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柄本佑・時生兄弟、父親譲りの異質な存在感で重宝
それぞれ強烈な個性でインパクト残す 演じられる役柄の広さも魅力
そして弟の時生は現在26歳、やはり柄本明そっくりだが、むしろ父以上に強烈なルックスが印象的だ。デビューは兄・佑の代役として急きょ出演したオムニバス映画『Jam Film S』の中の「すべり台」という作品で、当時17歳だった石原さとみにいきなり肉体関係を迫るというとんでもない役だった。その後もかなり個性的で強烈な役を多く演じ、大河ドラマ『功名が辻』(NHK総合)では後陽成天皇役、最近では『ど根性ガエル』(日本テレビ系)、『監獄学園』(TBS系)などに出演している。プライベートでは、ドラマ『Q10』(日本テレビ系)で共演した元AKB48の前田敦子や高畑充希、池松壮亮とツルむ「ブス会」を結成。トーク番組『ボクらの時代』(フジテレビ系)では、時生は前田に「(ボロボロ)の中古車みたいなもの」とまで言い放ち、彼らの仲よしぶりを披露していた。
“正統派”松田龍平・翔太兄弟と対極的 確立しつつある怪優ポジション
ともに父譲りの個性的な風格で頭角を現しつつ、“七光り”にならずに俳優として自立しているように見えるが、実際のところ父・柄本明の影響はどれほど受けているのだろうか? 弟・時生がドキュメンタリー番組『クロスロード』(テレビ東京)に出演した際、俳優で身を立てることを決めたときに父から言われたのは、「声を探せ」のひと言だったと明かしている。さすが柄本明と言うか、なかなか一般人には理解できない難解なひと言だが、時生自身も「わけわからない。その答えは今でも探し中ですが」と発言。母・角替和枝も「オヤジがオヤジだから。まあ柄本家の呪いだよ」とまで言っていた。
そうした父親の教育方針(!?)の賜物か、朴訥ながらも静かな情熱を秘め、まるで修行僧のように独自の俳優道を究めようとしているかに見える雰囲気は、佑、時生ともに共通しているように思われる。ともにゆくゆくは父親のポジションを超えるほどの“名怪優”になりそうなポテンシャルを持つだけに、10年後、20年後が楽しみな2人だ。
(文/五目舎)