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吉田朱里、ギャルになるつもりがアイドル10周年「忘れられないNMB48・AKB48楽曲」5選
⇒この記事をオリジナルページで読む(11月13日掲載)
撮影:田中達晃/Pash 取材・文:東海林その子
「何これ?」NMB48加入当初の違和感から10年
吉田朱里10年前は中学2年生で、小学3年か4年生くらいからずっと通っていた芸能スクールをやめた頃でした。オーディションを受けてもなかなか芽が出ないし、中学1年からは塾にも通い出して、両立が難しくなっていました。
私としては塾も楽しくて、キラキラのカチューシャをしたり、ヒールを履いたり、おしゃれをして張り切って通っていたんです。でも周りから見たら全然楽しくなさそうに見えたみたいで、お母さんが「スクールをやめさせてかわいそうなことをした」と思ったらしいんです(笑)。
ギリギリまで“私には合わないよな”って悩んだんですけど、AKB48の板野友美さんが『ツンデレ!』を踊っている動画をお母さんに見せてもらったら急に気が変わって(笑)。板野さんは茶髪だったし、私が憧れていたギャル風の衣装だったので「これを着られるんやったらAKB48に入ってもいいよ」って受けることにしたんです。なんでそんなに上から目線だったのかは謎ですけど(笑)。
吉田朱里正直“何これ?”って思っていました(笑)。私はギャルになりたくて、“つけまつ毛つけるぞ!”って意気込んでいたのに、ナチュラルメイクをしなくちゃいけなくて(笑)。それでも一生懸命活動していくうちに、どんどんテレビにも出られるようになって、すごくうれしかったのは覚えています。
「忘れられないNMB48・AKB48の楽曲」TOP5
吉田朱里真っ先に思い浮かぶのは『ジッパー』ですね。
◆『ジッパー』/NMB48(2013年)
吉田朱里それまではずっと「おさがり公演」(AKB48の過去公演のセットリストを上演すること)をやっていたんですけど、『ここにだって天使はいる』は初めていただいたオリジナル公演でした。アルバムでもユニット曲を歌ったことがなかったので、『ジッパー』をいただけたことがすごくうれしかったんです。
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渡辺美優紀さん卒業時に披露された『ジッパー』
毎回盛り上がるので、ライブでは「ジッパーやっとく?」って、ついついセットリストに入れちゃっていました。だんだん「またジッパー?って思われへんかな」って思いながらも、やるたびに喜んでいただける曲なので。これからもいろんなメンバーに歌い継いでいってほしいです。
吉田朱里Queentet(クインテット)の『Which one』です。
◆『Which one』/Queentet(2017年)
吉田朱里『Which one』は、私にとって初めてのセンター曲だったんです。女の子の嫉妬深い感じを歌ったかわいい曲で、誰がメインになってもいいというQueentetのコンセプトにもすごく合っていて大好きな曲です。
ファンの方も、自分の推しメンが常に前にいて、少人数の中で輝いているのがうれしいって思ってくれる方が多かったです。選抜とはまた違った姿が見れるよねって。
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吉田朱里Queentetの活動を始めてから、他のメンバーもより女の子のファンが増えた気がします。ライブではホールツアーができたり、NMB48のシングル曲は1曲もやらずにAKB48の曲をやったり、新しい形にも挑戦することができました。
吉田朱里『第9回AKB48シングル選抜総選挙』(2017年6月開催)で初めて総選挙シングルの選抜に入ることができた、AKB48の『#好きなんだ』です。
◆『#好きなんだ』/AKB48(2017年)
それなのに、2016年の『NHK紅白歌合戦』で、国内48グループ全員を対象にした視聴者投票で出場メンバー48人を決める「AKB48夢の紅白選抜」という企画があって、1人1票の投票で私が6位に選ばれたんです。その年の総選挙は77位だったので、ものすごくびっくりして、うれしくて、自信にもつながって、初めて“AKB48の選抜入りを目指したい”と思うようになりました。
