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(更新: ORICON NEWS

シングルマザーで34歳の高校生、スザンヌ “おバカキャラ”への負い目「息子に堂々と勉強しなさいと言えなかった」

 この春、かつて中退した母校の高校に17年ぶりに再入学したスザンヌ。20歳で『クイズ!ヘキサゴン||』(フジテレビ系)に初出演し、たちまち“おバカキャラ”としてブレイク。その後結婚、出産、離婚を経て熊本に移住し、現在シングルマザーとして息子を育てながら、高校生として学業に励んでいる。様々な環境の変化の中でも常に前向きに歩みを進めてきた彼女が、34歳にして高校生の道を選んだ理由とは。

言えるようになった「ママも頑張るから一緒に頑張ろう」 息子の姿勢にも変化

――この度、34歳にして高校再入学を決意された理由を教えてください。

スザンヌ普段から小学2年生の息子によく「宿題をしなさい」って言ってるんですけど、そう言ってる私自身は「一生懸命勉強してたかな」って考えるようになったし、もう少し大きくなったら、勉強も教えてあげられなくなるなって不安もあったんですよね。そんな中、昨年テレビ番組で高校を卒業していないことを話したら、番組を見てくださっていた母校の先生が「卒業しませんか」ってご連絡をくださったんです。コロナの影響で、今はオンラインで授業を受けることができるというのも大きなきっかけとなって、チャレンジさせていただくことにしました。

――5月から実際に授業が始まったとのことですが、高校生活はいかがですか。

スザンヌ朝4時半に起きて勉強したり、17歳の時の記憶力とは違って、朝やった勉強を夕方には忘れちゃうので、想像の500倍くらい大変だなって感じてるんですけど(笑)、始めたからにはやるしかないなって。週に一度、オンラインで他の生徒さんたちと話す機会があって、みんなで励まし合って、卒業っていう同じ目標に向かって頑張ってるっていうのも刺激になっています。高校生の皆さんって、私のこと知らないのかなって思ってたんですけど、「おー!スザンヌだ」って言ってくれて、可愛いなって思ったり(笑)。
――学生の頃は勉強の必要性を感じることは難しい人も多いかと思いますが、今大人になって、どのように感じていますか。

スザンヌ当時は数学や歴史がどう今後の人生に役立つのかわからないので、身が入っていなかったんですよね。でも今は自分が望んでやっているので、わからないことは積極的に質問したりして、「このやる気をなぜ17歳の時に出せなかったんだろう」と思ったりします。今はマーケティングの授業なんかもあって、すごく興味を持って臨んでいます。学んだことで周囲の人と会話が広がったり、新しい人たちと出会えるきっかけになったり、視野が広がる楽しさも実感しています。

――息子さんとの接し方にも変化はありましたか。

スザンヌ今まで私がちゃんと勉強をしてこなかったので、偉そうに言えないなと思っていたところがあったのですが、一緒に勉強するようになって、「ママも頑張るから一緒に頑張ろう」って言えるようになりました。息子も、「ママより早く終わらせる!」と意気込んで、一生懸命勉強に取り組むようになって、宿題も習慣づいてきましたね。

ヘキサゴン時代は“第二の青春”「忙しすぎてあまり覚えていない」

――20歳で初出演された『クイズ!ヘキサゴン||』で一躍ブレイクされましたが、当時を振り返っていかがですか。

スザンヌ当時のことはあまり覚えてないくらい、とにかく忙しくて、必死で駆け抜けた時期でしたね。みんなでロケでいろんな場所に行ったり、朝から晩まで一緒に過ごして、第二の青春だったなって思います。里田まいちゃんともさっきラインしていて、大人になっても仲良くできる友達がいるのは嬉しいですね。

――珍回答や“おバカキャラ”として人気を集めていましたが、そういったキャラクターを求められることに対して、どのように感じていましたか。

スザンヌ本当に勉強してこなくて、なんで自分の答えが珍回答って言われるのかもよく分かってないくらいだったので、ありのままの自分にみんなが笑ってくれて嬉しい気持ちが大きかったです。ただ、バラエティー番組に呼んでいただいた時は実のある話が出来なかったかなとか、期待に応えられなかったなって反省することもありました。でもそんな時でも「そういう日もあるよね」って切り替えが出来ていたので、そこで思い詰めない忘れっぽい性格で良かったなって思います(笑)。
――番組内で求められることや世間のイメージと、実際の自分の中で葛藤はありましたか。

スザンヌ当時はネットニュースやSNSもそこまで普及していなかったので、自分以外の人が自分のことをどう言ってるのか、世間の声が聞こえないまま成長したって感じなんです。なので、逆にそれが良かったのかなって。今でもネットでのネガティブな意見はできるだけ見ないようにしています。もし入ってきてしまった場合は、「時間と労力をかけてコメントしてくるってことは自分に興味を持ってくれているんだな」って思ってふんわり受け流すようにしています。自分の家族や人のことを悪く言われた時は、私もたまに喧嘩してますけどね(笑)。

今後の人生は子どもの応援が役目だと思っていた「自分も夢を忘れず生きていきたい」

――熊本と東京や大阪を行き来しながら、育児と仕事、勉強の両立は大変だと思いますが、それでも挑戦されるモチベーションは何ですか。

スザンヌこれまでは、今後の人生は子どもの成長を応援することが自分の役目だと思っていたんですが、もう一度自分も勉強にチャレンジすることで、生活に張り合いが出たかなって思います。自分が頑張っている時って、同じように頑張っている人に気づきやすかったり、他の人の優しさを感じやすかったりするんですよね。今、街中で高校生を見ると拍手したい気持ちになるくらい尊敬しています(笑)。

――育児において、以前のインタビューで「がんばりすぎないことをがんばっているっていう感じ」と話されていましたが、やはりがんばりすぎてしまうことがよくありますか。

スザンヌそうですね。息子がまだ赤ちゃんだった時は、毎日何もできてないのに時間が過ぎていく感覚で。やりたいことやれないのに、部屋は散らかってるし、子どもは泣いちゃうし、夜泣きで寝不足だけど、片付けなきゃ、ご飯作らなきゃ、とか思って毎日疲れ果てていました。でも、ある日「無理」と思ってからすごく楽になったんです。「今日のご飯はキューピーさんに頼ろう」とか「お弁当でいいや」とか、「部屋汚いけどまーいっか」って。出来ないことに落ち込むのではなくて、とりあえず、「ママ」と呼ばれたときにちゃんと聞いてあげられるママでありたいなって、「今日も1日この子の健康守れたから偉い」と思えるようになったら、不思議と息子も泣くことが減ったんです。やっぱりお母さんがハッピーでいられることが一番大切ですよね。
――すごく大事な考え方ですね。では最後に、今後の目標を教えてください。

スザンヌとりあえず今は高校卒業に向けて頑張って、その先でさらに学びを深めたいと思うかもしれないし、どこかの分野を極めたいと思うかもしれない。今から精神科医になるのは難しいかもしれないけど、人の心のケアの勉強ができたらいいなとなんとなく思っています。今後子どもも段々と大きくなってきて親離れをする日が来ると思うので、その時の為にも自分の夢を忘れず、歳をとってもずっと続けられるような趣味や学びを見つけていきたいです。
(取材・文=鈴木ゆかり)

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