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女優としてさらけだす“ありのまま”のイモトアヤコ「怖くてしょうがない」

 “珍獣ハンター”としてブレイクし、トレードマークとなっている太眉とセーラー服の印象が強いイモトアヤコ。バラエティ番組では体を張ったロケに挑む一方で、ここ数年はナチュラルなメイク、ファッションで女優としても舞台、ドラマなどに出演している。そんなイモトが、6月27日、朗読劇の金字塔『ラヴ・レターズ』の舞台に立つことになった。“何でもできちゃう”イメージがあるイモトだが、舞台に対しては、自分がむき出しになってしまうかもしれないことが「怖くてしょうがない」と話す。芸人として、女優として、“イモトアヤコ”はどこを目指していくのか? その思いを聞いた。

根本的には鳥取の田舎から出てきた頃と変わってない

──朗読劇『ラヴ・レターズ』は芸能活動10周年の、そして女優・イモトアヤコとしての新たな挑戦ですね。
イモトアヤコ いやあ、怖くてしょうがないです。今からすごいプレッシャーです。

──1990年以来、450組以上という実に多くの俳優・女優が上演してきた作品ですが、ご覧になったことはありましたか?
イモトアヤコ いえ、まだ一度もないんです。観に行こうかなとは思ったんですけど、過去に出演された何人かの方から、本当にたくさんの方が出演された作品だけに、(出演が決まってから見たら)引っ張られてしまうかもしれないから、あえて観に行くことはオススメしない、というアドバイスをいただいたんですよ。それなら、私と相手役の柳下大さんの『ラヴ・レターズ』を作ったほうがいいかもしれないなって思ったんです。

──柳下さんとはリハーサルや読み合わせなどはしているんですか?
イモトアヤコ いえ、この作品って実は読み合わせ1回、本番1回、という決まりがあるそうなんですよ(原作者のこだわり)。もちろん技術的なことは必要かもしれないけど、むしろ舞台の上で2人で並んで読んだ時に、何を感じているかが大事だということで。だから柳下さんとも「ここはこうしよう」みたいな打ち合わせはしてないです。

──冒頭でおっしゃっていた「怖い」というのは、何に対してでしょうか。
イモトアヤコ 声だけのお芝居は初めてなので、あくまで想像なんですけど、いろいろバレちゃいそうな気がするんですよね。“イモトアヤコ”という人間そのものが。もちろんバラエティで見せているのがウソの自分というわけではないですけど、もっともっと奥深いところが出てしまうかもしれない。もしかしたら自分でも知らない自分がむき出しになるんじゃないかと、そういう怖さがあります。

──イモトさんはいつも一生懸命で、何事も果敢に挑戦するイメージがありますが、“本当の自分”ってどんな人なのですか。
イモトアヤコ もう、本当にごくごく普通の人間ですよ。性格も地味だし、ものすごく人見知りですし、根本的には鳥取の田舎から出てきた頃と変わってない。ただ、振り切ってる、何でもできちゃう、といった、テレビを通して知っていただいているパブリックイメージもウソじゃないです。初めて珍獣ハンターとしてコモドドラゴンに追いかけられた時に、思ったより自分って負けず嫌いなんだなとか、追い込まれるとここまで力が出るんだな、っていうことに気付かされたんですよ。しかもものすごく怖い反面、「なにこれ、すごい楽しい!」って気持ちもあって。だから今まで続けて来れたと思うんですけどね。

太眉はヒーローに変身するパワーアップアイテム

──つまり珍獣ハンターというひとつの“役”が今まで知らなかった自分を引き出してくれたということでしょうか?
イモトアヤコ それは大きいですね。もちろん珍獣ハンターも本当の自分だけど、ああいうふうに頑張れる場を用意していただかなかったら、出なかった自分の一面だと思うので。自分ではそこまですごいことをやっているつもりはないんですけどね(笑)。

──ということは、先ほどおっしゃったように『ラヴ・レターズ』でも、まだ見ぬイモトさんの一面が引き出されるかもしれないですね。
イモトアヤコ いやあ、怖いなあ(笑)。私が演じるメリッサというのは、恋にしろ何にしろ、とても奔放な女性なんですけど、私はそこまで自分の思いのままに行動するタイプではないんですよ。どちらかといえば慎重ですし、バランスをとって行動してしまうタイプなので、アンディのほうに近いと思うんです。とはいえ、メリッサの生涯を演じさせていただくわけで、30歳の女性としてはやっぱり気持ちが高まる瞬間もあるのかなと思っています。そういうものがメリッサを通して出てしまったら、それはそれで生々しくて面白いかもしれないですけどね(笑)。

──バラエティ番組などでのイモトさんとのギャップも見どころになりそうですね。
イモトアヤコ ギャップは相当あると思います。それとこの10年お仕事させていただいてきた中で、自分も変に器用というか、うまくバランスをとって振る舞うことに慣れてしまった部分があるようにも感じていて。そういう意味では、デビューしたばかりのある意味、怖いもの知らずだった自分にメリッサを通じて原点回帰させてもらえるのかなという思いもあって、芸能生活10周年というタイミングに『ラヴ・レターズ』という作品に引き合わせていただいたことには、いろいろと感じるものがありますね。

──『ラヴ・レターズ』の公式サイトには太眉ではないイモトさんの写真が掲載されていますけど、「素顔は実は可愛い」って評判ですよね。
イモトアヤコ アハハ。まあ、「実は」とか「意外と」が付いちゃうんですけどね。

──7月期のドラマ『家売るオンナ』では連ドラに初レギュラー出演されます。少しずつ女優活動も増えていますが、太眉ではない自分でお仕事をするのはいかがですか?
イモトアヤコ 正直、ソワソワしますね。やっぱり今も多くの方に太眉のイメージで知っていただいていると思いますし、ヒーローが変身して戦うパワーアイテムみたいな感覚というのかな、眉毛を書くと強くなれるんですよ。特に子どもたちはきっと、イモトは強い人だ、高い山も登れるし、珍獣とも渡り合えるって思ってるだろうし、そういう子どもたちの期待に応えたいっていう思いもある。だけど本当の自分は、さっきも言ったように平凡な人間なので、やっぱり眉毛に頼ってるところはあります。本当はバンジーとかも苦手なんですけど、珍獣ハンターになれば飛べちゃいますし。

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