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小泉孝太郎、デビュー20周年「ここまで、できすぎた芸能人生」「全ての仕事に感謝」

小泉孝太郎(C)ORICON NewS inc.

小泉孝太郎(C)ORICON NewS inc.

 WOWOW「連続ドラマW 松本清張 『眼の壁』」(6月19日放送・配信スタート)で主演を務める俳優の小泉孝太郎(43)。今年、デビュー20周年を迎えた小泉は、「ここまで、できすぎた芸能人生でした」と振り返る。

 「WOWOWのドラマで、この松本清張原作の『眼の壁』の主演を務めさせていただけるようになるなんて、想像もしていなかったです。20代でデビューして間もない頃、僕は役者のお仕事だけいただければそれで幸せだと思っていたんです。ところが、バラエティー番組や情報番組、スポーツ番組からも出演依頼をいただいて。もし、役者の仕事以外はしない、というスタンスでいたら、100%、今、ここに自分はいないと思います。あらゆる仕事にちゃんと向き合って、スポーツでよく使われる“心技体”という言葉でいうなら、まさに心(精神力)・技(技術)・体(体力)をバランスよく鍛えることができたから、今の僕があると思っています。全ての仕事に対して感謝してますね。そういった積み重ねがあったからこそ、今、自信を持って役者をやれている気がしますし、全てがつながるんですよね」。
  • 松本清張「眼の壁」(新潮文庫)

    松本清張「眼の壁」(新潮文庫)

 今年は、「点と線」「砂の器」など数々の名作を生み出し、戦後文学界に社会派推理小説の新風を起こした松本清張氏の没後30年となる節目の年でもある。原作の「眼の壁」(新潮文庫)は、昭和32年(1957年)発表され、経済犯罪を描いた先駆的な作品として知られている。ドラマ化にあたって、舞台をバブル景気に沸いた最後の年、1990年に移し、ミステリアスな世界観を蘇らせる。
 小泉が演じる主人公・萩崎竜雄は、ウキシマ電業製作所で経理課長として働く、ごく普通のサラリーマン。父の恩人でもあり、信頼を寄せる部長の関野が2億円の手形詐欺に遭い、その後行方知れずとなってしまう。経営陣は体面をつくろうため、事件を隠蔽することを決めるが、萩崎は関野のために新聞記者の友人・村木(演:上地雄輔)の力を借りて真相追求に乗り出すが…。

 「父の恩人だからといって、会社に見捨てられた上司をただ一人、必死に捜す、萩崎という人物は、本当に信頼できる男だなと思いました。一方で、絵津子(演:泉里香)との出会いによって、人生の歯車が狂わされていく。視聴者の方も『おい、おい、萩崎、なんでそうなる?』と、ツッコミたくなるところが多々あると思います(笑)。ごく普通のサラリーマンだけど、心の奥に熱い炎みたいなものを抱えていたり、冷静な判断ができなくなってしまったり、そういうことがあるのが人間。それを巧みに描いているところが松本清張の真骨頂なんでしょうね」。

手形詐欺の真相を追いかける萩崎竜雄(小泉孝太郎)は事件の鍵を握る上崎絵津子(泉里香)と出会ったことから人生の歯車が狂い始める(C)WOWOW

手形詐欺の真相を追いかける萩崎竜雄(小泉孝太郎)は事件の鍵を握る上崎絵津子(泉里香)と出会ったことから人生の歯車が狂い始める(C)WOWOW

 本作では、「3歳の頃から一緒」の幼なじみという間柄の上地雄輔(43)との共演が実現。プライベートでも親しい間柄の二人が、親友役を演じる。

 「誰を信用したらいいのか、何を信じればいいのかわからない、そんな萩崎が気を休めることができたのは、友人の村木といる時だけ。萩崎は翻ろうされっぱなしで、ずっと苦しい役だったので、僕自身、ものすごく雄輔の存在に救われました。学生時代は一緒に夢を語り合ったり、他愛もない話をしたり、たくさん思い出があります。芸能界に入ってからも、プライベートで会おうと思えばいつでも会える間柄でしたので、今回の配役を聞いた時は、不安もありました。仲が良過ぎるがゆえの油断が出たらどうしよう、って。

 でも、普段は『こーちん』『雄輔』と呼び合っている僕らが、撮影現場ではパッと『村木』と『萩崎』になれたんです。お互いプロになったんだな、と実感しました。出会ってから40年、初めて感謝しました(笑)。『雄輔、本当にありがとう』と心から言って、握手して、ご飯をおごりました。本当にいい形で一緒に仕事ができて、本当にうれしいことでしたし、何年後か、時間が経ってから、『眼の壁』で共演できた喜びをかみしめるんだろうな、という気がしています」。

会社員である萩崎竜雄(小泉孝太郎)は新聞社に勤める親友の村木満吉(上地雄輔)の力も借り、手形詐欺の真相に迫っていく(C)WOWOW

会社員である萩崎竜雄(小泉孝太郎)は新聞社に勤める親友の村木満吉(上地雄輔)の力も借り、手形詐欺の真相に迫っていく(C)WOWOW

 撮影中、「ベレー帽の男」田丸利市役で出演する加藤雅也からは、「これは間違いなく小泉くんの代表作になるよ。役者としてこういう作品に出会えるということはものすごく幸せだし、運もないと出会えない」といった言葉をかけてもらったそう。

 「完成した全5話を観た時に、大先輩の加藤さんからいただいた言葉を思い出して、しみじみとうれしかったです。視聴者の皆さんにも、普通の人間が内に秘めている業を炙り出し、ゾクゾクするような恐怖感が湧き上がる松本清張の社会派ミステリーをWOWOWらしいクオリティで楽しんでいただけたらと思います」。

連続ドラマW 松本清張 「眼の壁」

1990年、資金繰りに苦しむウキシマ電業製作所の経理課長・萩崎竜雄(小泉孝太郎)は、部長の関野(甲本雅裕)と共に融資交
渉に奔走していた。しかし資金の目途が立った矢先、関野が2億円の手形詐欺に遭ってしまい、手形を奪われた関野も姿を消してしまう。経営陣は体面をつくろうため、事件を隠蔽することを決めるが、萩崎は父の恩人でもある関野のために新聞記者の友人・村木(上地雄輔)の力を借りて真相追求に乗り出す。しかし、調べれば調べるほど、事件の闇は深まって行く。背後にうごめく、権力者や組織の影。そして萩崎は、事件の鍵を握るとみられる謎めいた美女・上崎絵津子(泉里香)に辿り着く。

6月19日スタート(全5話)
【放送】WOWOWプライム/WOWOW 4K:毎週日曜 後10:00(※第1話無料放送)
【配信】WOWOWオンデマンド:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信
ヘアメイク:石川武
スタイリング:北村彩子

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