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「お父さんの夢は？」息子の一言で一念発起 育児のためにプロボクサーを引退したシングルファザーが再挑戦する理由
「もう無理だ、俺には出来ない」と泣き崩れた夜も…それを救った息子の行動とは
自分の周りでも30歳を超えると、仕事、家庭でうまくいかなかったり、それこそ離婚したり、スポーツから引退したり…。SNSやニュースはポジティブな話よりネガティブな話の方が多く感じました。僕は井上尚哉さんみたいなスーパースターじゃないし、かっこいいイケメンでもない。なにか人に自慢出来るものがあるわけじゃないです。でも、「そんな自分だからこそ伝えられる事があるんじゃないか？」と感じました。シンパパだけど色々あって自分の夢、人生に挫折して諦めたけど、もう一度チャレンジする。ネガティブな話は再生回数稼げますが、僕はポジティブな事をたくさん発信していこうと思っています。綺麗事言うな！と言われても僕は言いたい。「一度の失敗で人生が終わるわけじゃない、大人だって夢を持って生きていこう！」と伝えたいです。
――育児や仕事をあきらめかけたこともあったとお聞きしました。
夜中に息子が胃腸炎になり嘔吐が止まらずに救急病院に行って点滴をして朝まで付き添い、寝ないで仕事にいった事がありました。その４日後に娘が同じ症状になり、また夜中に病院にいきました。シングルファザーになって我慢していましたが、今の自分の状況、これからの事、苦しそうな子供をみて、一気に感情が押し寄せてきて…。ボクシングで殴られて倒れた事はたくさんありますが、生まれて初めて膝から崩れ落ちて大泣きしまいました。ただの内科の病院だから先生たちもびっくりしたと思います。「もう無理だ、俺には出来ない」と感じました。これはシングルファザーからかもしれないけど、弱音を吐けないってのもありました。周りに同じ人がいなくて、相談が出来ませんでした。
――それを乗り越えられたきっかけは何だったのでしょうか。
やはり子どもたちがきっかけでした。ある朝、息子を幼稚園に送る時にカバンの中に何かを入れるのが見えて、「何を隠した？」と幼稚園のカバンを確認すると、僕と息子が一緒に風呂に入ってる写真と、プロボクサーだった時のリングで戦っている写真をカバンの中にいれて毎日幼稚園に持って行ってることを知りました。自分の写真を持ち歩いている息子を見て、体中カーっと熱くなったのを覚えてます。試合前のような「やってやるぞ！」という気持ちになり、あの日からそこから少しづつ前に進めたような気がします。息子がもう少し大きくなったらお礼を言いたいですね。