(更新:)
ORICON NEWS
Kis-My-Ft2ライブレポート 200万人の動員を達成した7人の真の魅力
ローラースケートのスピード感と“自虐力”、男もハマるキスマイのライブ
キスマイのライヴは、たぶん“男も惚れる”ライブだ。バラエティ番組『キスマイBUSAIKU??』(フジテレビ系)でしか彼らを知らない男性が、7人が真剣に歌い踊っている姿を見たら、まずそのカッコ良さに度肝を抜かれ、そして彼らのバラバラの個性が生み出すハーモニーにどハマりすることだろう。彼らのライブには、ローラースケートという武器を最大限活用して生まれたスピート感と、“自虐力”とでも呼ぶべき自分を落として笑いを取りに行くパワーという、男子の大好物が二つも備わっている。しかも、7人が疾走することで生まれる風のスピードは、年々速度を増しているように見える。メンバー各々の個性もチームワークも、年々磨きがかかっているように見えるのだ。
テレビでの不安定感と、主戦場であるライブの安定感のギャップ
派生ユニット“舞祭組”のメンバーを筆頭に、歌番組やバラエティではいい意味での“不安定感”が視聴者の興味と関心を誘っているキスマイだが、ライブのパフォーマンスは、超がつくほどに安定している。北山宏光、藤ヶ谷太輔、玉森裕太のいわゆる“前の3人”は当然として、“アイドルオーラのなさ”が売りの“舞祭組”の4人も、歌い踊っているときのキラキラ感は、一瞬で5万5000人を魅了できるアイドルのそれだ。
歌やドラマやバラエティ、情報番組や歌番組で、どんな個性を発揮しようとも、ジャニーズ事務所に所属するグループの主戦場はライブ。ライブに足を運ばなければ、グループはもとより、メンバーの本当のポテンシャルに触れることはできない。それにしても、キスマイの魅力の可動域たるやこれまた年々拡大していて、チームでのカッコ良さと、ソロのときの振り切れ方のギャップなど、その“危うさ”にゾクゾクさせられる。
デビュー5年目、強い個性の7人がアンコールでずぶ濡れに
アンコールでは、日本初上陸だという観覧車型のウォーターマシンから2トンもの水が放水され、7人はEDM曲「I Scream Night」を歌い踊った。通称「キスマイジェット」と呼ばれるマシンの繰り出す水と光のシンフォニーも美しいが、その前でずぶ濡れになりながらもはっちゃける彼らの無邪気なこと。ステージいっぱいに降り注いだ愛のシャワーを全身に浴びる彼らの姿は、それを見守る5万5000人のファンの心にしっかりと刻まれた。幸福な夏の思い出として――。
(文/菊地陽子)