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まあたそ「ファンが二重になることを許してくれた」、今だからこそ語れる”自称・ブサイク”への思い
二重整形を涙ながらに公表した理由
まあたそ:動画と重なってしまうんですけど、ファンの子や見てくれてる人の気持ちと自分のまぶたの限界の間で葛藤していました。別に「かわいくなりたいから整形したい」って言うんじゃなくて、まぶたが伸びてきちゃって、とにかく上がらなくなってたんですよ。ビフォー・アフターをウリにしているのに、二重にならなくて化粧ができないっていう本末転倒なところまでいっちゃっていた。でも、説明も苦手だし、その事情をうまく発信できるのかがすごい不安で。とか言いながらも「ほんまは、ただやりたくてやったんだろ」って思われるのも嫌だったんですよね。
――一昔前よりは、整形って身近なものになってきているイメージはありますが、それでも葛藤はあったんですね。
まあたそ:たしかに整形に対するマイナスのイメージはなくなってきとるけど、うちがするのって違うんじゃないんかなって思ったんですよ。“奇跡のブサイク”って言ってるもんがかわいくなるようなことをしてしまうって、なんか違うんじゃないんかなって。ビフォー・アフターでの変化も今ほど差が大きくなくなっちゃうから、見られなくなってしまうんじゃないかって。
――実際「一重だから」という理由で見ている視聴者の方は、多かったのでしょうか?
まあたそ:そうですね。一重のYouTuberって本当にいないんですよ。でも、世の中には一重の子はいるわけで、その子たちから味方だって思われていたんです。自分でも「うちは一重の子の味方じゃ」って言っとったし、一重の子も「まあちゃんがお手本」ってコメントくれる子が多かったから。
だからこそ「二重の整形はしない」ってうちは思っとったし、言っとったし。それに「まあちゃんだけは裏切らないでね」って言葉をかけられることも多かったんです。その子らを裏切る形になっちゃうんじゃないかなという葛藤はめちゃくちゃありました。
――公表しないという選択肢や、サラっと公表するみたいなことは考えず?
まあたそ:あんな重たい一重がそんな急に二重になるわけないから。言わないっていう選択肢はなかったですね。それにサラっと言ったら誤解が生まれるだろうなって。「一重だからかわいくない」んじゃなくて、一重でもかわいい顔って何百人とおるけど、うちは自分の中で二重の方が化粧しやすい顔だからすることにしたって言いたくて。簡単に済ませちゃダメだと思ってました。
人はそれほど他人のことを見ていない
まあたそ:ファンの子たちの声がすごい優しかったですね。「わかるよ」って共感してくれた人が多かったし、うちの言葉で伝わらないところをフォローしてくれるファンの子がいて、それを見て理解してくれる第三者もいてっていう連鎖が起きていました。
――素敵ですね。
まあたそ:もしも「もう一重なんか嫌だ、二重になりたい、かわいくなりたい」だけの理由だったら「裏切った」って反応もあったと思うんです。でも、今回の場合、炎症を起こして、まぶたも真っ赤になって、精神的にも追い詰められていました。絶対にやった方が良い状況だったからこそ、許してくれた気もしますね。
――整形前には「見られなくなるんじゃないか」という不安もあったとのことでしたが、施術後、再生回数に変化はありましたか?
まあたそ:思ってた以上に何も変わらないですね。うちって目が一重だからブスなんじゃなくて、そもそもが特徴的な顔だから、目の1つや2つ、パーツが変わったところで、「まあたそ感」は消えないんじゃなって思いました。
――では、二重にしたことによる周りの変化は特になかったんですね。
まあたそ:どう言われるんだろうとか被害妄想だったんですよ。家族にも言わずに整形したんで「ママもいろいろ言ってくるんかな」とか思ったんじゃけど、いまだに気づかれていなくって。
――気づかれていないんですか?
まあたそ:1回「あんた顔変わったな」って言われたことがあったのですが「やっぱり口が引っ込んだな。矯正してよかったな」ってだけで、目のことは何も(笑)。でも息子はうちの動画ばっかり見るから「え、二重って何?」って言ってきました。だから「ここに線が入ってるってことじゃ」って伝えたら「線が入って、どうなるの?」って聞かれて。「わかんない」って答えました。
――なんだか哲学的な問いですね(笑)。では、今の所やってよかった?
