地元と業界のつながりを強化 『渋谷音楽祭』“世界的都市型フェス”への挑戦
渋谷の街を、世界に音楽を発信するハブに
昨年より実行委員会の運営事務局を、長らく音楽業界で活躍してきた金山淳吾氏が理事を務める渋谷区観光協会に移管。これを機に音楽業界との連携も強化してきた。
「そもそも渋谷を音楽の街に育ててくださったのは音楽業界の方々です。まずはそこへ感謝しつつ、さらに渋谷の街が世界に音楽を発信するハブになれるよう、今年から『渋谷音楽祭』そのもののあり方をドラスティックに変革します」(平田氏)
渋谷のあらゆるスポットで、同時多発的に17の音楽イベントを開催
「昨年までのようにステージを固定化しないことで、誰もが渋谷音楽祭に参加しやすい座組みとしました。主催者の方々のイベントに懸ける思いを実現する環境を提供するのが、実行委員会の役割です」(平田氏)
今年はそうした渋谷音楽祭の概念の下に17のイベントが揃った。たとえば10月20日(土)の日中から夕方まで東急百貨店本店や渋谷キャスト、渋谷ストリームでは東急グループ主催の『TOKYU AUTUMN STAGE』が開催。また、10月21日(日)の日中には、109前特設ステージでmixi GROUP 主催の『SHIBUYA DIVERSITY SESSION』が開催される。
こうしたオープンスペースだけでなく、スターバックスコーヒー主催のカフェライブ『Marie-Style』や、HARLEMでの『HIP HOP DNA』といったクラブイベントも渋谷音楽祭の一環として開催される。
「すべてのイベントに固有のタイトルとコンセプトがあり、来場者のモチベーションも『渋谷音楽祭に行こう』ではなく、『○○というイベントに行こう』となると思います。しかし、実際に渋谷の駅を降りたら、あらゆる場所でいろんな音楽が鳴っている。そこで改めて“音楽に愛される街・渋谷”を感じていただきたいというのが狙いです」(平田氏)
世界中の音楽ファンが集まる、東アジア最大の都市型フェスに
「渋谷は今後さらに音楽が鳴り響く街として成長していくはずです。渋谷音楽祭もまた、世界のトップアーティストから地元のミュージシャンまでもが渋谷の街で大型コンサートや路上ライブを繰り広げ、それを目的に世界中の音楽フリークが集まる。そんな“東アジア最大の都市型ミュージックフェスティバル”に育てていきたい。今年の開催をその第一歩にしたいと考えています」(平田氏)
文/児玉澄子
(『コンフィデンス』10/15号掲載)
『SHIBUYA MUSIC SCRAMBLE -渋谷音楽祭2018-』
http://shibuyamusicscramble.tokyo/(外部サイト)