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声優ブームのきっかけを作った『おはスタ』、子ども向け番組だからこその“声”の重要性
「子どもたちの耳はとても敏感」メインMCが声優でなければならない理由とは
「レジェンドである山寺さんの卒業にあたって、次期メインMCにはタレントさんや芸人さん、さらにはYouTuberのHIKAKINさんなど、ジャンルを問わず何人か候補が挙がっていました。しかし『やっぱり声優さんだよね』というところに落ち着いたのは、『おはスタ』のメインMCの仕事が一般のバラエティ番組とは比べものにはならないほど多岐にわたるからです」(千代島優プロデューサー)
同番組のメインMCは出演者を仕切るだけでなく、ナレーションなどの原稿読みも担当する。しかもそのほとんどが生放送中の現場で行っているというから驚く。
「天気予報など、速報性のある情報を生で読んでいただくのは当然として、VTRのナレーションだったら収録でも可能です。しかし子どもたちの耳はとても敏感。単なる情報だけでなく、そこに臨場感や感情がこもっているかまで瞬時に聞き取ってしまうんです。子どもたちに共感してもらう番組作りをする上で、『おはスタ』の生ナレーションは欠かせないものになっています」(千代島プロデューサー)
さらに声優がメインMCだからこそ実現できた企画もあった。
「アニメ化されていないマンガを紹介するコーナーではすべてのキャラクターを1人で、しかも生で演じていただくという神業も。多くのアニメでキャラクターを変幻自在に演じ分けている声優さんのスキルの凄まじさに唸らされましたね」(千代島プロデューサー)
近年、バラエティ番組では声優による「即興アフレコ」をしている場面をよく見るが、その原点は『おはスタ』であると言っても過言ではあるまい。