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関ジャニ∞“メトロック”レポ! アウェイ感を打破、アイドルが放つロックとは!?
初の野外フェスでもアウェイ感なし、ロックファンに好評だった理由
メトロック最終日。メインステージでの“トリ前”を務めた関ジャニ∞のイキのいいアクトは、フェス慣れしたロックファンにも大好評だった。派手なサークルモッシュまで起こすほど、ヒートアップした縦ノリは、普段の彼らのライブではまずお目にかかれない光景だ。ミディアムな「侍唄(さむらいソング)」を除いて、セットリストは関ジャニ∞のライブで盛り上がる、テッパン中のテッパンをラインナップ。とはいえ、実際に彼らのライブを体験したことがある者なら、関ジャニ∞がフェス受けすることぐらい、ある程度は想像できたはずだ。“求められることなら何でもやる”という泥臭い姿勢と、子どもの頃から多くの舞台に立っている経験値の高さ、大箱での自分たちの“魅力の飛ばし方”は誰よりも熟知しているはずだし、そこに確かな演奏能力とキャッチーな楽曲群が加われば、初野外フェスでのアウェイ感など、一瞬にして吹き飛ぶはずだと。
『関ジャム 完全燃SHOW』がもたらした音楽的進化
『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は、毎回様々なゲストが登場し、アーティストや音楽に切り込んでいくだけでなく、楽器演奏、歌詞や編曲といったテーマまで多角的に解析していく音楽番組だが、丸山はそこで、ハマ・オカモトから直々にスラップの指導を受けていたのだ。番組の最後に、ゲストと関ジャニ∞のメンバーでジャムセッションが披露されるが、バラエティに富んだ楽曲をじかに演奏して見る機会を得たことで、また、音や言葉の成り立ちを作った本人から直接説明してもらったり、音楽理論を学んだりすることで、彼らの演奏技術は格段に向上し、彼らのポピュラー音楽への理解度は飛躍的に高まった。2年間、『関ジャム〜』で吸収した“成果”が、この日の演奏にも十分に表れていたのである。
紆余曲折を経て、アイドルながらロックな関ジャニ∞の背景
ただし、こと音楽に関しては、もちろん全員が最初から“ロック魂”を備えていたわけではない。デビュー前、あまり目立たない存在だった大倉忠義のことを「ドラムをやらせてみてほしい」と社長に直談判したのはギターの安田章大だった。最初からバンドとして生まれたわけではない関ジャニ∞は、音楽志向の強いメンバーに感化され、バンドでの自分の役割を確立すべく、村上信五はキーボード、横山裕はトランペットをマスター。錦戸亮も、NEWSと関ジャニ∞を掛け持ちしていて、今のように深く関ジャニ∞の音楽に関わることができなかった時期もある。そんな紆余曲折を経て、最近では先に述べた『関ジャム〜』での体験も加わり、スター性を持った7人でロックを奏でるバンドに彼らはようやく成り上がった。過去を掘り下げれば掘り下げるほど、バンドとしての彼らのバックグラウンドそのものが、とてつもなくロックなのである。