『定額制動画配信』ランキング、Netflixが3年連続総合1位 ジャンル別評価は分かれる
シェアを拡大する動画配信サービス 次なるステップに進むシーン
そんななか発表された本ランキングでは、実際の利用者7362人から全6項目の満足度を集計。総合のほか各項目別、作品ジャンル別に順位付けをしている。総合1位を獲得したのは、3年連続1位となり、ユーザーの確固たる信頼を得ていることを示したNetflix。表のとおり、6項目中の5項目で1位となったほか、10〜60代まで幅広い世代から総合的に高い評価を得た。ただし、各項目におけるサービス間の差は数ポイントという僅差になり、各サービスがしのぎを削っていることがわかる。
一方、コンテンツのジャンル別ランキングでは、Netflixが「海外ドラマ」「ドキュメンタリー」「オリジナルコンテンツ」の3部門で1位となったほか、「邦画」と「韓国ドラマ」はU-NEXT、「洋画」はTSUTAYA TV、「国内ドラマ」と「音楽」はHulu、「アニメ」はdアニメストア、「バラエティ」と「お笑い」はAmazonプライム・ビデオ、「スポーツ」はDAZNが、それぞれ1位を獲得。サービスごとのカラー、コンテンツの特徴はすでにユーザーに認知されており、その部分の充実度から、それぞれコアなユーザー層を囲い込んでいることが予想される。
継続利用のきっかけの1つがオリジナルコンテンツ
Netflixのオリジナル映画『ROMA/ローマ』は、今年の『第91回アカデミー賞』で監督賞、撮影賞、外国語映画賞の3部門を受賞。この11月末より配信スタートしたマーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノによる『アイリッシュマン』も、その作品性の高さが大きな話題となり、来年の賞レースに早くも熱い視線が注がれている。オリジナルコンテンツにおけるNetflixの評価は、他サービスから一歩抜きん出ている印象だが、それも本ランキングに反映されていることがうかがえる。
来年は、ハリウッドメジャースタジオそれぞれのメディアグループによる動画配信サービスのスタートが伝えられているなか、日本ではNetflixがケーブルテレビ最大手J:COMとの業務提携によるバンドルサービスをスタートしている。これまでとは異なるステップの新たな戦国時代に入っていくことが予想される。各サービスはユーザーのニーズをどう取り込み、どう満足度を高めていくのか。コンテンツだけでなく、ユーザビリティやサービス内容と共に注目していきたい。
2019 年 オリコン顧客満足度調査『定額制動画配信』ランキング
手続きのしやすさ/会員向けサービス/サイト・アプリの使いやすさ/動画のみやすさ/コンテンツの充実さ/コストパフォーマンス
■部門別
<男女別>
男性/女性
<年代別>
10・20代/30代/40代/50代/60代以上
<ジャンル別>
邦画/洋画/国内ドラマ/海外ドラマ/韓国ドラマ/アニメ/バラエティ/ドキュメンタリー/音楽/お笑い/スポーツ/オリジナルコンテンツ
※調査結果は公式サイトで発表:https://life.oricon.co.jp/rank-svod/(外部サイト)