井上芳雄、ミュージカル界に加えラジオ界のプリンスへ「辛口も努力の結果」
笑いに変えるトーク力は舞台もラジオも一緒
「番組が流れている時間帯はもう無理矢理にでもリスナーの方にポジティブになってもらう癖をつけてもらいたいなって。こういうのは訓練かなと思うから。人生は辛くて悲しいことのほうが多いけれど、だからこそ、そうじゃない気持ちに目を向けて、少しでも身近な幸せを探す時間をラジオでリスナーとシェアできればいいなと思っています。これは音楽にも通じることです」(井上芳雄/以下同)
「いやいや、辛口も努力の結果ですよ。というのも、いい話を単純にいい風に話しても『アイツつまんねーな』ってなるじゃないですか。舞台上のトークでもそれは感じてきたことであって、素直にあったことを話すだけでは見世物にならないんです。あえて斜めから見る視点も持つ必要があると思っています。でも悪口は簡単。そうならないように、でもどこまで言ったら怒られないのかな、笑いになるのかなっていつも心掛けています」
番組では軽快なトークとともに生歌を大貫祐一郎によるピアノ生演奏で聴かせている。毎回、新曲をピックアップしているため、「正直、毎週何を歌うか考えるのに追われて余裕ないです」と、また本音を覗かせながら、「生伴奏で生歌をラジオで披露することが贅沢と言われることが嬉しい」と、素直に話す井上。そんなエンタテンイメント満載の番組が今年もライブで披露される。
ジャンポケ斉藤の起用は失敗? コントも仕掛けるコンサート
「ラジオ発のこのステージは今までにない雰囲気を何よりも感じます。会場の規模に反して、いい意味でアットホームなんです。舞台上にラジオブースを設置する演出もあって、リラックスしながら、ラジオみたいにやらせてもらっている部分も大きいのかもしれません」
さらに異色のキャスティングも。ジャングルポケット斉藤慎二が11月の回に出演予定だ。
「斉藤さんの起用は失敗したかも(笑)。というのは冗談ですが、フリートークから歌に繋がる部分にドラマ仕立ての演出も考えていて、そこに実はコント感を高めたくって。斉藤さんがいい働きをして下さるはずです。楽しみにしていてください」
常に新しいエンタテインメントを追求する井上ならではの発想だ。
「ミュージカルも、歌っているかと思えば踊り始める。いろいろと詰まっていると飽きないですよね。ラジオでもステージでも自分がやらせてもらうことの価値にこだわりたくって」
最後までいろいろな顔を見せる井上らしい言葉が聞けた。
(文/長谷川朋子 写真/近藤誠司)
『井上芳雄 by MYSELF スペシャルライブ』公演概要
◎10/27(土)18:30開演(17:45開場)
スペシャルゲスト:田代万里生・生田絵梨花(乃木坂46)
◎11/29(木)18:30開演(17:45開場)
スペシャルゲスト:坂元健児・濱田めぐみ・斉藤慎二(ジャングルポケット)
開催場所:東京国際フォーラム・ホールA
出演:井上芳雄
音楽監督/ピアノ:大貫祐一郎、SPECIAL BAND
構成:安倍康律
Profile/井上芳雄(いのうえよしお)
79年生まれ、福岡県出身
東京藝術大学在学中の2000年に、ミュージカル『エリザベート』の皇太子ルドルフ役で鮮烈なデビューを果たす。その高い歌唱力と存在感で数々のミュージカルや舞台を中心に活躍。近年ではテレビ・映画等映像にも活躍の幅を広げ俳優としても高い評価を得る。17年4月からは自身初のレギュラー番組としてTBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』がスタート
79年生まれ、福岡県出身
東京藝術大学在学中の2000年に、ミュージカル『エリザベート』の皇太子ルドルフ役で鮮烈なデビューを果たす。その高い歌唱力と存在感で数々のミュージカルや舞台を中心に活躍。近年ではテレビ・映画等映像にも活躍の幅を広げ俳優としても高い評価を得る。17年4月からは自身初のレギュラー番組としてTBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』がスタート