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ニトリの毛布が年々“加重”なぜ? 今年は約4倍の7キロまで販売「重みが安心感を与える」
欧米ではすでに“加重布団”が普及 日本の固定観念に挑んだ『重い毛布』当初は売れず…
「一定の重量がある布団は精神的な安心感を与え、深い眠りにつくことが出来、安眠につながると言われています。欧米では、不安神経症の方や、自閉症の方にも効果があったなどの研究結果も出ているようです」(ニトリ担当者/以下同)
「元々重めの布団を好まれる方や、包み込まれるような寝心地で安心感があると言われているため、そのような寝心地を好むお客様には向いているかと思います。デメリットとしては、重量が合わない方や慣れない方がいること、洗濯が難しいことが挙げられます。乳幼児やお子様への使用は控えて頂くようにご案内しています。あくまでも個人差はあり、軽い布団を好まれる方も当然いらっしゃいますので、選択肢のひとつとして重い毛布を販売しています」
在宅時間増加により、布団の常識も進化? 「安眠には“体重の10%”の重みが理想的」
担当者は、これまでにない“重さ”を実現するため、「布団の中には重量を出すための、ガラスビーズという非常に微細な材料が使用されているため、そちらが布団の中から噴出しない仕様にすることに苦労しました」と語る。
「毛布にお客様が求める品質としては、以前とさほど変化はなく、暖かいもの、肌ざわりの良いもの、ボリュームがあるものになりますが、市場全体として様々な機能性をもった毛布が出てきているため、多少値段が高くとも、より自分に合った、より良い商品を求められるお客様は増えていると感じます。ここ最近では、よりなめらかで、しっとりとした肌触りの商品が好まれています」
ニトリの加重布団は秋冬商品のみだが、他社製品や欧米では年中使用できる春夏仕様の「ウェイトブランケット」も販売しており、一定の需要が存在している。在宅時間が伸び、家具や寝具にこだわる人が増えた中、布団の選択基準に“軽さ”だけではなく“重さ”も加わるのが新常識となっていくかもしれない。