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第5回 “芸能界のご意見番”ランキング

第5回“芸能界のご意見番”ランキング

 昨今、タレントがワイドショー等のコメンテーターとして発言することが定着。エンタメにとどまらず、国内外の時事ネタまで、幅広い発言を求められることが多い。それはテレビにとどまらず、SNS上でも積極的に自身の意見を発信していく傾向にある。そこで、ORICON NEWSでは10代から50代の男女を対象に恒例の『“芸能界のご意見番”ランキング』を調査。その結果、【マツコ・デラックス】が今年も首位に輝き、5年連続が条件となる“殿堂入り”を果たした。

嫌いな「ご意見番」で“殿堂入り”に 時折見せる弱さも共感

 かつて「ご意見番」という言葉が嫌いと話していた【マツコ・デラックス】が、同ランキングで首位に。現在は4本の冠番組を持ち、『5時に夢中』(TOKYO MX)のコメンテーターも2005年から続けている。同番組では、「若者が悪口を言わなくなった」との話に「SNSが発達したから」と鋭く分析しつつ「全く悪口を言わないで人間は生きていけない!」と問題提起。変わらず何事にも忖度なく本音を語る姿勢が支持されて、全年代から圧倒的支持を集めて、5連覇を果たした。

 そんな歯に衣着せぬ物言いが共感を得ていたマツコだが、コロナ禍以降、自身の“弱い部分”を見せることも多くなった。先日4年半ぶりに出演した『しゃべくり007』(日本テレビ系)でも「今まで幸せって思ったことがない」、「若い世代のお笑いタレントのボケなどに対し即座に笑えない」など自身の胸の内を明かした。

 誰もが意識下で感じていることを言語化し、世間に問うマツコに「多岐に亘る知識と慧眼、歯に衣着せぬ物言いながら、他者への思い遣りも垣間見える行動・言動に老若男女問わず好感を持っていると思う」(東京都/30代・男性)、「話題をちゃんと理解したうえで、独りよがりでない、地に足のついたコメントをしている」(香川県/20代・女性)(群馬県/40代・女性)と信頼感を感じるとの声が多数。

 『マツコの知らない世界』(TBS系)では、紹介した商品が売り切れになるなど、放送から10年経つ現在でもインフルエンサーぶりを発揮。「マツコさんは、的確に物事の真理を捉えて、良いものは良い、納得がいかないことには視聴者と同じ目線で疑問をぶつけたり、意見を言ってくれるので信頼できます」(神奈川県/40代・女性)と称賛された。

SNSでの影響力も大 『ワイドナ』隔週出演を惜しむ声も

 今年も2位と順位をキープした【松本人志】。Twitterのフォロワー数は885.3万人と昨年よりも伸びており、若い世代からも支持されている。

 レギュラーコメンテーターを務めていた『ワイドナショー』(フジテレビ系)は4月から隔週出演となったが、変わらず同番組での発言は、即時ネットニュースになり、多くのアクセスを集め注目を集めている。体調不良で欠席した際、ものまね芸人・JPが一躍時の人となりオファーが殺到したことも、松本の影響力の大きさを改めて浮き彫りとした表れといえる。

 昨今は「女子アナ」という言葉は使わず「女性アナウンサー」と表現するようにしている松本。一人娘を持つ父親だけに、時代に合わせた言葉選びをしていたり、自身の言葉の影響力を感じていたりと、意見が求められる“ご意見番”として日々意識をアップデートさせているようだ。

 若い世代のなかでは、特に大御所のイメージがあり「大御所の中では、テレビだけでなくSNSでの影響力も大きい人だと思うから」(岐阜県/20代・女性)、「特にお笑いに関して、秀逸な例えで的を得たコメントをするので信頼できる。場の空気を読んで笑いを生み出す力が凄い」(埼玉県/10代・女性)と若者たちも絶賛。

 難しいテーマでも、大御所ならではの笑いを交えつつ持論を披露する点が、松本流であり視聴者の共感を得ている理由のひとつである。

忖度なしの発言に「舌禍事件にならないのはさすが」

 昨年4位からTOP3入りとなった【ビートたけし】。2008年から安住紳一郎アナウンサーと共に総合司会(番組では“フリージャーナリスト”)を務めてきた『新・情報7DAYS ニュースキャスター』(TBS系)を3月19日の放送で卒業。今回のアンケートでも「残念」という声が寄せられた。

 安住アナやお天気キャスター・新井恵理那と、たけしとの軽妙なやり取りも人気だった同番組。最後の出演でも「簡単にリタイアせず、いつまでも嫌なジジイでいたい」と“たけし節”を披露して、ウィットに富んだ毒と笑いで世間を魅了してきた。

 漫才師、映画監督、俳優などと様々な人生経験から発せられる言葉は、たけしならではの斬新さや、含蓄があり、賛否両論あるがゆえに注目されてきた。それだけに「テレビ局やスポンサーなどのしがらみが多い昨今の芸能界のなかで、感じていることを忖度なく言える、希少な存在だと思う」(神奈川県/30代・男性)、「過激な発言をしても、舌禍事件にならないのはさすが」(東京都/50代・男性)というコメントも。

 女性からも「色々と人生経験が豊かで長いし、臆せず多くの人に意見を言っているイメージがあるから」(香川県/30代・女性)、「人生経験も豊富で、多才であるから」(宮城県/30代・女性)との声が寄せられ、世代別では20代以外で3位を記録。

 昨年は、自身の青春時代を描いた映画『浅草キッド』(Netflix)が耳目を集めた中、今春をもって『23時の密着テレビ「レベチな人、見つけた」』(テレビ東京系)も終了するなど、レギュラー番組は減ったが、今回のランクアップは世間が、さらにたけしの言葉を求めているという証左となった。

天下取り芸人とお笑い怪獣がランクアップ

 社会風刺や時事ネタも話芸として披露するお笑い芸人。そのため、様々な場面でユーモアを交えながら笑いを取る様子から、同ランキングでも芸人がランクインすることが多い。

 【有吉弘行】は昨年8位からのTOP5入りで、これまでのランクインの中で自身最高位に。冠番組も11本、ジャンルもバラエティに限らず、クイズ、教養系など幅広い。

 いまや芸能界の天下取りとなった有吉だが、発言は視聴者に近いものが多い。「多くの発言が経験に伴った価値観からくるもので共感できることが多い。自身の関係者に対しての情を感じる」(秋田県/50代・男性)と、上から目線ではない言葉がどんなに売れっ子になっても共感につながっている。
 また、ランキング常連でありながら順位を上げたのが9位の【明石家さんま】。一見“大御所枠”としてランクインしているかのように見えるが、コメントを見てみると「内容・表現の仕方を考えた上でコメントしているから」(大阪府/30代・女性)、「基本的にはあまり自分の意見を言わない様子であるが、たまに発言する『意見』には聞くべきものが多いと思われる」(千葉県/50代・男性)と、番組内での立ち居振る舞いをしっかり見て、票を投じた視聴者が多いことがわかった。

 昨年相次いだ朝の情報番組の終了や卒業のニュース。新たにコメンテーターとして加わった芸能人がランクインすることはなく、例年通りの面々がTOP10を占めた。コメントのなかでは番組の終了や卒業を惜しむ声も多く、番組と芸能人のご意見番としての立ち位置が対になっていることもわかる結果となった。マツコ・デラックスの殿堂入りに代わり、次回誰が“ご意見番”の首位に輝くのか楽しみだ。
【調査概要】
調査時期:2022年3月29日(火)〜4月4日(月)
調査対象:計1000名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

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