若手の専業のみならず、お笑い芸人、歌手、俳優など続々と参入しているYouTuber。その影響もあってか、近年は毎年のように「小学生のなりたい職業」に上位ランクインするほど、メジャーなものになっている。ORICON NEWSでは、10〜50代の男女1000人にアンケート調査を行ない、『第4回 好きなYouTuberランキング』を発表。その結果、現在285万ものチャンネル登録者を有する【江頭2:50】が2年連続で1位に輝いた。（チャンネル登録数や再生数は2月24日時点）

テレビでは見られない“過激な笑い”を見たかったユーザーがいつしかほっこり？

　昨年に続き、今年も首位に輝いた【江頭2:50】。昨年5月には体調不良により一時活動を休止。翌月には全身金粉姿で完全復活をYouTubeで発表して、動画公開1時間後には再生回数が約25万回に達した。その中でも、看病してくれた担当スタッフの“ブリーフ団”や、復帰を祝うファンへの感謝も語り、人柄の良さを見せていた。

　ラフティングに挑んだ『【関東一の激流】天然のジェットコースターに乗ってみたらとんでもなかった…』（113万回再生）など体を張った企画もある一方で、スタッフの子どもを預かって面倒を見た『江頭、パパになる。』（185万回）などほっこり企画も人気。また、540万回再生の『江頭56歳、初めての二郎系ラーメン』など、グルメ企画も定番の人気コンテンツとなっている。

　そんな江頭のYouTubeについて、アンケートでは「テレビでは見られない過激なコンテンツが面白い」（長崎県／40代・男性）、「昔ながらのノリが好き」（埼玉県／30代・男性）という意見が多数。その反面、「彼の裏の顔が見られて好感が持てる」（東京都／40代・男性）、「人助けをしているところが好き。馬鹿なことをやっているけど謙虚さに溢れている」（埼玉県／50代・女性）という、破天荒な印象とは異なる側面への声も寄せられた。世代別では30代、40代、50代と、テレビで江頭を見ていた世代から熱烈な支持を受け1位を獲得している。

全世代に愛されるトップクラスYouTuber　常に新しいコンテンツを配信し続ける気概

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  大人から子どもまで幅広い世代に人気のYouTuber・HIKAKIN (C)ORICON NewS inc.

　老若男女、どの世代にも人気のあるYouTuber界のパイオニア【HIKAKIN】が2位。企業系のテレビCMに起用されることが少ないYouTuberだが、彼は認知度と好感度の高さから、ソフトバンクや出前館など様々なCMにも出演している。

　アンケートでは「しっかりした考えがあり下品でないから」（神奈川県／50代・女性）、「誠実な人柄が好き。子どもにも安心して見せられる」（長野県／30代・女性）と人柄を評価するコメントが多い。炎上リスクと隣り合わせのYouTuberのなかでは、最も健全なコンテンツを心がけており、「子どもに見せても安心な動画」として、親世代からも支持されている。

　昨年には動画投稿10年目となり、9月に『ヒカキンTV登録者1000万人行くまで生配信！』を開催し、登録者数が1000万人を突破した（現在は1060万人）。そのアーカイブ動画は851万回再生されるなど、息の長い人気を獲得した。常にストイックに動画投稿に向き合い、コンスタントに投稿を続けており、全動画の総再生回数は93億回を超えている。

　メインチャンネルの『HikakinTV』以外にも『HikakinGames』も547万人のチャンネル登録者数がいる。そちらで人気ゲーム『マインクラフト』の実況を行なう「ヒカクラ」シリーズが好きという声も多く「好き。かわいい。ヒカクラが特に可愛くて好き」（東京都／10代・女性）という声も多く寄せられた。