まあたそ:そうですね! もうメイクの時間が違いすぎるんですよ。寝起きから二重で、浮腫んでいても二重……ほんまによかったなって思っています。
”岡山が生んだ奇跡のブサイク”というキャッチフレーズ今は…
まあたそ:それ、けっこう考えとるんですよね。そもそも世の中的にブサイクって言葉がNGになっとることもあって、テレビに出ると「岡山の奇跡、まあたそ」って「ブサイク」を省かれて紹介されるんですよ。でも、それだと意味が変わってくるじゃないですか?
――たしかに。
まあたそ:自ら「ブサイクです」って言ったところで、「そんなことないですよー」としか返せないんですよね。「本当にブサイクですね」って言われたら乗っかれるんですけど、今は「そんなことないですよ」って言わせる道具みたいになってしまっている。逆に気使われるから、あいさつもあんまりしなくなっています。だから、ほんまにちょっと考えんとなって思ってるんです。
――では、キャッチコピーが変わることもありえる?
まあたそ:うーん…今は、変えた方がいいんじゃないかなって思ってますね。
――それこそファンの方は、まあたそさんを「かわいい」とおっしゃっているわけで。
まあたそ:そうなんですよ。そう言ってくれる子にも逆に失礼だなとも思い始めていて。「いやかわいくない。私、ブサイクなんで」って言うのって、「かわいい」って言ってくれる相手を否定することになるから、それもよくないなって。
――2019年当時から考えが変わった1番の理由ってなんですか?
まあたそ:世の中を見渡したときの感じと、自分の年齢が上がったこと、あとはファン層が変わったことですかね。前までは「おもしろくて、ブサイクでふざける『まあたそ』が好き」っていう人が応援してくれとったのが、今は「かわいくなることを追求してるまあちゃんが好き」っていう方が増えて。だからこそ、あまり自分を悪く言えないというか、自虐がしにくくなっています。否定をする人がいなくなったのは、嬉しいんですけどね。
年齢はおまけ「本当に着たい服は着ればいい」
まあたそ:好きなことを極めている自分が好きだなと思っとったら、どこかで仕事に繋がってきていましたね。やっぱり「この仕事が欲しいからこれをする」とかは違うなって。
――たしかに「BEFTEY」のお洋服とかは、唯一無二感がありますもんね。
まあたそ:うちがもともと「この服、作りたいです」って引っ張ってくるイメージが、高校生のときにうちが着ていた服だったりするんです。でも、それをしていたら、時代が1周回って、追いついたんですよ。Y2Kとか平成ブームみたいに。やっとうちに追いついてくれたんですよね。
――素敵です。今現在、まあたそさんが「自分だからこそできる」と感じている発信って、何だと思いますか?
まあたそ:最近思うのは、年齢ってあってないようなもんだって思うんです。うちは今年28歳になるんだけど、地元でこの格好してる人ってガチでいないんですよね。髪色もやばい、危険人物みたいに見られているんです。でも、それって、28歳なことがバレてるからじゃと思うんですよ。逆に東京でこの格好しててもなんも言われんのは、歩いている人の年齢なんか言わんかったらわからんからかなって。
ーーなるほど。
まあたそ:だから「28歳になってもこういう服が着れるんだよ」っていうのを、みんなに発信していきたいですね。それこそ髪型1つじゃけど、うちの歳でツインテールしてる人って、まわりにガチでいないんですよ。でも「まあちゃんがツインテールでいる限り私もツインテールする」みたいに言ってくれる子がすごいいるから、まだまだするぞって思っています。30歳になったらツインテールしちゃいけない、お腹を出しているTシャツ着れんなんていう法律ないし「誰がそんなの決めたん?」ってうちは思いますからね。本当に着たい服は着ればいいっていうのを、うちが自分で実現することで発信できたらなと思っています。
PROFILE まあたそ
1995年福岡県出身岡山県育ち。2017年に投稿したメイクを中心としたバラエティ動画が話題になったことをきっかけに、YouTubeクリエイターとして大ブレイク。2023年5月現在、メインチャンネル登録者数210万人以上(サブチャンネルは127万人)、総再生回数は7億回を超え、20代の女性を中心に絶大な人気を集めている。1児の母でもある。テレビ、雑誌、ラジオ、自身がプロデュースしているアパレルブランド「BEFTEY」など活動の場を広げマルチに活躍中。
YouTube まあたそ:https://www.youtube.com/@maataso591
「BEFTEY」:https://beftey.jp/