菅田将暉、ドラマ現場への想い「俳優も意見を出していったほうがいい」
僕にとって生涯最後の貴重な機会でした(笑)
菅田将暉ありがとうございます。でも予想外です(笑)。題材も含め、いまこの時代にやるべき作品だったと思いますし、おもしろいドラマだと自信をもってやっていました。たしかに放送中も反響はすごかったんですけど、昨年はドラマ全体がすごく盛り上がっていた印象があって、おもしろいドラマがたくさんあったなかで、『dele』がみなさんの記憶に残っていることがすごくうれしいです。
――山田さんとのW主演も注目を集めていましたね。
菅田将暉山田さんと初めて組ませていただいて、しかもそれがドラマというのがすごくレアでした。山田さんが24時を超えず、ギリギリ23時台からのドラマに出るという、もう今後ないかもしれない、僕にとって生涯最後の貴重な機会でした(笑)。冗談も含めですが、僕にとってとてもぜいたくな記念すべき作品です。山田さんと組んで、キャストもあれだけ自由にいろいろな方に出ていただいて、制作陣も信頼できる人ばかり。逆にこれで結果を残さないわけにはいかないという空気のなかで作っていましたので、形に残せてうれしいです。
菅田将暉どこからどう見てもおもしろそうな企画があり、胸踊らせながら撮影現場に行き、ふだんあまりドラマに出ない役者さんたちも出演してくれて、基本的には山田さんと麻生久美子さんと僕だけがレギュラー。すごく“引きのいい”ものがたくさんありました。実際に撮影が始まると、1話完結で毎回脚本家の方が変わるので、自分たちの役やその世界観を知り尽くしているのが、プロデューサーさんを含めた4人だけなので、僕らのなかで積み上げるしかなかった。そこがすごく勉強になりました。いま思い返すと、いろいろな挑戦があった現場でした。
――どのような学びや挑戦があったのでしょうか。
菅田将暉個人的には、いち俳優部としてお芝居するだけでなく、そのもうひとつ外側の制作サイドからドラマを見ることができた初めての現場だったので、勉強にもなったし、おもしろかったです。いい意味で自分の間口を広げることができました。ドラマ全体を見ながら芝居に取り組んだのですが、いままでそういう経験はありませんでした。