初ランクインで3位　踊ってみたやメイク、ゲーム実況…王道ジャンルで人気獲得

　2020年8月にYouTubeチャンネル『my channel【白石麻衣 公式】』を開設した【白石麻衣】が初登場でTOP3入りを果たした。

　チャンネル登録者数140万人を突破し、踊ってみたやメイク、ゲーム実況、バッティングセンターでのバッティング、ソロキャンプなど多岐にわたるジャンルの動画を公開している。昨年11月公開の『【すっぴん】資生堂コスメで普段メイク！【初公開】』では、メイクを落とし“すっぴん姿”を公開して、365万回視聴された。

　映画やドラマではクールな役柄が多い白石だが、動画ではプライベートな部分やリアクションが見られ、乃木坂46時代のファンのみならず新規ファンを増やす要因にもなっている。そんな白石のYouTubeに「ドラマなどでは見られないお茶目な様子が見られたりと魅力が伝わってくるため」（兵庫県／20代・女性）、「乃木坂を辞めても、カリスマ性の高さがうかがえるから」（東京都／20代・男性）と若年層からの意見が多数寄せられ、20代では1位を獲得。

　ほかにも、「まいやんを身近に感じられるから」（東京都／40代・男性）、「素に近い感じが観れるので」（神奈川県／40代・男性）と、アイドル時代は高嶺の花だった存在が、YouTubeを通じて距離感の近さを感じられているようだ。

人気芸人の素顔が見られる動画が引き続き大人気

　同ランキング初登場となったのは、2020年にチャンネルを開設した【かまいたち】と【渡辺直美】の2組。

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  写真：厚地健太郎 （C）ORICON NewS inc.

　配信内容がネットニュースになることも多い【かまいたち】（チャンネル登録者数は160万人）は9位にランクイン。MCやレギュラー出演などテレビ露出も多い2人だが、忙しさの合間を縫ってコンスタントに配信を続けている。

　動画では、それぞれの人生の失敗談や、好きなグルメをランキング形式で発表するなどテレビでは見られない素顔を披露。「お笑いとは分けてYouTuberとしても頑張っているから好感が持てるし、しっかり内容も面白い」（埼玉県／20代・男性）、「本職が忙しいのにえらい。コンビ愛がある。コントが好き」（東京都／30代・女性）と2人の“掛け合いの妙”も人気を博している。

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  NYの最新情報が知れる！という声も、10位にランクインした渡辺直美 (C)ORICON NewS inc.

　10位の【渡辺直美】は、インスタライブを含めリアルタイムで視聴者と交流できる生配信が人気。2時間以上の長時間配信でも踊ったりメイクの話をしたり、恋愛話や韓国発祥の食事をしながら話す「モッパン」動画など視聴者が飽きない盛りだくさんの内容。

　現在生活しているニューヨークから現地の最新の情報も届けており、「話が楽しくて、生配信は本当に楽しいです！ 最初のコロナ禍では本当に助けられました」（北海道／30代・女性）と女性たちが支持。「生配信があると必ず見てしまいます。考え方が大好きで、いつもポジティブな気持ちをもらえるのと、普通に言動が面白いのでゲラゲラ笑えて元気ももらえるからです」（東京都／30代・女性）との意見もあった。

　今回も専業YouTuberの総合TOP10へのランクインは【HIKAKIN】と【ハラミちゃん】の2名。とはいえ、世代別10代のTOP5はすべて専業YouTuberが占める結果に。ここ数年で、YouTuberのメディア露出が加速し、彼らの認知度の拡大とともに、テレビでYouTube発のコンテンツが使用されることも多くなった。

　朝の情報番組『THE TIME,』（TBS系）では、番組のスタート時にピアノ系YouTuberが視聴者から寄せられた「朝に聴きたい楽曲」を生演奏してくれるコーナーもある。ゲーム実況やピアノコンテンツをはじめ、テレビとYouTubeが相互関係を結び、新たな盛り上がりを作っていく流れは続きそうだ。

【調査概要】
調査時期：2022年1月28日（金）〜2月7日（月）
調査対象：計1000名（自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女※各年代均等割付）
調査方法：インターネット調査
調査機関：オリコン・モニターリサーチ

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