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森永乳業が新CMで“何気ない時間”をアニメで描いた理由とは「インパクトより想いを伝えたい」

 日本の代表的文化の1つとなっているアニメーション。日本の歴代映画興行収入ランキングTOP5のうち、アニメ作品が4作も並ぶように、アニメーションが子どもから大人まで、万人の心を動かしてきたことは間違いない。24日より放送開始される森永乳業の新CM『母の応援』篇では、息子が母の手料理を食べて「うまっ」と褒めると喜ぶ母や、部活帰りの息子に「ファイト!」と母が励ますといった、“何気ない日常”シーンがアニメ―ションで描かれている。昨今、インパクトのあるCMが目立つ中で、あえて“何気ない時間“をアニメーションで表現することで、森永乳業が伝えたかった想いとは。

世代問わず愛されるアニメーションの力 登場人物に名前を付けなかった理由

 注目されやすいCMといえば、誰もが知る俳優が出演していたり、設定が奇抜だったり、耳に残るリズムや音楽を使ったりと、見る人の記憶に残りやすい工夫がされている。同社の新CM『かがやく笑顔シリーズ』では、これらの“目を引く”手法を一切使用していない。本CMで使用しているのは、日本人に根付く「アニメの力」だと担当者は語る。

「今回のCMは、一時的にブランド力を高めたい、商品を売りたいという目的ではありません。森永乳業のメッセージを伝えるために、社の代表的なCMとして、これからも長く使っていくことができるようなCMを目指しました。そのために必要だったのがアニメーションだったんです」

 今回、ディレクターを担当した福田裕也氏、アドバイザーを務めた田村篤氏は、ともに近年の日本のアニメ代表作を作り上げてきた。豪華な製作スタッフ陣を迎え、あえて“何気ない時間”を描くことにこだわった。しかし、“何気ない日常”シーンを退屈させることなく描くのは、容易ではない。当然メンバーそれぞれの“日常”の価値観は異なり、ストーリーを確定までには、多くの議論を重ねたというが、アニメならではの自然な描写が実現した。

「日常の1シーンを実写で撮影するとなると、当たり前過ぎてご覧になっている方に、印象に残りづらいのでは、と考え、いろいろ検討し、アニメにたどり着きました。また、時間が経つと、どうしてもそのシーンに違和感が生じたり、商品をリアルに入れ込む難しさがあったりします。でも今回は、田村さん、福田さんの温かい絵作りのおかげで、商品だけが浮くことなく、“何気ない日常”の中に、自然に入れ込んでいただきました」 
 本CMに登場するお母さんや息子など、登場人物の名前が一切出てこないのにも理由がある。

「実写ですと、たとえ有名な俳優でなくとも、演じる方には名前があります。しかし、アニメのキャラクターはこちらで設定しない限り名前はありません。ご覧になった方それぞれが先入観なく共感し、自分をキャラクターに投影することができるようにと考えました」
  • odol

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 また、CM楽曲にはyuiともコラボ経験があるodolが本作のために書き下ろした「歩む日々に」という楽曲が使用されている。

「“何気ない日常”には楽しいことや嬉しいことばかりではなく、悲しいことやつらいと思うようなことも含まれます。そんな様々な感情を持ち合わせた“日常”というものを、歌詞と曲に込めていただくことによって、キャラクターの様々な感情をより引き出してくれています。」

今年で103年を迎える森永乳業とアニメーションは“同期” 両者の共通点とは

 本CMは、従来のような何か商品1つにフォーカスする形ではなく、シンプルに森永乳業として「おいしいと健康を、どうぞ。」というメッセージを届ける内容となっている。この1メッセージを届けるために相当な労力をかけているようにも感じるが、そこにはかねてから感じていた問題意識があったという。

 同社は創業以来、乳にかかわる商品を主に届けてきた。商品が身近に感じられている一方で、商品名の認知度は高いものの、企業名に対する意識はあまり高くないという実感があった。“いろいろな乳製品を作っている会社”というような、具体的なイメージが持たれていないことに対して、今回新たな試みに出たのだ。

