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“サウナのとりこ”BLUE ENCOUNT田邊駿一 サウナを200%堪能する「背徳の一日」を語る

この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
⇒この記事をオリジナルページで読む(6月25日掲載)

田邊駿一(C)ORICON NewS inc.

熱血ロックバンドBLUE ENCOUNTのボーカル&ギター・田邊駿一さんは「サウナの虜(とりこ)」だそう。サウナをテーマにしたラジオ番組『トトノウラジオ』でDJを務め、6月30日発売のコンピレーション・アルバム『トトノウオト』の選曲も担当しました。田邊さんがここまでサウナにハマった理由やその魅力、サウナー仲間について、そして、ストレイテナーのボーカル・ホリエアツシさんからお墨付きをもらったという『トトノウオト』の選曲理由まで、サウナ室よりも熱い愛をたっぷりと語っていただきました。

撮影:平野敬久 取材・文:東海林その子

“整う”感覚は『あぶない刑事』のタカとユージの関係!?

――まずは、サウナにハマったきっかけを教えてください。
4年くらい前、バンドで毎日のようにライブをやっていて体に疲労がたまっている頃に、知り合いの方から「サウナいいよ」と話は聞いていたんですが、そのときはまったく興味がなかったんです。同じ頃、事務所のスタッフさんから「温冷交代浴、知ってる? 疲れがすごく取れるよ」と教えてもらって、家のお風呂で熱めの浴槽に3〜5分入って、そのあと水シャワーを2〜3分体に当てるということを見よう見まねで始めました。

性格的に面倒くさがりなので、わざわざサウナに行かなくても家で温冷交代浴を続ければいいと思っていたんですが、3年前、とあるフェスで前乗りした宿にサウナがついていて、それならと思って初めて入ってみたんです。サウナ室で6分以上体を温めて、1〜2分水風呂で冷やして休憩を取るのが一般的なんですけど、僕は温冷交代浴の知識しかなかったので、サウナ室に3分、水風呂に3分を繰り返していたら、翌日、体を壊して寒気を感じまして……。そこから1年は行かなかったんです(笑)。
――出会いはよくなかったんですね(笑)。
そうなんです。その後、ひょんなときにバンド界隈のサウナ好きの友達にその話をしたら、「そんなのサウナの入り方じゃない」と言われて、正しい入り方を教えてもらいました。「サウナにチャレンジするのはこれがラストチャンス」と自分に言い聞かせて行ったら、そこで初めて“整い”ました。めちゃくちゃ気持ちよくて、それ以来、虜(とりこ)ですね。ちゃんとハマりだしたのはこの2〜3年なので、まだまだ若輩者ではあるんですけれども。

気づけばバンド人生もそうだった気がします。2012年に「もうこれが最後だ」と思ったツアーで今の事務所の方と出会ったので、わりと似ているなって。まあ結び付けすぎるのはよくないんですけど(笑)。

――サウナ好きの間では“整う” (リラックスした、気持ちのいい状態が訪れることを指す)が共通言語で、田邊さんが選曲したコンピレーション・アルバム『トトノウオト』のタイトルにも使われていますが、“整う”感覚を他の言葉で表現すると?
僕は基本的に95度から98度のサウナ室の3段目に座ってじっくり蒸されたあとで、17度前後の水風呂に入るのがすごく心地いいんですけど、サウナと相棒の水風呂が、ドラマ『あぶない刑事』のタカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)の関係くらいハマったときに高揚感を得られるのが、今のところ自分の中での“整う”という感覚なのかもしれません。伝わりますか?(笑)。サウナ室と水風呂の絶妙な温度差のバランスなんですよね。
――サウナ室も水風呂も温度がさまざまなんですよね。
同じ90度でも、体感温度が全然違うときもあるんです。例えば、「サウナ錦糸町」のサウナ室は体感が120度で、そこから出てくる人の体は真っ赤。でもそこの水風呂は超やわらかくて気持ちいいんです。

あとは、硬水・軟水・中硬水と、水質によっても入り方が違ったりするんですよね。方程式のように「サウナ室は90度、水風呂は17度」みたいなところもたまにあるんですけど、それは全然気持ちよくなかったりする。……すみません、なんかド変態な話になって(笑)。

全部の毛穴が水を飲む!? 水風呂部門優勝「サウナしきじ」

――いえいえ、ぜひ深く聞かせてください。サウナにはそういった水質などを調べてから行かれるんですか?
前もって調べることはしないですね。ツアーに行ったらとりあえずGoogleマップで近くのサウナを探して、CDでいうジャケ買いみたいに、“風貌”を見てよさそうと思ったところに行ったりします。あとで聞いたら有名なところだったということも多いです。

――差し支えなければお気に入りのサウナを具体的に教えていただけますか?
好きな水風呂部門でいうと、地元・熊本の「湯らっくす」という西日本で一番有名なサウナが好きです。そこは阿蘇の湧き水を使っていて、水温は冷たいんですけど、やわらかさがあるのが好きですね。サウナ好きになる前にも行ったことがあるんですけど、そのときにも「うわ、気持ちいい」って思ったのを覚えているほどです。

あと、静岡にある「サウナしきじ」は、駿河の湧き水を使っていて。ここは自分へのご褒美。思い立ったら新幹線に飛び乗って行くぐらいの場所です。
――今着ていらっしゃるTシャツにロゴが刺繍されている「しきじ」でしょうか。
そうです、これです(笑)。ここが水風呂部門優勝ですね。全部の毛穴が飲んでいるんですよ、水を! 「体全部が欲している」という感覚があるくらい、自分の体に合っているんです。そこに来る人たちはペットボトルを持参していて、湧き水を汲んで帰っています。その水でお米を炊くと、ものすごく美味しいんですよ!
――そんな楽しみもあるんですね。田邊さんはサウナに行く前後に必ずしていることなどはありますか?
ありますねぇ。今はコロナ禍でできないですけど、僕が「背徳の一日」と題してやるのは、まずサウナの近くにあるホルモン焼き屋さんに行って、昼からガッツリ飲んで食べるんです。そしてサウナの施設に入って、「サウナで休日を過ごそうとしてるのに、いきなり寝ちゃうの?」という背徳感を抱きながら、まずは寝ます。酔っぱらったままだと心臓に負担がかかるので、そこでしっかり酔いを覚ましてからサウナに入るんです。そういう体への裏切りみたいなことがめっちゃ好きなんですよね。

あと、「思い立ったが吉日サウナ」もやりますね。急に思い立って、ちょっと埼玉に行こうとか、新幹線に飛び乗って静岡まで行ってやろうとか。新幹線に乗ると旅情をかき立てられるというか、ちょっとした遠足みたいな感覚になるのもご褒美的な感じがしますね。飛行機に乗ったらいよいよだなと思うんですけど(笑)。サウナのあとにいい感じの居酒屋さんで1人で飲みながら、店主さんや奥さんと話しながら飲むのも楽しい。

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