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田舎に“ポツンと”一トラック 廃トラックの“盛衰物語”をジオラマで

どこかで見たことある…そんな既視感“田舎あるある”を作品で表現

――この作品のなかでも、“廃車”を表現するうえで一番のこだわりはどこですか?

ワタワタさびや劣化部分、汚れ具合の表現の仕方にはこだわりました。さびは基本的に茶色とクリアーオレンジの瓶塗料を使い、筆や爪楊枝などで垂らした後にシンナーで拭き取ったりして再現しています。また、立体感が欲しいときはプラモデル自体をカッターナイフで少し削ったりして凹凸をつけた上から先程の塗料とシンナーで作ったりしています。

 また、劣化具合を再現するために、下地塗装用の灰色のサーフェイサースプレーも使用しています。軽く吹き付けるだけで埃っぽい感じやガラスのくすんだ感じが出るのでとてもオススメです。

 実際のそれらをいろんな角度から研究して、「このトラックはどんな経緯でここに置かれて、何年ぐらい動いていないのだろう」など、ジオラマでは表現しきれない裏の設定を、観てくれる人が想像して共感して景色に入り込んでもらう。そのためには、どうしたらいいだろうとか考えながら作成しました。
――細かい表現をするために、行っていることはありますか?

ワタワタ最近は、廃車のトラックが放置されていることは珍しいので、グーグルマップやストリートビューなどでありそうな場所を探して実際に行ってみます。そこでテーマが決まることもあります。この作品は、ある程度イメージが固まっていたので、製作から大体の形にするまで3ヶ月くらいでした。完成後も電柱を作って追加したり、道路に空き缶を配置したりちょくちょくバージョンアップしています(笑)。

――制作後の反響はいかがでしたか?

ワタワタTwitterで有名なジオラマ製作者の方など多くの方から「いいね!」をいただけて本当にうれしかったです。また、製作の翌年にはこれがきっかけで出会ったプラモデルクラブの方と一緒に世界最大のプラモデルの祭典の「静岡ホビーショー」にも展示させてもらったり、トラック専門誌にも何度か掲載してもらったりしました。
――こういったジオラマ制作において、ワタワタさんが貫いている信念は?

ワタワタ生活の中で見落としてしまいがちな、何げないけど素敵な場面をジオラマとして切り取って再現していきたいと思っています。その土地その土地のさまざまなな土の地面や雑草の生え方など研究中です(笑)。「駐車場に転がるホイールキャップ」「消雪パイプや錆汁で茶色く汚れたバリケード」とか、いろいろな人に共感してもらえるような“田舎あるある”を詰め込んでいろんな場面を作っていきたいです。

――モデラ―として今後やってみたいことはどんなことですか?

ワタワタ現在、トラックに関係した「架装メーカー」と呼ばれるところで小型の消防車の設計のお仕事をさせてもらっているので、自分が関わった車両の再現なども行っていきたいです。僕にとって、ジオラマは「さまざまな情景や想いを机の上で表現できるもの」。最近はよりマニアックで精密なプラモデルが発売されているので、それに見合うジオラマを今後も作っていけたらと思っています。

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