ORICON NEWS
“くだらない”世界一に込められた「命の重さ」 66年続く『ギネス』がプロデュースする世界記録の価値とは
記録達成だけでなく“過程”にこそ存在する意義とは
「日常行っている活動も世界記録を目指すことでモチベーションが上がったり、自分が携わっている業界やスポーツの挑戦をすることで、世界レベルでの認知度の向上につながることもあります。また、海外では、チャリティーの目的で記録に挑戦することもメジャーですが、近年、日本でもその傾向は感じられます」
「ギネス世界記録」というと、とかく記録達成に目が向きがちだが、「挑戦するまでの過程に効果を感じられた」という声も多いと石川氏は語る。
「例えば地域で記録挑戦を行った場合、若者とお年寄りのグループが交わるきっかけになり、その経験によってコミュニティができたり、一丸となって同じ目標に向かうことで一体感が生まれ、つながりが強化できたりというお話はよく耳にします。結果に関わらず、達成感や感動が得られたという声は多く、携わる者として大変ありがたく思っています」
このように多くの効果をもたらす背景には、記録認定に対するGWRの厳しいこだわりがある。それこそが、ブランド価値を高め、継続できている理由でもある。
「ここまで長く世界中から愛されている大きな理由のひとつに、『ギネス世界記録』の認定は本物だという“信頼”があると思います。実際、審査は『ガイドライン』と呼ばれる公平な基準に従い、一つ一つの記録にルールを設け、それに乗っ取って、客観的に、厳格に、行っています。だからこそ、挑戦することに楽しさや面白さが生まれる。『ギネス世界記録』は真剣さ、厳格さから生まれるエンターテインメントだと思っています」