「赤ちゃんの育児用商品から、シニアの健康栄養サポートの商品まで、人生のさまざまな場面に寄り添った商品をお届けし、またはそれにともなう活動(育児相談や健康セミナーなど)を行っていることも、本CMをきっかけにして知っていただければと思っています。そのためにも、多くの人が親しみを持つアニメを用いて、人生の何気ない生活の中に当社の商品が寄り添っていることを、『おいしいと健康を、どうぞ。』というメッセージと共に伝えたいと思ったんです」
  • クリープ

    クリープ

  • マウントレーニア

    マウントレーニア

 同社は大正6年(1917)に創業。今年で103年を迎える。1960年代にはインスタントコーヒーが流通したことで、同社のインスタントクリーミングパウダー「クリープ」が人気に。1972年にはひとくちタイプのアイス「ピノ」、1993年にはチルドカップコーヒー「マウントレーニア」を発売し、新しいスタイルを広めた。さらに今年は、ヨーグルト業界初*の常温保存可能な「一日不足分の鉄分のむヨーグルト」を発売。創業当初から、これまでになかった新しい価値を提供し続けてきたのだ。

 奇しくも、日本初の国産アニメーション映画とされている『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』が公開されたのが、森永乳業と同じ1917年。

 アニメもこれまで多くの価値を生み出し続け、人々の生活に根付き、多くの笑顔と豊かな時間を育んできたはずだ。そんな共通点があるアニメだからこそ、同社の想いやメッセージを伝えるのにもマッチしたのだろう。

* Mintel GNPDを使用した"森永乳業(株)調べ2019年8月日本初の常温のむヨーグルト

新型コロナにより売り上げに変化 接触避けて届けられる新しい商品も開発

 また、新型コロナの影響で、人々の心と身体の健康への不安が増大していることも、今回同社がメッセージを伝えるに至った理由の1つだ。

「私たちは『健康』という言葉の中に、心の健康と身体の健康という両面があると捉えています。栄養や機能性素材がもたらす健康的なカラダづくりという分かりやすい『健康』に加えて、『食のおいしさ・楽しさ』がもたらす心の健康も同じ『健康』と言えると思います。例えば、食べたり飲んだりすることで、癒しになったり心が満たされる、リフレッシュできたり元気になれる、他の人と一緒に喜びを分かち合うなどということは、心の健康につながると考え、こんな時代だからこそ、我々にもできることがあると考えました」
 新型コロナによる在宅勤務の浸透によって、売上が伸びた商品もある。
  • PARMチョコレート

    PARMチョコレート

「家庭内需要が増加し、健康意識の高まりもあって、ヨーグルトやチーズ、アイスクリームなどの売り上げが伸びています。特にファミリー向けの容量の多いものや、箱に複数個入ったタイプのアイスクリームが伸びたのは2020年ならではの生活スタイルの変化によるものでしょう」 

 人々の生活様式が変化してきたことで、それに合わせた商品開発も急がれているようだ。9月には通販専用商品として、大人のための粉ミルク「ミルク生活プラス お試し便 スティック5本」を発売。この商品はポスト投函のため、直接受取が不要のメール便対応商品として、人との接触を極力避けて商品を届けることができるように開発された。10月にも、同じようなメール便対応可能な新商品を売り出し、社会や生活スタイルの変化に対応している。
 新型コロナだけでなく、これからの季節は、風邪やインフルエンザが流行する時期でもある。そんな中で、同社は長年培ってきた技術で、様々な年代の方のニーズに合った“健康”を届けている。

「健康といっても、1人1人ニーズは違います。森永乳業は、赤ちゃんの健康を研究する過程で、独自の機能性素材を数多く見出し、商品に活用する技術を確立してきました。また、育児用ミルクや流動食を研究する中で栄養に関する知見もあります。これらの研究開発の成果を活かした商品をお届けすることによって、1人でも多くの方が元気に健康的な生活を過ごすお手伝いができるとうれしいです。その結果として、笑顔あふれる豊かな社会づくりに貢献したいと思います」

 同社の“何気ない時間”への思いが込められた本CMは全4編あり、最後にはそれらが1つのストーリーとしてつながる完全版も公開される。

INFORMATION

■森永乳業ウェブサイトはこちら

■テレビCM第1弾 かがやく”笑顔”シリーズ「母の応援」篇が放映中!
Sponsered by 森永乳業

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