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東京タワーとスカイツリーがぴったり重なった写真に反響「こんな場所あるんだ!」「最終兵器感ある」

 「光が創り出す幻想世界」をテーマに、これまでスカイツリーと花火のきらびやかな競演や東京タワーの背後に軌道を描くブルーインパルスなどを写真に収めてきたYoshiyuki Haradaさん。先月、東京タワーとスカイツリーがぴったり重なる位置から撮影した“東京スカイタワー”をTwitterで公開すると、「こんな場所あるんだ!」「特撮の1シーンみたい」「最終兵器感ある」などと大きな反響が寄せられた。この“奇跡の1枚”はどのように撮影されたのか、Yoshiyukiさんに聞いた。

“東京スカイタワー”撮影時は「興奮で震えた」糸井重里、加藤浩次も称賛

――スカイツリーと東京タワーが重なるスポットで撮影しようと思われたきっかけを教えてください。

スカイツリーと東京タワーが並ぶ写真は見たことはあったのですが、重なっている写真は見たことがなかったからです。並んでいる写真があれば、重なっている写真も見たことありそうなものなのに…とふと思ったのがきっかけでした。Photoshopで合成すれば重ねることは簡単ですが、それでは面白くないので実際に収めることにこだわりました。

――この撮影場所を見つけるまでにどれくらいかかりましたか。

時間があるときに候補地出しをしていました。写真を見たことが無いのは、撮れないことの裏返しと思いつつも、もしかしたら撮れるかもという場所をリストアップしていました。どうしてもスカイツリーや東京タワーから距離が離れてしまうため、空気が澄んでいないと無理なので、空気が澄む冬に行くつもりで前々からメモしていました。そして先日、近くに行く機会があった時に実際に探してみました。幸運にも、一番有力と目をつけていた場所の近くで見つけることができました。冬になり、落葉した枝の隙間から見つけることができたのです。夜に行ったため、ライトアップされていたので気がつくことができました。
――一発で当てられたのですね…! どのように目星を付けられたのでしょうか。

手順としては、地図上でスカイツリーと東京タワーの2点を通る線を引く。地形(標高)を元にして見える可能性のある候補地出し。理論上は重なる場所は無限にあるが立ち入れない場所や目の前に建物があり見晴らせないといった理由で候補地は削られていきました。最終的に可能性の高い候補地に目星をつけ、あとは現地にいって確認。という流れです。具体的な場所については住宅街のため近隣住民へ配慮し非公開とさせていただきますが、神奈川県川崎市内です。

――ちょうど重なる場所を見つけ、この写真を撮影された時のお気持ちはいかがでしたか。

重なった写真が撮れた時は、誰も見たことのない景色を収めたという実感で震えました。スカイツリーができてから約10年、誰にも気づかれずにいた場所を見つけたのですから。最初に撮ってから何度か行っていて、ライトアップの色違いや寄り添うように並んでいる様子なども撮影しています。

――撮影する際、どのようなことを意識されましたか。

重なって見えるのが木の隙間だったため、できるだけ枝と被らない、枝が写らない位置を見つけて撮りました。少しでも撮影場所がズレると黒い影が入ってしまうため、できるだけ東京スカイタワーに枝が重ならない位置を探して微調整しました。また、撮影場所が数メートル変わるだけで真ん中で重ならなくなってしまうので枝の位置と極力真ん中で重なる場所との妥協点を探しました。

――各メディアで大きな反響がありましたね。

糸井重里さんが引用RTで「これは実際に味わってみたい」とコメントしてRTしていたことです。著名人の方の目にも届いていたことは嬉しかったです。他にも「スカイツリーが東京タワーをバックハグしているみたい」という加藤浩次さんがテレビでコメントいただいたのも印象的でした。自分には思いつかないような表現の仕方だなと驚かされました。

コースが少しでもズレると撮影できなかった東京タワー×ブルーインパルスも撮影成功

――普段はどのような写真を撮影されていますか。

普段は星空や花火などを撮影していいます。夜の写真が多いです。テーマは「光が創り出す幻想世界」。例えば、肉眼ではほとんど見えない微細な光を写した天の川、一瞬で輝いて消えていく花火や流れ星など。私は写真を通じて、世の中にはこんな美しい瞬間が溢れていることを伝えたいと考えています。

――写真を撮る際のこだわりがあれば教えてください。

「こう撮りたい」というイメージを固めてから撮影しています。イメージを固めるにあたり、一番は「自分が楽しい」と感じることを追求しています。その他にも、誰かの何気ない一言や、他の人の作品を見て刺激を受けたり、ふとした時に思いつくイメージも大切にしています。そして次に撮りたいイメージに沿って、実際に撮れそうな場所を目一杯まで探します。実はこの作業がなかなか難しくて、常に頭を使いながらどうやったらイメージ通りの撮影が実現できるか?撮影場所や撮り方はどうするべきか?を徹底的にシミュレーションしていきます。「現場では機材をセットしてシャッターを切るだけ」というレベルにもっていけるようになるまでシミュレートしています。
――写真の魅力を教えてください。

肉眼で見えない世界を写せたり表現できたりするという表現の楽しさや、自分のイメージで写した写真で多くの人が感動したり心を動かした時の嬉しさです。

――これまで印象に残っている作品を教えてください。

私の代表作『スカイツリーと花火』です。この写真で「東京カメラ部10選 2018」(9億人を超える人々が約1150万作から選出)に選ばれました。本格的にカメラを初めて、最初に撮ったのは隅田川花火大会でした。その時にスカイツリーと花火が重なる光景を頭の中で想像していました。しかし、実際に行ったら遠く離れた場所でしか撮ることはできませんでした。数年越しで候補地を探して、収めることができました。この写真を撮った年は、周りで写真撮ってる人は数人しかいなかったのに、翌年行ったらたくさん居たのが印象的でした。
あとは、昨年5月の医療従事者へ感謝のブルーインパルス都内飛行です。東京オリンピックが開催された時に、東京タワーとブルーインパルスを収めるというイメージを膨らませていました。コロナ禍のさなか、突如ニュースになったブルーインパルスの医療従事者への感謝飛行。飛行コースは当日の朝、飛行の3時間くらい前に突如発表された瞬間に、「東京タワーにいくしかない!」と決めました。飛行ルートが大まかだったので、一緒に写せる可能性の低い東京タワーよりも、確実性の高いスカイツリーがあったのですが、自分のイメージを優先しました。東京タワーのほぼ上空を飛ぶルートだったため、飛行コースが少しでもズレると東京タワーと一緒には写らない微妙な位置関係でした。そのため、2周飛行したうちの1周目は東京タワーと絡めることはできなかったのですが、2周目で撮影場所を移動して収めることができました。

――今後、どのような作品を残していきたいですか。

昨年はコロナ禍で花火大会がほぼすべて中止になり、星空を撮るのに良い季節に緊急事態宣言が出てしまい、撮ろうとして温めていたアイデアの多くが実現できませんでした。例えば、見たことのないアングルからの花火大会であったり、星空の下でポートレートであったり。これからも「光が創り出す幻想世界」を撮り、誰も見たことのない世界を写し出していきたいです。
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