• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
(更新: ORICON NEWS

松本穂香、仕事への向き合い方と自己認識「いまだにカメラの前では不安」

今は変にプラスするよりも、素直に出てきた感情を大切にする段階

──転機になった出来事は?

松本穂香 やはり映画の監督さんたちとの出会いは大きいですね。それこそ映画『おいしい家族』のふくだももこ監督が「ずっと松本穂香を撮っていたい」とおっしゃってくださったり、映画『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『君が世界のはじまり』と続けて主演を経験できたことは、とても励みになりました。

──10月公開の主演映画『みをつくし料理帖』の角川春樹監督も、松本さんを絶賛するコメントを出されていました。

松本穂香 角川監督は「俺は女は褒めて伸ばすんだ」とおっしゃっていて、現場でも私や奈緒さんにはいつも「今日の芝居は素晴らしかったよ」とおっしゃってくださいました。一方で男性陣にはベテランであろうが若手であろうが分け隔てなく厳しく、毎日のように怒号が飛び交っていました(笑)。

──角川春樹監督が「人生最後のメガホン」と意気込む同作へのプレッシャーは?

松本穂香 プレッシャーを感じようと思えば、いくらでも感じられる作品だったと思うんです。不朽のベストセラーで、過去にも名だたる女優さんたちが主人公を演じてきて──。でもそれを意識したら何もできなくなってしまうと思ったので、考えないようにしました。それこそ角川監督の数々の伝説もなんとなく耳にはしていましたが(笑)、自分からは調べないようにしていました。

──数々の名監督に起用される、女優としてのご自身の強みはどこにあると思いますか?

松本穂香 実は最近、それについて考えていたんです。「私の何がよくて呼んでいただけるのだろう?」と。そんな話を峯田和伸さんとする機会があったんですが、「それってたぶんわかんないほうがいいんじゃないかな」とおっしゃってくださって、「あ、そうかもしれない」とスッと腑に落ちたんです。

──思い当たることがあったんですか?

松本穂香 映画『世界でいちばん長い写真』(2018年)の時に、草野翔吾監督から「頑張って役になろうとしてるけど、そうじゃない。松本穂香のなかにあるものを表現してほしい」と言われたことがあって。たしかに「上手く演じよう」と意識すると、失敗することが多いんですよね。

──変に作為的ではない、感性の芝居が監督陣を惹きつけているのかもしれない?

松本穂香 キャリアのある方なら技術で補えることもあると思うんです。だけど私はまだそこまで至ってないので、今は変に何かをプラスするよりも素直に出てきた感情を大切にする段階なんだろうなと思っています。

──ご自身のなかにはないような役、たとえば悪役を求められたら?

松本穂香 悪役ではないですが、ドラマ『JOKER×FACE』で初めてダークな役を演じたときはとても楽しかったです。ああいうトリッキーな役どころは、脇でもいいのでもっと挑戦したいですね。

──これまで演じてきた役どころから“正統派”や“清純派”のイメージがある松本さんですが……。

松本穂香 たしかに「健気ないい子」みたいな役をいただくことは多いんですが、今後はもっと想像力を広げて、自分のなかにない要素を表現することも今後必要だと思っています。

松本穂香がカバーした松任谷由実「守ってあげたい」

メイキング映像

あなたにおすすめの記事

 を検索