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再始動のKAT-TUN、ジャニーズグループ復活で成功の鍵握る“強み”とは?

休止後に見事復活したNEWS、“不在”支えた個人活動とファンの存在

 一昔前はジャニーズでも、アイドルとして若さを求められる時代だったこともあり、グループ解散や休止は珍しいことではなかった。有名なところではフォーリーブス、たのきんトリオ、シブがき隊、光GENJI。正式に解散を表明せずとも、実質的に活動を休止している男闘呼組など、いずれも活動中は広く名を馳せたスーパーアイドルグループばかりである。

 しばらくはそんな時代が続いたものの、活動休止を経験したグループもある。それが、今や見事に復活を遂げたNEWSだ。現在は小山慶一郎、加藤シゲアキ、増田貴久、手越祐也の4人で活動するNEWSは、2003年のデビュー時のメンバーは9人。ところが、早い段階で脱退などが相次ぎ、2006年には一時活動の歩みを止めた。翌年、6人で活動を再開したものの、2011年には山下智久と錦戸亮(現:関ジャニ∞)が脱退を表明。小山、加藤、増田、手越の4人は、今後のNEWSについて何度も話し合いを重ね、グループ続行を決意。2012年に4人の新生NEWSとして活動を再開した。

 そんなNEWSが再始動シングルのタイトル曲に選んだのは、刹那的な恋愛を描いた「チャンカパーナ」。再始動を高らかに掲げたり感動を誘うような曲ではなく、あえて攻めに出たことには、彼らの覚悟が感じられた。そこに込められた思いやテイストは、現在のNEWSの音楽における、ロマンティックでドラマティックな魅力にも繋がっているように思える。

 4人体制で初めて行ったコンサートの会場は、東京・秩父宮ラグビー場。ここでは、メンバーと共に多くのファンが涙を流し、再会を喜んだ。このように、“不在”の間も待ち続けるファンの存在は、グループにとって大きな支え。ともに波乱を乗り切った結束力、グループの背景にあるドラマは、お互いの絆をより強固に、深くしていった。さらに、休止中も個々で活動の幅を広げて自分を磨くことで、新生NEWSをパワーアップさせることに繋げたのである。

再始動後の東京ドーム公演は「2年分の思いを乗せて」

 もちろんグループによって、状況も違えばメンバーのキャラクターも違う。だが、苦難を乗り越えて得たものが強靭であることは、疑うべくもない。

 2年前の東京ドーム公演で、「これがKAT-TUNの“最終形態”だと思うようになった」と、すでに3人で続けていくことへの覚悟を見せていたKAT-TUN。グループ活動がなかったときもそれぞれの場所で懸命に努力し、グループへの思いを語ってきた彼らを、ファンもまたしっかり支えた。そんな年月を経て、KAT-TUN は再始動の時を迎えたのである。

 翌日の23日に出演した『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では、「しっかりと3人でグループに向き合い、進んでいく決意の中、今日を迎えています」と語った亀梨。4月20日から行われる東京ドーム3日間のコンサートについても、「僕たちとみなさん、2年分の思いを乗せて、笑顔で次の一歩に進めるライブにしたい」と強い思いを持っている。もう一つの記念すべきステージは、すぐそこだ。彼らがそのときどんなパフォーマンスを行い、パワーアップした3人の魅力を見せてくれるのか。未来へのステップを踏み出す彼らに期待したい。
(文:今 泉)

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