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NEWSファイナル公演レポート 「みんなが僕らをここに連れてきてくれた」特別で幸せな東京ドームライブ

 NEWSが6月12日、全国ツアー『NEWS LIVE TOUR 2016 QUARTETTO』のファイナル公演を開催。その場所は、彼らにとっても特別な場所・東京ドームだ。約2年半前、NEWSは4人でデビュー10周年を向かえた。記念コンサートとして、再び立つことの叶った東京ドームのステージで、涙したこともあった。でも今、NEWSのコンサートには幸せと笑顔が溢れている。4人もファンも、そのかけがえのなさを知っている
「NEWSの愛深まる」ライブ前囲み会見の模様

“またここで会えた”という幸せ、4人とファンとの特別な絆

 メンバーが4人になって4年目、4回目のツアー。今の彼らにとって、“4”という数字は、特別な意味を持っている。そのツアーファイナルとなる東京ドーム公演は、偶然にも“4”分遅れで始まった。

 ジャニーズ事務所に所属し、定期的にコンサートツアーをやっているグループは2016年現在で14組ある。それぞれのグループに個性があり、ライブの味わいや色合いも異なるが、NEWSほどMCや挨拶の中で、「みんなが僕らをここに連れてきてくれた」と発言するグループは他にない。NEWS とそのファンの間には、“アイドルグループとそのファン”という関係性では説明し切れない、特別な絆がある。また、NEWSの4人とそのファンにとっても、東京ドームという場所には、特別な思い入れがある。だからだろう、全国のアリーナを回った後のこのドーム公演は、メンバーにとってもファンにとっても、“ドームで会えた”ことの多幸感に満ち溢れていた。

「四銃士」「星をめざして」はオーケストラとコラボ

 4人になってからのNEWSは、“歌う”ことと“ハーモニーを響かせる”ことに徹底的にこだわっている感じがする。「チェリッシュ」「さくらガール」「チャンカパーナ」「KAGUYA」など、シングル曲は好きな相手に愛を伝えることをテーマにした楽曲も多く、ライブ中は自然と女性ファンたちの“恋心”が花開く。美声を響かせながらも突き抜けた明るさで「最高のデートにしようぜ」と呼びかける手越祐也に、笑顔のキュートさと男っぽい強さを交互に炸裂させる増田貴久。リーダーとしての誠実さの奥で大人のセクシーさをチラつかせる小山慶一郎に、知性と理性でグループに品格をもたらしつつ時折見せる不器用さが母性をくすぐる加藤シゲアキ。その4人に翻弄されていく。

 さらにこの日は、東京ドームならではの“サプライズ”演出が。後半戦、4人がファンとの絆を歌い、メンバーにとってもファンにとっても特別な意味を持つ曲「愛言葉」を披露したあと、メインステージを覆っていた巨大な深紅の幕が上がった。現れたのは、指揮者の西本智実率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラ! 総勢57人が、昨年秋にDVDシングルとして発表された「四銃士」を生演奏した。ダイナミックな指揮、その壮大な演奏と歌に思わず引き込まれる。続く「星をめざして」では、観客の持ったペンライトがサビで一斉に同じ動きをし、ファンもまた光で音楽を奏でていた。その景色が音に溶けて、まさに東京ドームでしか奏でられない、美しすぎる音を、光を、愛を鳴らしていた。圧巻だった。

4人と幸せな音楽体験を共有、また新たな物語を刻む

 とはいえもちろん、彼らの武器は歌だけではない。大人のダンス・ボーカルグループとして、アルバム曲「Wonder」では茶系をベースにしたクラシカルな雰囲気の衣装に身を包み、キレキレのスタイリッシュなダンスを決めた。アルバムの人気曲「シリウス」は、スケボーのような電動二輪車に乗って、それぞれの肩に手を乗せてぐるぐる回る振り付けがあったり。シングル曲「Touch」もそうだが、NEWSの曲は、メンバーの肩に手を置いてステップを踏むような振り付けが目立つ。歌ではハーモニーを響かせるパートも多く、4人だからこそのハッピー感が、どの曲からも伝わってきた。

 歌うことが好き。踊ることが好き。4人でいることが楽しい。でも何より、こうして東京ドームでみんなに会えたことが嬉しくてしょうがない。みんなで、ドームでしか実現し得ないひとつの音楽体験を共有できたことが、あまりにも幸せで、かけがえがない。そんな愛と感謝が、ビシビシ伝わってきた2時間45分。その短くて長い時間の中に、NEWSとそのファンの愛と才能と実力とポテンシャルとが、出し尽くされていた。そうして彼らはまた、グループとしての新たな物語を刻んだ。

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