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2016年映画シーン注目作を総ざらい 変わらぬ強さのアニメ&邦画実写の傾向の変化
強力作品ほか新機軸も登場、今年もアニメの強さ変わらず
邦画アニメの新機軸では、有名児童文学を3DCG化する『ルドルフとイッパイアッテナ』(8月)、新海誠監督の『君の名は。』(8月)、山田尚子監督の『映画 聲の形』(秋)などが並ぶ。洋画では、ピクサーが『アーロと少年』(3月)や『ファインディング・ニモ』の続編(7月)。ディズニーが『ズートピア』(4月)。『ミニオンズ』の大ヒットを放ったユニバーサル(日本は東宝東和)も、『ペット』が今年の公開予定に入っている。これらのうちの何本かは、年間を通した興収上位となる可能性が高い。
邦画実写作品は、東宝が大人向けの作品を増やしたのが注目される。竹野内豊の『人生の約束』(1月)、岡田准一、阿部寛の『エヴェレスト 神々の山嶺』(3月)、佐藤浩市の『64‐ロクヨン‐』(5月、6月)、大竹しのぶの『後妻業の女』(8月)、織田裕二の『ボクの妻と結婚してください。』(11月)などだ。ただ大人向け作品は、興行のパイに限界があるので、予断は許さない。野心作という意味では、渡辺謙の『怒り』(9月)や、福山雅治の『SCOOP!』(10月)も大きな話題となろう。
テレビドラマからコミックに移った邦画実写作品のトレンド
製作に活気が出ている松竹は、なかなかバラエティに富んでいる。山田洋次監督のコメディ新作『家族はつらいよ』(3月)、韓国映画のリメーク版『あやしい彼女』(4月)、EXILEグループの『HIGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』(7月)、生田斗真の『秘密 THE TOP SECRET』(8月)など強力である。阿部サダヲや佐々木蔵之介が出演するコメディ時代劇の2作品もあり、大作の『真田十勇士』(9月)ともども、時代劇がひとつの潮流となりそうだ。
昨年、全体の興行を底上げした洋画の強力シリーズものは、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(3月)、それに続く第2弾的な『スーサイド・スクワッド』(9月)、『アリス・イン・ワンダーランド』の新作(7月)などが予定されているが、昨年のような集中度はないようだ。以上、おおまかに作品を挙げてはみたが、洋画の実写作品や、全く触れていない単館系作品など盛りだくさんで、とてもここに収まりきれるものではない。
(文:映画ジャーナリスト・大高宏雄)
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』とファミリー層から人気の『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』(C)2015Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved (C)LMYWP 2015『シン・ゴジラ』(C)2016 TOHO CO.,LTD.『ONE PIECE FILM GOLD』(C)尾田栄一郎/2016「ワンピース」製作委員会『ルドルフとイッパイアッテナ』(C)2016「ルドルフとイッパイアッテナ」製作委員会『アーロと少年』(C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.『ズートピア』(C)2015 Disney Enterprises, Inc.『ちはやふる』(C)2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社『暗殺教室〜卒業編〜』(C)2016 フジテレビジョン 集英社 ジェイ・ストーム 東宝 ROBOT (C)松井優征/集英社『アイアムアヒーロー』(C)映画「アイアムアヒーロー」製作委員会(C)花沢健吾/小学館『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC