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木村拓哉&綾瀬はるか、12年ぶりの共演は意識せず “信長”と“濃姫”からにじみ出る信頼関係【インタビュー】

 俳優の木村拓哉が主演する映画『レジェンド&バタフライ』が、27日に公開を迎える。今作で言わずと知れた戦国時代の“レジェンド”織田信長を演じた木村は、その妻・濃姫を演じた綾瀬はるかと日曜劇場『南極大陸』(2011)以来、約12年ぶりの共演。だが、撮影中はその年月を意識することはなかったという。2人だからこそ演じられた今作ならではの“信長”と“濃姫”への思い、役者としての互いへの信頼をインタビューで掘り下げた。

 東映創立70周年記念を冠し、総製作費20億円の壮大なスケールで、誰もが知る日本史上の“レジェンド”織田信長と、謎に包まれたその正室・濃姫(別名“帰蝶”)の知られざる物語を描く今作。脚本は古沢良太氏、監督には大友啓史氏が担当。それぞれに弱い部分を秘めながら惹かれ合い、激動の時代を生きた2人のラブストーリーであり、人間としての成長や葛藤も克明に描かれている。

織田信長の16歳から晩年まで――木村拓哉はどう向き合ったのか

――まず完成作を観て感想はいかがでしたか。

木村今回の作品に携わってくれたキャスト、スタッフに対する感謝しかないです。

綾瀬胸がいっぱいでした。その日一日中、次の夕方くらいまで(笑)。いろいろな人の熱量がボワッと入った気がして。すごいものを観たな、という気持ちになりました。

――信長は若い頃はカッコつけで、決断力や行動力に欠けていたり、濃姫も父のDNAを受け継いで信長暗殺の指令を受けているところはよく描かれているものの、それ以上に野性的で武芸にも秀でている。古沢良太さんが描いている信長・濃姫像は今までの作品とは違う印象があります。

木村まず彼女を迎え入れる段階での彼は16、7歳なのでそれを49歳がやること自体が、いいのだろうか、とは正直思いましたが、そこに関しては現場に立たせていただいたその瞬間に思いはまったくなくなりました。実は、最終的な映画の尺が3時間半になりかねない撮影をしていて。各々のところでは、相当いろいろなことを撮影現場でトライしました。今までのイメージとは違うという感想はあると思いますが、あくまでも自分たちが向き合う今回の信長と濃姫は脚本に書かれているもの。それが今回の正解。『なんでこんなことをするんだろう』というのは一切なかったです。
――今作だからこその信長として16歳から49歳まで向き合った?

木村僕らが共有している台本は今回の作品の設計図。出演者以外にもスタッフ全員がその設計図をもとに作業している。今作の信長は優柔不断で腕っぷしも弱くて…でも、そうでないと彼女(濃姫)がいる意味がない。彼女がいてくれる意味として今回の設計図はこうなっているとすごく理解しやすかった。

綾瀬たしかに、これまでの濃姫はアクションとかもやらないですもんね。最初に監督が一応、濃姫はなんでもできる、どのジャンルでも訓練されている人だ、とおっしゃられて。聡明で男勝り、信長の首をかき切ろうとしてお嫁にいっている、武道ができることも違和感なく、むしろかっこいいな、と台本を読んでいました。

――綾瀬さんは乗馬も敦盛の舞も弓も事前に準備したのでしょうか。

綾瀬クランクインしてからです。アクションは途中で一緒に作ったりしながらやっていきました。

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