その結果、第8回の77位から61ランクもアップして16位になって、初めて選抜に入れたんです。しかも「1票投票しました」っていう方がすごく多くて、1票の積み重ねで戦えたあの総選挙は誇りに思います。私のアイドルの歴史の中で大きな出来事でしたね。
吉田朱里総選挙後の握手会で、みんなで泣いて喜び合いました。若い新規のファンの方も増えたので、芽が出ない時期からずっと応援してくれていたみなさんには少し居心地の悪い思いをさせてしまったかもしれませんが、一緒に喜べたことは本当にうれしかったです。
――それでは4曲目を。
吉田朱里デビュー曲『絶滅黒髪少女』(2011年7月発売)はやっぱり、思い入れが強いですね。
◆『絶滅黒髪少女』/NMB48(2011年)
吉田朱里もちろん覚えています! MV撮影でめちゃくちゃ踊らされました(笑)。“こんなに踊るの?”っていうほど踊りましたし、カメラの台数の多さにもびっくりしました。大変ではあったけど、今思うと「大阪でアイドルは売れない」「大阪はアイドル不毛の地」と、ネガティブなことを言われていたアイドルグループがあれほどのインパクトを残せたのは、『絶滅黒髪少女』の存在が大きかったと思いますね。
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卒業コンサートでは1期生で『絶滅黒髪少女』を披露
吉田朱里あの曲から始まって、今は女性受けしているというのも不思議な話だなって思いますね(笑)。
吉田朱里まったくしていなかったです(笑)。でもうれしいですね。男性アイドルの現場かと思うくらい、黄色い歓声もあがるので。今は新型コロナウイルス感染対策でファンの皆さんの声援が禁止されているので寂しいですが、女性からの応援は励みになっています。
吉田朱里最後の1曲は……1期生の曲『卒業旅行』にします。
◆『卒業旅行』/NMB48(2015年)
――卒業を控えた山田菜々さんがセンターを務めた11thシングル『Don’t look back!』(2015年3月発売)収録曲ですね。
吉田朱里もともとは菜々ちゃんが卒業するとき(2015年4月)にできた1期生の曲でした。その後、同期を送り出すときに歌う定番曲になっていって、次はいよいよ自分が歌われる番かと……。
初めて聴いたときはすごく泣けたし、卒業するメンバーによって、こんなにも歌いながら見える景色が変わるんだ……と思いました。自分の卒業コンサートで歌うときはもっと変わるんだろうし、(白間)美瑠がいつか卒業するときもまた違うだろうし……。すごくすてきな楽曲をいただけたなって思います。
吉田朱里ありますね。キャプテンのさや姉(山本彩/やまもと・さやか、2018年11月卒業)と共にグループを引っ張ってくれていたのが菜々ちゃんで、さや姉は背中で語るタイプだけど、菜々ちゃんは「みんな話聞いて!」って、いつもあの独特な声で怒ってくれて(笑)。いざ菜々ちゃんが卒業するとなって、誰がグループ全体を見ていくんだろうって考えたとき、自分がそれをできるようにならなきゃって思ったんですよね。当時はまだ高校生でしたけど……。
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“さやリン”コンビ
みるきーや、けいちゃんが卒業したころは、結成から5年が過ぎて周りが卒業を考えるようになっていた時期で、自分自身は全く考えていなかったのに焦る気持ちがありました。2016年2月に個人のYouTubeチャンネルを開設したので、グループにいるうちに道を切り開いて、これでダメだったら芸能界はあきらめようと思っていました。
吉田朱里さや姉の卒業コンサート(2018年10月)では、1期生の卒業生たちがみんな来てくれて、さや姉がドレス、卒業生は同窓会に着てくるようなワンピース、現役の私と美瑠と(川上)礼奈の3人だけがアイドル衣装だったんです。それが寂しかったというか、置いていかれちゃうみたいな気持ちも少しあった気がします。
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1期生(左から)川上礼奈さん、山本彩さん、吉田朱里さん、白間美瑠さん
そしてとうとう自分かと(笑)。この楽曲って順番が回ってくるんですね。ドラマの『あなたの番です』(2019年4月〜9月放送/日本テレビ系)みたい(笑)。