプロとしてJLPGAのトーナメントに参加しつつ、同協会認定のプロテストへの合格も目指していく。「ゆくゆくは、ティーチングプロとツアープロ（プロツアーに参加するプロゴルファー）の二刀流で活躍したいですね」。
気兼ねなくゴルフを楽しめる場所を作りたい
ティーチングを行う前田衣里奈（まえだえりな）さん
「SNSというオープンな世界で、どんなコミュニケーションを取ればいいかをずっと考えていました。もう少しクローズドな場で、ゴルフに対して同じ温度感を抱ける方々が集まれるコミュニティを作ることができれば、こうした悩みを解決できると思いました」
オンラインサロンとしてコミュニティを開設し、自身の名前、前田さんの誕生日である10月18日、1ラウンドで18ホール回るルールにちなんで名前を「Team ERINA 18」と名付けた。スイング方法、スコアアップ方法、スイング動画の添削やゴルフマナー豆知識など、ゴルフに関する知識を提供。前田さん自身がプロテストに合格するまでの鬼のようなトレーニングも“ありのまま”公開している。
「実は私、学生時代は割と『やらされている感』があって、ゴルフがあまり好きではない時期もあったんです。大人になって車を持ち、自分の行きたいときに行きたい場所でゴルフができるようになってから、楽しいと思えるようになりました。
ゴルフというのは、同じ瞬間が二度と起きないスポーツだと言われています。実際、同じゴルフ場に行っても、時間帯やグリーンのコンディションはいつも変わるし、まったく同じ精度のショットを2回連続で打つことはできません。だからこそ、私がその瞬間で感じたことを、なるべく皆さんにも共有していきたい。ゴルフにまつわることは、どんなことを共有してもいいと思っていて、ゴルフについて気軽に言い合える場所があったらいいなと思って、コミュニティを開設したんです」
一度として同じ環境はないからこそ、「ゴルフのやり方に“正解はない”ということを伝えたい」と行動。また、プレイヤー同士で言いたいことが言い合える“井戸端会議感”や“ゴルフの研究がとことんできる場所”が必要とも考えていた。
「そうやって『ああでもないこうでもない』と試行錯誤しながら練習できるのが、ゴルフの楽しさだと思います。ゴルフの練習って、基本的に1人じゃないですか。そういった練習中でも、スマホを開けばゴルフの楽しさを共有できる仲間がいて、仲間たちとコミュニケーションできるのがオンラインサロンのよさだと思うんですよね。私も目標に向けて頑張っているので、結構すごい顔になりながら、日々トレーニングしている姿を公開しています（笑）。ゴルフの始め方が分からないという人たちには、ゴルフの楽しさを伝えていきたいですし、私のコミュニティを『ゴルフ仲間が見つかる場所』にもしていきたいと思っています。ゴルフが皆さんにとって、今よりももっと身近な存在になるのが私の理想です」
PROFILE 前田衣里奈
12歳からゴルフを始め、坂田塾神戸校に入門をして本格的に取り組みその後、ゴルフの名門校でもある滝川第二に進学。高校卒業後、兵庫県オープンや、ミニゴルフツアーなど、オープン戦を主戦として活動。JLPGAティーチングA級ライセンスを取得。レッスン活動をしながら、ツアープロライセンス合格、JLPGAツアー参戦、QT(クオリファイトーナメント)に向け、日々奮闘している。
2018年
ライジングレディースカップ 優勝
2019年
マイナビネクストヒロインゴルフツアー参戦
2020年 Dchallenge 優勝
2021年 マイナビネクストヒロインゴルフツアーエキシビションマッチ
