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「誰もがサンタに…」広がる『ブックサンタ』の活動、困っている子供たちに”絵本”で笑顔を

  • 被災した子どもたちなど、1年を通して活動を行なっている(画像提供:NPO法人チャリティーサンタ)

    被災した子どもたちなど、1年を通して活動を行なっている(画像提供:NPO法人チャリティーサンタ)

 NPO法人チャリティーサンタが、2017年より取り組んでいるチャリティー活動「ブックサンタ」。貧困や災害などで困難な状況下にある子どもたちへ、クリスマスイブにサンタクロースが直接絵本を届けるプロジェクトである。3年目となる活動だが、今年は特に大型の台風や豪雨があり、被災した保育園や幼稚園からも「絵本がゼロになってしまった」という声が多く届いたという。どのようなきっかけや思いで始めたのか、今後の展望などを代表理事を務める清輔夏輝さんに聞いた。

体験は思い出に残る…幼少期と大人になってからの経験をきっかけに

(チャリティーサンタHPより)

(チャリティーサンタHPより)

――『世界中の子ども達を笑顔に』というコンセフ゜トの元、2008年より活動を始めた「チャリティーサンタ」。「ブックサンタ」もそのプロジェクトの一環ですが、まずは、「チャリティーサンタ」の活動をスタートさせたきっかけを教えてください。

【清輔さん】2つあるんですが、まず1つ目は、1990年当時6歳だった僕のところにサンタがやってきたことです。「僕のためにやってきてくれた」ということがすごく嬉しくて、プレゼントが何だったかは覚えていないですけど、その体験自体はすごく思い出に残っていることが大きいです。

――もう1つは?

【清輔さん】ヒッチハイクで日本中を旅して、たくさんの人のやさしさに触れた経験です。そこから「この人たちに恩返しをしたい」と考えた時に思い出したのが、たまたまヒッチハイクで乗せてくれた、ある和尚さんに言われた「もらった恩は次の人に返しなさい。もし次の人がいないのなら社会に返しなさい」という言葉だったんです。この2つの出来事がきっかけとなって、2008年に「チャリティーサンタ」の活動を始めました。でも当初は10年も続く活動になるとは、僕自身も思ってもいませんでした。

――主な活動内容はどういったものなのですか?

【清輔さん】具体的な活動内容は2つあります。まず「サンタ活動」としては、26都道府県37支部でNPOコミュニティとして動いています。次に「チャリティー活動」としては、現在はルドルフ基金(ブックサンタ含む)をメインに、夏の時期には“ふくしまキッズ”向け体験活動も行なっています。新しい動きで言うと、岡山市と協働で貧困家庭向けの取り組みを1年を通じて行なっていく予定です。

――活動の合言葉である「あなたも誰かのサンタクロース。」に込めた想いをお聞かせください。

【清輔さん】活動を開始して3年が経った時、「チャリティーサンタ」が叶えたい世界をとにかく考え続けて出てきたのが『あなたも誰かのサンタクロース。』でした。「赤い服を着てプレゼントを届けることがサンタなわけじゃない」、「誰かの笑顔を想って行動することがサンタクロースである」、「誰だって誰かのサンタになれる」…ということ。つまり、絶対に「あなたも誰かのサンタになれるんだよ」という想いを込めています。

最低限の予算でも“子供たちに喜んでもらえること”を試行錯誤

  • 寄付を通じて、困難な環境にいる子ども達へ本が届けられる(画像提供:NPO法人チャリティーサンタ)

    寄付を通じて、困難な環境にいる子ども達へ本が届けられる(画像提供:NPO法人チャリティーサンタ)

――1人親家庭、貧困家庭、被災地など、様々な困難の抱える家庭や子どもに支援を送ってきた「チャリティーサンタ」。その一環である、子どもたちへ絵本を届けるプロジェクト「ブックサンタ」をスタートさせたきっかけをお聞かせください。

【清輔さん】「ブックサンタ」は2017年に開始しました。15年、16年と厳しい家庭へ向けた取り組み(=ルドルフ基金)を行なっていましたが、当時は予算も限られる中、最低限で共通して喜ばれるものということで「ブーツ型のクリスマスのお菓子」をプレゼントしていました。しかし、形として残らない、思い出に残りにくい、「口に入れるものは本当は嫌がっている保護者もいるのでは?」といった不安とジレンマも感じていました。そんな時に日本出版販売の担当者とのご縁があり、何か一緒にできないかと話す中で、「ブックサンタ」のアイデアを思いつきました。

――参加書店に来店した方が、子どもたちに送りたい絵本を購入して、レジでその絵本を寄付できるんですよね。初年度の反響はいかがでしたか?

【清輔さん】初年度は「リブロ書店」のみでのテスト実施でした。関東圏が中心の書店グループで、仙台、名古屋、大阪、福岡など地方都市に数店舗ある程度(全58店舗)といった背景もあり、「寄付したいと思った人が自分の住んでいるエリアにはいない」という意見が多く寄せられました。一方で、「知らない子どものためなのに、絵本を選ぶことでこんなに幸せな気持ちになるなんて」といったうれしい声もたくさんいただきました。初年度は、書店経由では376冊、約200人程度の参加。ホンヤクラブ(オンライン書店)やクラウドファンディングを合わせると、全体で848冊、約400人程度の参加となりました。

――3年目となり、現在の状況は?

