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A.B.C-Z・河合郁人、“似てる”を売りに芸人たちと真っ向勝負 “じゃない方ジャニーズ”の気概
しゃべりとダンスの得意分野を活かし、ジャニーズものまねでブレイク
そして何より自分自身これまでしっかり鍛えられただけあり、その踊りや歌も本人並み(本人以上?)にキレキレだからこそ、ものまねされる側のファンからも批判されず、むしろ称賛されるという好展開になっている。
また、もうひとつ自らのウリとしてきた“フットボールアワー・後藤輝基似”も、今年の頭には後藤の冠番組『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)に、後藤と同じ衣装を着て登場するところまできた。“フット後藤を画像修正アプリで加工してみた”的な絶妙なイケメンぶりと、例のキレッキレダンスが相まって不思議な笑いを誘い、前述の特番『たとえるバラエティ クイズ!鼻からスイカ』では、ついに後藤とともにMCを務めることになったのである。
特番とはいえ、MCタレントと並んでアイドルがMCに抜擢されることはそう多くはない。同じジャニーズ事務所には、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)に出演する関ジャニ∞・村上信五がいる。当初はマツコデラックスとのタッグに「マツコの人気に乗っかった?」との声も一部にはあったようだが、今では村上も“バラエティ班”としての地位を確立し、番組は村上の出世作となったといっていい。
河合も同じように、後藤の番組内で「お笑い界の河合郁人、後藤輝基」「ジャニーズ界の後藤輝基、河合郁人」として互いに“似てる”をアピールし、それぞれに知名度を高めてワンステップ上に行くという“良い関係”になりそうである。
ライバルはアイドルにあらず? 芸人たちと真っ向勝負「若手芸人と同じ熱量」
特に『ダウンタウンDX』特別編で「(同期の)キスマイよりも(さらば青春の光の)森田(哲矢)さんがライバル!」と発言すると、陣内智則は「芸人じゃないのに、ここまでの気持ちで(バラエティ番組に)来てるって……」と驚き、霜降り明星・せいやは「正直やめてほしいですね。こんな喋られたら。若手芸人と同じ熱量ですよ」と警戒、もはや両者は「心は芸人」の河合を同業者=芸人のライバルとして意識しているかのようであった。
また、『鼻からスイカ』では後藤に時計をもらったエピソードを披露し、『プレバト!』に出演した際は、キスマイの横尾渉が「河合は浜田さんにハマっている」と発言するなど、大物(先輩?)芸人からも可愛がられている様子がうかがわれる。
河合の“前へ前へ”と出ていく姿勢は、芸人でいえばどこかマイペースな第7世代の芸人ではなく、むしろパンサー・尾形貴弘のような少し前の“THE・若手芸人”のようで、時代錯誤といえなくもないが、逆に新鮮で気持ちがいいと感じる視聴者もいるだろう。
いわゆる王道のジャニーズ系“じゃない方”だからこその強み、積み重ねた実績が開花
しかし河合の真の姿は、2013年から続く舞台『ABC座』の座長を続ける実力、ライブやステージで見せるアクロバットや高いダンススキル、歌唱力などを併せ持った“完璧なエンターテイナー”なのである。
とはいえ、同時に“三の線”をはずさない河合郁人には、“笑い”でも徹底的にファンを楽しませたいというエンターテイナーとしての矜持があるのだろう。同期のKis‐My‐Ft2やSexy Zoneなどの華々しいデビューや記録の陰で、「あまり売れていないジャニーズ」と揶揄されることも多かったA.B.C-Z。地に足を付けて積み重ねた努力の裏で、虎視眈々と狙い続けたはずのブレイクが、河合の存在によって、まさに目前に迫っているのかもしれない。