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テレビ番組内での“重大発表”、視聴率アップだけでない利点とは?
日テレ・24時間テレビで培った“発表方式”が増加
また、同番組内では出演者の結婚・離婚・妊娠などのプライベートが重大発表としても使用されてきており、視聴率アップに貢献してきたのだ。以前までプライベートな案件に関しては、事務所からマスコミ各社へFAXが流されたりしていたが、最近では自身のブログで発表するというパターンも増えている。
決められた番組進行により失言も回避、イメージキープにも貢献
その点、番組内における“重大発表”という形式は、番組自体の引きにもなるし、あらかじめ内容が決められているので、不意な質問に当事者があたふたすることもなく、離婚などのネガティブな問題にしても、他の出演者のツッコミでイジられることで笑いに変えることができる。また、視聴者のほうも「この人、意外と潔いわね」などと好感度が上がる場合もあり、イメージダウンも最小限に抑えられるのだ。いわばテレビ局にしても、芸能人側にしても、両者にメリットのあるウィンウィン関係にあると言えるだろう。
ただ、昨年の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)内での謝罪発表のように、「自分たちの番組内で自分たちの気持ちをファンに伝えたい」という、“誠意ある”重大発表が、はからずも大きな波紋を呼ぶこともあるようだ。
一方、発表内容を超えた“煽り”は反感を買う可能性も
この重大発表方式は、視聴者にしてもどんな発表が待ち受けているのかわからないだけに、ドキドキ・ワクワクするものであることは間違いない。しかし、フタを開けてみれば落胆するようなシロモノもあれば、かつての『行列のできる〜』内における萩本欽一の『24時間テレビ』チャリティマラソンランナー発表のときのように、本当のサプライズで視聴者の度肝を抜くケースもある。
影響力の強いテレビでの発表は、視聴率アップを狙うテレビ局や芸能人たちにもメリットは多いが、あまりにも狙いすぎたものには視聴者も辟易している。今後の“重大発表方式”は、そのあたりの演出の塩梅が重要な課題となってくるだろう。