【清輔さん】34都道府県、282書店が参加しています。今年は「丸善ジュンク堂書店」も参加し、全国にまんべんなく書店が増えて大変ありがたいです。今後は、まだ参加書店のない13県へ積極的に働きかけていきたいですね。(今年の
ブックサンタ」実施期間は12月24日まで)

「絵本や読書に救われたから」と参加者の声も 寄付教育にもなる活動

――「ブックサンタ」には、どんな方が参加しているのでしょう?

【清輔さん】年齢制限などはありません。ちなみに私は6歳の娘に趣旨を説明し、今年は初めて一緒に「ブックサンタ」に参加しました。「その子は女の子なの?」と娘も見ず知らずの相手へ想いを馳せており、小さな子どもにもイメージができ、寄付教育にもなる活動になっているんだなと感じています。

――子どもから大人まで楽しめる企画なんですね。

【清輔さん】なお、3年目となり実感しているのは「もともと絵本が好きな方」がとても多いということ。絵本が好きだけど自分のために頻繁に買うわけじゃないし、プレゼントする相手もいない。そんな時に『ブックサンタ』を知り、素敵な活動だと感じてくれたという声もよくいただきます。絵本が特別好きというわけじゃなくても、「幼い頃に絵本に良い思い出がある方」や「絵本や読書に救われたから」という方もTwitterなどで見かけられます。

――選ばれる本はどういった作品が多いですか?

【清輔さん】寄付される絵本はかなり多種類ですが、やはり自身が“想い入れがある絵本”を選ぶ人が多いです。あとは、今の人気の絵本や書店が推している絵本もよく選ばれている印象です。

OB・OGから届く声…「子どものために大人たちが手を取り合う社会」を作りたい

――「ブックサンタ」を必要とする子どもたちの環境に変化はありますか?

【清輔さん】今年は大型の台風や豪雨があり、保育園や幼稚園が多く被災して「絵本がゼロになってしまった」という声が届きました。最初に届いたのは、かつて一緒に活動していたチャリティーサンタのOB・OGからでした。彼らが子育て世代になり、子どもが通っている保育園が被災して大変な状況であると…。そんな声を聞いていくと、絵本などの細かな備品は最後に準備されるものだとわかりました。まずは建物、次はトイレなどの水回り、大きな家具や電化製品、そして最後に絵本などになる。

――なるほど。

【清輔さん】しかも、それが全国広いエリアで起きていることが今年の特徴でした。昨年は西日本豪雨がありましたが、岡山・広島・愛媛の3県で被害もある程度集中していました。その3県にはチャリティーサンタの支部があり、サンタが訪問しながら絵本を届けました。被災した一般家庭(仮設住宅やみなし仮設も含む)や保育園などにも届けました。しかし今年は、エリアとして支部がなく届けられないところ(福島県、宮城の丸森町、千葉の南房総)などから依頼が来ました。今回はサンタは直接行けないけれど、「サンタからのお手紙」と共に絵本を届けます。
――活動を通して伝えたいことをお聞かせください。

【清輔さん】チャリティーサンタでは、「子どものために大人が手を取り合う社会」を作りたいと思っています。クリスマスは子どもを想う象徴的な1日。つまり、その第一歩になる日だと思っています。これまでのサンタ活動では、時間的な制約も大きく、誰もが気軽に参加はできませんでした。(クリスマスイブに半日開ける必要がある等)でも「ブックサンタ」であれば、誰でも気軽に参加できる。そして同じ1000円の使い方として、「募金箱になんとなく入れる」から「相手の喜ぶ姿を想像して自分で絵本を選ぶという行動がある」というのがとてもいいと思っています。絵本のいいところは、何度も何度も読み返すこと。「この絵本はサンタさんにもらったんだよね!」と子どもに何度も言われるという声も届いています。そういったことを通じて、「子ども達に愛された記憶を残すこと」を目指していきます。

――最後に、今後取り組んでいきたいことについて教えてください。

【清輔さん】47都道府県の書店が参加できる体制づくり。そして困っている子どもや保護者、施設の方などにも知ってもらい、困っている子どもへ届けられるルートづくりも。それらをつないで、大人たちが手を取り合い、“愛された記憶”を届けていきます。

【動画】かつての届けられる子どもが、届ける側のサンタになる話

「ブックサンタ」には下記3つの方法で参加ができる。詳細はHPで(https://booksanta.charity-santa.com/(外部サイト)
?全国パートナー書店で寄付(12月24日まで実施)
?オンライン書店 Honya Club.comで購入して寄付
?クラウドファンディングCAMPFIREのプロジェクトページから寄付
※ほかにも、アンバサダー(応援大使)になったり、サンタボランティアとしえての参加もできる
NPO法人チャリティーサンタHP https://www.charity-santa.com/(外部サイト)
チャリティーサンタ公式Twitter@Charity_Santa
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